「メーターパネルの修理について」
2001.09.15 クルマ生活Q&A その他「メーターパネルの修理について」
私は、BMWの3シリーズクーペを1993年に購入し、現在は走行距離9万キロを超えています。先日、速度計のフィルムが剥がれ、針がひっかかって動かなくなりました。サービス工場経由でクレームで修理してもらえないか問い合わせてみたところ、メーカーからは、保証期間がすぎているので、全額(6万円、工賃別)自費負担と言われました。 このような部品は、6年しかもたないほど、もろいものなのでしょうか? それから、全額負担で修理しなければならないのでしょうか? (SSさん)
お答えします。メーターの速度表示のフィルム(文字のレタリングのこと思いますが)が6年で剥がれることは通常ありません。よほどまれなケースといってよいでしょう。
自動車メーカーではこのようなパーツを電装メーカーや計器メーカーに依頼してつくってもらいますが、その部品が商品になるまで様々なテストをします。熱や湿度試験、経年変化時の視認性、振動試験と様々な試験をくり返し、商品になるのです。
走行中の情報をドライバーに伝えるのが目的のメーターにトラブルが起きるのは、看過すべからざるトラブルです。ディーラーはそのパーツを本国に送り、判断をあおぐ必要があるはずです。その場で判断できることではありませんからサービスがちゃんとした対応をしたか疑問です。製造メーカーは貴重なサンプルとして原因を追及することでしょう。実費負担と判断した工場に、いまいちどその理由を問い合わせてみることをオススメします。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。