「試乗車は買いか?」
2001.05.17 クルマ生活Q&A その他「試乗車は買いか?」
ディーラーでときどき「試乗車」が売りに出されていることがあります。みると走行距離が少ないわりに、お買得です。はたして試乗車は「買い」なのでしょうか?(愛知県PN プジョーさん)
お答えします。ひとことで言ってお買い得だと思います。
「試乗車は荒く乗られているから傷みも大きい」と思っているひともいるかもしれません。しかしたいていセールスマンが同乗するので、そうむちゃな走りはできないでしょう。それに少しぐらい荒い走りをしたとしても問題が出ることはまずありません。
試乗車には故障などあってはならないので整備も通常のクルマ以上に細かく見ていると思われますし、新車特有の初期トラブルにも対応しているはずです。その意味ではコンディションは万全なのではないでしょうか。
試乗車の場合、走行距離は多くても5〜6000キロぐらいでしょうから、機械としてもようやく「あたり」がついてきたところです。買った時点で、エンジンも足まわりも所期の性能が発揮される状態になっているといえます。ひとつだけ留意すべき点は、購入するときにディーラー側とアフターサービスの内容についてよく話をすることだと思います。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。