「圧縮比とは?」

2000.11.15 クルマ生活Q&A 松本 英雄 エンジン
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「圧縮比とは?」

圧縮比という言葉をよく耳にしますが、どういう意味ですか?(KTさん)

お答えします。圧縮比とは、気筒の容積(内径と行程から求めます)と、ピストンが上まで上がったときに出来る燃焼室の容積の合計と、その燃焼室との比です。

エンジンは空気と燃料を混ぜ合わせて圧縮し、爆発させます。圧縮比が高ければ、それだけ爆発したときの膨張比が大きく、熱効率が良くなり、燃費や出力も向上します。

ただしこれまでは、圧縮比が高い大衆車というのはあまりありませんでした。高圧縮にするとノッキングが起こりやすくなるため、ハイオクタン価の燃料が不可欠ですが、価格の点などから大衆車にはなじみにくいといった理由があったからです。しかし最近では、レギュラーガソリン仕様でも、省燃費のため高圧縮/高効率化は避けられないことになりつつあります。ノッキングの問題は、燃焼を電子制御することで解決できるようになっています。

松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。