「ブレーキをメインテナンスする時期は?」

2001.09.06 クルマ生活Q&A 松本 英雄 ブレーキ
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「ブレーキをメインテナンスする時期は?」

6年前、わが家では、初めての外車にVOLVO 850GLEを選びました。さいきん走行距離が10万kmになりましたが、大きなトラブルもありません。しかし今、ブレーキのことでわからず困っています。整備工場でブレーキパッドはまだ大丈夫だがブレーキキットの交換が必要と言われました。くわしく聞いても、ただ「マニュアルにしたがうと交換をしなくてはならないから」としか答えてもらえません。ディーラーの指示通り交換が必要ですか。(YTさん)

お答えします。これからも大事に乗っていこうと思っているなら、ブレーキのメインテナンスはたいへん重要です。

「ブレーキキット」とは油圧ブレーキの油圧を発生させるマスターシリンダーと、ディスクブレーキキャリパーなどのゴム類の総称だと思います。日本のようにストップ&ゴーが多いところでは、走行距離のわりに早く摩耗する部品も少なくありません。ブレーキもその一つに上げられるでしょう。

特にマスターシリンダーなどは油圧が逃げないように特殊なブレーキ用のゴムで密閉してフットブレーキの油圧を有効に4輪に伝えています。このゴムは時間が経つにつれて、ブレーキフルードによって侵食され軟らかくなり、油圧がここから逃げて効きが悪くなってきます。

敏感なひとだったらブレーキペダルを踏んだときの感触でゴムの劣化がわかるはずですが、たいていの場合、毎日のように乗っていると感覚の変化に鈍くなってきます。走行距離の少ない同型車のブレーキを踏んでみて違いを確かめるのも重要です。

松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。