マツダCX-7(4WD/6AT)【ブリーフテスト】
マツダCX-7(4WD/6AT) 2007.03.15 試乗記 ……346万7000円総合評価……★★★★★
2006年12月の発売から約1ヶ月で目標販売台数の5倍の受注を受け、好調な滑り出しを見せるマツダの「CX-7」。“スポーティさ”をウリにする新型SUVの走りと使い勝手を試す。
SUVの形をしたスポーツカー
ボディがしっかりしていて、サスペンションに無駄な動きがなく、全体のデキがソリッドだから動きは軽快。まさにSUVの形をしたスポーツカー。エンジンもパワフルで吹け上がりもシャ−プだから動力性能も申し分なし。
ただし、微速で大入力をこなすオフロ−ドは未体験。4WDは存在感を感じないほど自然で、ラフにスロットルを開けても不用意にホイ−ルスピンすることはない。峠の曲折路などは面白くてついつい飛ばしがちになってしまうが、ステアリングへの信頼感も十分。遊び疲れてノンビリ走ろうとすると、もっと続けるように催促されてしまう。もちろん、慣れてくれば加減はできる。
慣れないのはサイズ感で、思ったよりスレスレで通過していることが多い。室内から感じるより外板は出ている。またグリ−ンハウスの天地方向が浅いデザインゆえ、左側方やノ−ズ直下が見えないことに対する不安は大きい。「アウディQ7」のようなモニタ−とか、小さくともアンダ−ミラ−の備えは欲しい。バックモニタ−は車庫入れに便利。
【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
2006年12月19日にデビューした、5人乗りの新しいクロスオーバー「CX-7」。主戦場の北米では2006年春にリリース済みで、ミニバン「MPV」のコンポーネンツを活用して、スポーツカーとSUVをかけあわせた“クロスオーバー”モデルというキャラクターを持つ。
エンジンは日本の「MPV」と同じ「L3-VDT型」2.3リッター直4DOHC直噴ターボのみ。6段ATは、全車マニュアル変速可能な「アクティブマチック」付き。FFに加え設定される4WDは、電子制御アクティブトルクコントロールカプリング4WDシステムとなる。
ラインナップは、機関面を共通として、ベーシックな「CX-7」と、電動シートなどを備える「CX-7クルージング・パッケージ」の2種類。それぞれでFF、4WDを選ぶことができる。
(グレード概要)
「クルージング・パッケージ」は、標準装備の本革巻ステアリング&シフトノブやディスチャージヘッドランプ、LEDハイマウントストップランプ、HDDナビゲーションシステムなどのほか、プリクラッシュセーフティシステム+レーダークルーズコントロール、運転席8Wayパワーシート、本革シート、前席シートヒーターなどが専用で装備される。
【車内&荷室空間】乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★
全体に明るくすっきりしておりシンプルなデザインで好感が持てる。メ−タ−部分は縁取りや庇の類で凸凹しておりやや煩雑。計器そのものは数字や針が明瞭で読み易い。ステアリングホイ−ルは比較的小径で操舵しやすい。ナビ画面を主体に空調やオ−ディオのスイッチ類もシンプルにまとめられている。空調ル−バ−がすっきり閉じてしまうところはヨ−ロッパ車的で掃除がしやすそう。2度踏みリリ−ス方式のサイドブレ−キは要改善。
(前席)……★★★
外観のボリュウムから受ける印象の割りには狭く感じる。座り心地はまずまずのシ−トは、サイズ的には小ぶりで、コンソ−ル部分の空間占有がもったいない。1.87mの横幅があれば3脚並べることも可能なスペ−スであり、箱部分を可動にして前後でウォ−クスル−できるとか、もっと工夫が欲しい。豪華な贅沢空間にするキャラクタ−ではなさそうだし、若者向けSUVならではの八面六臂的なアイディアが欲しい。
(後席)……★★★
高いフロアによる難ある乗降性はやむなし。シ−トは折り畳めるタイプにしてはまずまずの座り心地。後席もまた横寸法的には狭い。足元の空間は並、ひざを立てて座る感じで、座面高さは期待ほどではない。内装はシンプル。乗り心地としては、低速ではそれほど気にならないが速度を上げると突き上げは酷くなる。子供のいない若夫婦向けの車と思え、老人や子供のいる家庭にはちょっとキツイか。
(荷室)……★★★
全体の大きさから期待するほど広々としてはいないが、リアシ−トも倒せることだし不満はない。重量物を積む時にフロアまで高いことも納得して使う必要あり。フロアの敷物はリバ−シブルで、ファブリックと樹脂の両面で使え、汚れ物などの収納にも対応するのは良い。トランクボ−ドの下にも小物を収納できるスペ−スがある。
【ドライブフィール】運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★★★
トルクがたっぷりあってレスポンスもいい。タ−ボらしい豊富な空気供給は大排気量なみに息の長い加速を約束する。4気筒のシャ−プな吹け上がりは眠いV6を大きく凌ぐ。6段ATは積極的にシフトしていく楽しさあり。動力性能はスポーツカー並に活発。この4WD仕様で重量は1740kgだが、優に3.5リッタ−の加速感がある。100kg軽いFFはさらに軽快。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★★
ハンドリングはスポーツカーのレベル。動きは軽快で大きなサイズや重量を感じさせない。乗り心地はやや硬めながらドタドタ重いものを引きずる感覚はなく不快ではない。反面、面白がって飛ばしているときにはいいが、ゆっくりのんびり流そうとすると急かされてしまってややせわしない気もする。SUVでもここまで出来るんだ、という瞠目に値する出色のデキ。
(写真=郡大二郎)
【テストデータ】
報告者:笹目二朗
テスト日:2007年2月13日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2006年式
テスト車の走行距離:3458km
タイヤ:(前)235/60R18 103H(後)同じ(いずれもGOODYEAR EAGLE RSA)
オプション装備:ユーティリティーパッケージ(5万2500円)/セーフティパッケージ(9万4500円)
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(7):高速道路(1):山岳路(2)
テスト距離:421.9km
使用燃料:65.7リッター
参考燃費:6.42km/リッター

笹目 二朗
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