「走行中に焦げた臭いが...」
2002.08.01 クルマ生活Q&A ガソリン・オイル「走行中に焦げた臭いが...」
私の車はH2年式の日産キャラバンで、エンジンは3リッターV6ですが、走行中、焦げたような臭いが車内に入ってくるのです。特に、高速道路で連続で高回転(3500回転くらい)で走行していると、臭ってくるのです。購入店の工場に持っていったところ、「AT液がオーバーフローしているからしようがない」と言われました。しかし、AT液は適正のレベルです。本当の原因はどこにあるのでしょうか。(AYさん)
お答えします。高速走行をしていると焦げたような匂いがする、と言う点ですが、オイル漏れや機械的な故障がなければ、マフラーや熱が発生する付近に油脂が付着していることが考えられます。
エンジンルームやトランスミッションなどの大掛かりな修理をした後は油分が付着している場合が多く、急激な加速や高速走行でエンジンの放熱が増えたときにそれが蒸発し、焦げ臭い匂いが車内に入るということがあるのです。
少量であればそのうちに匂いも消えてなくなると思いますが、どうしても匂いが気になるならば、修理した部分をもう一度洗浄してもらうと良いでしょう。
ATでオーバーフローがあってフルードが漏れたかもしれない、ということですが、ATF(オートマチックトランスミッション・フルード)はエンジンが温まった時と冷えている場合ではレベルゲージの目盛りが違いますので、ひょっとすると、ということも可能性としてはありますが、プロの仕事ではまず考えられません。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。