シトロエン久々の大型サルーン「C6」上陸、ハイドロ搭載

2006.10.25 自動車ニュース webCG 編集部

シトロエン久々の大型サルーン「C6」上陸、ハイドロ搭載

シトロエン・ジャポンは、シトロエン久々の大型サルーン「C6」を、2006年10月25日に発表。10月26日以降順次販売をスタートさせる。
3リッターV6搭載「C6エクスクルーシブ」(右ハンドル)のみの設定で、価格は682.0万円。

■“シトロエンならでは”で勝負

2005年3月のジュネーブショーでお披露目され、同年末にヨーロッパでリリースされた「C6」。「DS」「CX」「XM」と続く、戦後シトロエンのフラッグシップの新型だ。1989年デビューのXMが消えてから長らくたつから、久々の最上級ダブルシェブロンとなる。

圧倒的ともいえる存在感を醸し出す奇抜なデザインや、シトロエンのお家芸、油圧エアサス「ハイドロニューマティック・アクティブサスペンション」など、ドイツ車勢とは一味違う“シトロエンならでは”のキャラで勝負する高級サルーンといえよう。

なお、C6の登場で、「C1」(トヨタと共同開発した欧州車)、「C2」「C3」「C3プルリエル」「C4」「C5」「C6」そして「C8」(日本未導入のミニバン)と、シトロエンの新世代“Cラインナップ”ができあがったことになる。

■ハイドロによるフラット感、せり出すリアスポイラー

全長×全幅×全高=4910×1860×1465mm、ホイールベース=2900mmというボディは、全長5m超の「メルセデス・ベンツSクラス」「BMW 7シリーズ」よりもやや小ぶり。
しかし、ナマズのような(!?)独特のマスク、長いフロントオーバーハングと短いリアオーバーハング、滑らかな曲線を描くサイドビュー、うちに食い込むようなリアウィンドウなどなど、異彩を放つエクステリアがプレゼンスを増幅させているようだ。

エンジンは、「C5」に搭載される3リッターV6をチューンナップし、215ps/6000rpm、30.5kgm/3750rpmとしたもの。シーケンシャルモード付きの6段ATが組み合わされる。

前ダブルウィッシュボーン、後マルチリンクの足まわりは、「ハイドロニューマティック・アクティブサスペンション」となる。油圧を用いたエアによるダンピング制御システムを備え、フラットな乗り心地をもたらすと謳われるものだ。

このハイドロサスでは、スイッチで「コンフォート」「スポーツ」各モードに切り替え可能。110km/h以上になると自動的に12mm車高を下げ、高速走行に備える。
さらに極度の凹凸路を低速で走行する際には12mmクリアランスをアップ。40km/h以下で1段階、10km/hで2段階まで、ドライバーが任意に車高を上げることができると、自在に上げ下げ可能という。

また、リアスポイラーは65km/hでせり出し、125km/hでワンポジションアップ。115km/hで1段目に戻り、25km/hで完全に収納されるという。

■ヘッドアップディスプレイで車速表示

「エグゼクティブサルーン」を標榜するC6のインテリアにはレザートリムを採用。ダッシュボードは水平に直線、垂直に曲面という組み合わせで、真ん中に各種スイッチを集めたセンターコンソールとナビ用モニターを配置する。
ドライバーズシート前には、デジタルスピードメーターと右上に伸びるタコメーターなど。さらに、ヘッドアップディスプレイが、フロントグラスに車速を表示する。

装備面では、スイッチ操作のエレクトリック・パーキングブレーキ、駐車時に前後障害物を教えてくれるパーキングアシスタンス、静粛性確保のためのラミネーテッドサイドウィンドウ、フルオートマチックエアコン、車線逸脱警告システム、雨滴感知オートワイパーなどを用意する。

さらに、ショファードリブン仕様として、リア電動スライドシート、後席シートヒーター、ランバーサポート、サンルーフなどをセットにした「ラウンジ・パッケージ」をオプション設定。装着車は、710.0万円のプライスタグを付ける。

なお価格には、メンテナンスフリーなどのサービスが含まれているのだという。

(webCG 有吉)

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【carscope】「シトロエンC6」の写真はこちら

シトロエン久々の大型サルーン「C6」上陸、ハイドロ搭載の画像

シトロエンのデザイナーを代表し、ジル・ヴィダルが登壇。「シトロエン特有のスピリットは意識してデザインしたが、歴代モデルを個別に意識したわけではない」と語った。

シトロエンのデザイナーを代表し、ジル・ヴィダルが登壇。「シトロエン特有のスピリットは意識してデザインしたが、歴代モデルを個別に意識したわけではない」と語った。

車速が上がるに従って、リアスポイラーがせり出してくる。

車速が上がるに従って、リアスポイラーがせり出してくる。

シトロエン初のヘッドアップディスプレーが備わる。

シトロエン初のヘッドアップディスプレーが備わる。

写真は本国仕様

写真は本国仕様

まるで角か牙のようなテールランプに挟まれたトランク開口部。

まるで角か牙のようなテールランプに挟まれたトランク開口部。

写真の左右上に、ハイドロ用のスフィアが見える。

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歴代のシトロエンモデルも、日本における新型「C6」の門出を祝った。

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