マツダのロータリー「RENESIS」、エンジン・オブ・ザ・イヤー受賞!
2003.06.04 自動車ニュースマツダのロータリー「RENESIS」、エンジン・オブ・ザ・イヤー受賞!
世界の乗用車用エンジンのなかからベストを選ぶという「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」の2003年度受賞ユニットが、2003年5月に決定した。マツダ「RX-8」に搭載される世界唯一の量産ロータリーエンジン「RENESIS(レネシス)」が、エンジン・オブ・ザ・イヤーを含め三冠を達成した。
■世界で評価されたマツダの新型ロータリー
日本のカー・オブ・ザ・イヤーだけでなく、ヨーロッパやアメリカのカー・オブ・ザ・イヤーなど、クルマの優劣を決める催しは多いが、なかでも比較的規模が大きく、しかもユニークなことで重要視されてきたのが「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」なるものである。
これは、5年前にイギリスの『エンジン・テクノロジー・インターナショナル』という雑誌が中心になって始めた、優秀な乗用車用エンジンを選ぼうという企画で、過去1年間に登場した新型エンジンだけでなく、現在世界市場で使われている主要ユニットも排気量別に審査対象となる。
この催しが注目されるようになったのは、審査委員がヨーロッパだけではなく、南北アメリカ、アジア、大洋州、アフリカなど全世界22カ国を代表する合計50人から構成されていること。特に欧米は比較的有名なジャーナリストが多い。日本では山口京一、ピーター・ナン、それに筆者が過去3年間ジャッジに任命されている。
選考対象は、2003年のベスト・ニュー・エンジン、ベスト・フューエル・エコノミー、ベスト・パフォーマンスに加え、排気量別に8部門に分かれているから、これだけで11部門になる。さらにこれら各部門にノミネートされた全エンジンから、栄えあるインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー(I-EOTY)が選ばれることになる。
配点は、各ジャンルごと25点を満点とし、5エンジンに配分するが、そのなかのトップを選ぶ必要がある。その場合はひとつに限り、最大15点が与えられ、残りの点数を4エンジンに配分する。
5月に選考が行われた結果、何とマツダの新ロータリーエンジン、「RX-8」用の「RENESIS」が、エンジン・オブ・ザ・イヤーだけでなく、過去1年に登場したエンジンのベスト、そして2.5-3リッタークラスのベストと、この催しが始まって以来、日本メーカーとしては最大の評価を得た。
しかもRENESISに対する評価は圧倒的で、50人の選考委員のうち44人までが何点かのポイントを入れ、そのうち15人がそれをトップとしている。ドイツ人の選考委員は5人全員がマツダに票を入れ、NSUを見事に引き継いだマツダを評価しているし、アメリカ人の12人のうち11人までがやはりRENESISに票を与えている。さらにヨーロッパ人の1/4,アメリカ人の1/3はこれを今年のベストに推しているというわけで、世界中で支持されたかたちとなって合計316点を獲得した。
なお2位はフォルクスワーゲンの5リッターV10ディーゼルで244点、以下、BMWのM3用3.2リッター、ホンダ・シビックハイブリッド用IMA、同S2000用2リッター、BMW325i用2.5リッター、MINIクーパーS用1.6リッター、ホンダ・インサイト用1リッターIMAの順となる。
(webCG 大川悠)
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