第125回:コージのNYショー報告(番外編)ホーム開幕戦で“生松井“を観てきました
2004.04.28 小沢コージの勢いまかせ!第125回:コージのNYショー報告(番外編)ホーム開幕戦で“生松井“を観てきました
■開幕戦の相場は2倍!
スポーツ紙的にいうと完全に終わってるネタだけど。4月はじめに行われた「ニューヨーク・ヤンキース」のホーム開幕戦を観てきました。本当の開幕戦は日本で行われたんだけどね。本拠地ヤンキー・スタジアムでの開幕はこの日ってこと。とにかく久々のNYなんで「なんか面白いものみたいなぁ」と思ってたわけよ。そしたらNYショーのプレスデー2日目の午後にコレがあって、しかも幸運にもチケットを前日にGET!(古いか、言い方が?)。
つくづく便利だよね、インターネットって。ホームページで日本語のわかる現地のエージェントを見つけて、電話するだけでOKでした。
ところで、チケット代がやたら高い。正規値段は約25ドル(約2700円)の外野3階席、しかし買値は100ドル(約1万1000円)! ほかにも、内野席で400ドル(4万4000円)ってのもあって「NBAでも行ったつもりで買うか」とも思ったけど、やっぱり100ドルチケットにしました。
これでさえ次回も行くかなぁ? って値段だけど、実は普段の倍ぐらいなんだって。開幕戦だからこその値上がり率。普段が50ドルぐらいだったら、また行っちゃいそうです。
■ノリは阪神
さて外野3階席からの眺めはどうか。結論から言うと「なかなかよかった」。というのもヨーロッパのサッカースタジアムもそうだけど、上に行くほどスタンドの傾きが急になっており、ほとんど真上から見るような視角が得られる。グランド全体を見るという意味では内野席より逆にイイくらい。もっとも、松井選手の顔なんて見わけられなかったけどね。
あとね、つくづく野球がブルーカラーのモノだってのがわかりました。たとえば洋服。一緒に行った人と話してたんだけど「97%ぐらいがジーンズ&トレーナー&スニーカー」で、スーツ着用なんて一人もいない。金曜日の夜だったから、日本ならオフィスワーカーの一人ぐらいいると思うけど、そのテの人が一人もいない。
あと、9割ぐらいはヤンキースのユニフォームとかTシャツ着てたね。「阪神の応援団みたいだよね」って言ってたんだけど、まったくそう。ヤンキースって、日本だと巨人っぽいイメージだけど、実はもっと阪神寄りで、ファンは熱狂的なのよ。外野席なんて問答無用で「ヤンキース最高!」って連中ばっかり。一部、ほとんど酔っ払いの「野球なんか観てないんじゃない?」って人もいて、これぞメジャーリーグ!! なんて思いました。日本人みたいに細かく「防御率がどうだ」とか「今日は左ピッチャーだから誰それがいいな」なーんて分析してる人は少なそう。単純に「オラがチームが今日は勝つ!」って信じてる人ばかり。いわば日本代表チームを応援しにくるファンのノリ。
これぞスポーツ観戦の醍醐味、野球の正常進化だと思いました。なんだかんだで「酒のつまみ」もしくは「騒ぐきっかけ」。もっとカッコよくいうと「愛国心」及び「郷土愛」の掲揚とでもいうんでしょうか。それに比べて、日本は妙にオタク化してる部分あるよね。テクニックに走ってしまうというか、本当の郷土愛が育ってない。一部、阪神とかダイエーは違うんだろうけどさ。Jリーグもそうだけど、本当の意味でホームタウン制度が定着したら、日本のプロスポーツはもっと面白くなるんだろうね。
![]() |
それから、松井は結構愛されてるって気がしたなぁ。4打席1エラーで出塁してたけど、ブーイングがなかったのはもちろん、球場外では「Jeter」「Rodriguez」に続いて「Matsui」Tシャツを並べてる店もあった。
うれしいもんだよね、そういうのって。
(文と写真=小沢コージ/2004年5月1日)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
-
第454回:ヤマダ電機にIKEAも顔負けのクルマ屋? ノルかソルかの新商法「ガリバーWOW!TOWN」 2012.8.27 中古車買い取りのガリバーが新ビジネス「WOW!TOWN」を開始。これは“クルマ選びのテーマパーク”だ!
-
第453回:今後のメルセデスはますますデザインに走る!? 「CLSシューティングブレーク」発表会&新型「Aクラス」欧州試乗! 2012.7.27 小沢コージが、最新のメルセデス・ベンツである「CLSシューティングブレーク」と新型「Aクラス」をチェック! その見どころは?
-
第452回:これじゃメルセデスには追いつけないぜ! “無意識インプレッション”のススメ 2012.6.22 自動車開発のカギを握る、テストドライブ。それが限られた道路環境で行われている日本の現状に、小沢コージが物申す!?
-
第451回:日本も学べる(?)中国自動車事情 新婚さん、“すてきなカーライフに”いらっしゃ〜い!? 2012.6.11 自動車熱が高まる中国には「新婚夫婦を対象にした自動車メディア」があるのだとか……? 現地で話を聞いてきた、小沢コージのリポート。
-
NEW
トヨタ・カローラ クロスGRスポーツ(4WD/CVT)【試乗記】
2025.10.21試乗記「トヨタ・カローラ クロス」のマイナーチェンジに合わせて追加設定された、初のスポーティーグレード「GRスポーツ」に試乗。排気量をアップしたハイブリッドパワートレインや強化されたボディー、そして専用セッティングのリアサスが織りなす走りの印象を報告する。 -
NEW
SUVやミニバンに備わるリアワイパーがセダンに少ないのはなぜ?
2025.10.21あの多田哲哉のクルマQ&ASUVやミニバンではリアウィンドウにワイパーが装着されているのが一般的なのに、セダンでの装着例は非常に少ない。その理由は? トヨタでさまざまな車両を開発してきた多田哲哉さんに聞いた。 -
2025-2026 Winter webCGタイヤセレクション
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>2025-2026 Winterシーズンに注目のタイヤをwebCGが独自にリポート。一年を通して履き替えいらずのオールシーズンタイヤか、それともスノー/アイス性能に磨きをかけ、より進化したスタッドレスタイヤか。最新ラインナップを詳しく紹介する。 -
進化したオールシーズンタイヤ「N-BLUE 4Season 2」の走りを体感
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>欧州・北米に続き、ネクセンの最新オールシーズンタイヤ「N-BLUE 4Season 2(エヌブルー4シーズン2)」が日本にも上陸。進化したその性能は、いかなるものなのか。「ルノー・カングー」に装着したオーナーのロングドライブに同行し、リアルな評価を聞いた。 -
ウインターライフが変わる・広がる ダンロップ「シンクロウェザー」の真価
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>あらゆる路面にシンクロし、四季を通して高い性能を発揮する、ダンロップのオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」。そのウインター性能はどれほどのものか? 横浜、河口湖、八ヶ岳の3拠点生活を送る自動車ヘビーユーザーが、冬の八ヶ岳でその真価に触れた。 -
第321回:私の名前を覚えていますか
2025.10.20カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。24年ぶりに復活したホンダの新型「プレリュード」がリバイバルヒットを飛ばすなか、その陰でひっそりと消えていく2ドアクーペがある。今回はスペシャリティークーペについて、カーマニア的に考察した。