「なぜセダンにはリアワイパーがない?」

2012.02.11 クルマ生活Q&A 松本 英雄 その他

かつてはリアワイパーを備えたセダンがありましたが、現行モデルには見当たらないように思います。北国在住で、降雪時には熱線では溶けない場合も多々あるため、個人的には必需品と感じています。積雪地でなくとも、雨天時に後退する際はセダンでもリアワイパーがあったほうがいいと思うのですが。メーカーにリアワイパーの設置基準のようなものはあるのでしょうか?

リアワイパーを世界で初めて備えたモデルはわかりませんが、“日本初”は、今から40年前の1972年に登場した「ホンダ・シビックGL」でした。以来、ボディーの形状からリアウィンドウが汚れやすいハッチバックやワゴン/バンに装着されはじめ、現在ではミニバンも含め、セダンを除くほとんどのモデルに与えられています。セダンにも80年代頃から装着した車種が現れはじめ、一時期はけっこうありましたが、言われてみればたしかに最近はあまり見かけません。

……と思って調べたところ、現行セダンにも装着車種はありました。「スバル・インプレッサG4」は全車種に標準装備、同じくスバルの「レガシィB4」も、一部車種を除いては標準装備ないしオプション設定されています。また、「トヨタ・マークX」と「日産ティアナ」には、寒冷地仕様として用意されていました。同じような意見のユーザーが、寒冷地には少なからずいるということなのでしょう。

ざっと調べただけなので、探せばほかにも装着車種があるかもしれません。今後のクルマ選びの際に、参考にしていただけたらと思います。なお、メーカーに設置基準のようなものは、ないと思います。

松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。