トヨタ・カローラ1.5G(4AT)【ブリーフテスト】
トヨタ・カローラ1.5G(4AT) 2000.09.11 試乗記 ……174.9万円 総合評価……★★★★高まった基準
これまで「大衆車」といえば「カローラ」と木魂(こだま)するほど、カローラという車は国民の「足」として長く親しまれてきた。しかし、この新型を「大衆車」と呼んでいいものかどうか?
見た目も装備も立派になった新型には、もはや「大衆」という言葉が似合わないように思える。ただし、価格は相変わらず安い。営業車にするのに都合がよさそうな1.3リッターの5MTモデルなら112.3万円から。新型1.8リッターに4段ATを組み合わせ、さらにナビゲーションシステムを標準装備とした「ナビエディション」でさえ186.8万円! もちろん、エアバッグやABSなどの安全装備が備わり、パワーステアリング、パワーウィンドー、エアコンといった快適装備まで全車標準だ。
走行性能も、このクラスとしてはずば抜けて高い。新型カローラの登場によって、ベーシックカーの基準がさらに高まったといっても過言ではない。
【概要】 どんなクルマ?
(シリーズ概要)
2000年8月28日に発表された9代目カローラ。ボディは、4ドアセダンと「フィールダー」と名づけられたワゴンの2種類。エンジンラインナップは、1.3リッター(88ps)、1.5リッター(110ps)、1.8リッター(136ps/ワゴンには190psも)のガソリンユニットと、2.2リッターディーゼル(79ps)。4AT、5MTが用意される。FFのほか、4WDもある。
(グレード概要)
セダンは、ベーシックの「X」標準仕様の「G」豪華仕様の「Luxel(ラグゼール)」が基本グレード。「1.5G」は、1万1500台(セダン8000台/ワゴン3500台)の月販目標台数中、もっとも売れ筋と見られるモデルだ。シルエットメーター、車速感応型パワーステアリング、電動格納式ドアミラーなどを装備する。
【車内&荷室空間】 乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★
メーター周りの視認性、スイッチ類の操作性など、どこを見ても「さすがトヨタ」。特に「シルエットメーター」と呼ばれる文字盤が発光するメーター類は、文字が大きく、感覚的に情報を捕らえやすい。年配の人にも見やすいはずだ。またエアコンの操作ボタンも大きく、非常に使いやすい。安い車だからといってスイッチ類の触感を疎かにしていないところがスゴイ。
(前席)……★★★
センターパネルのフタ付き1DINサイズの小物入れや、サイドブレーキ横にあるフタにエアダンパーの付いたカップホルダー兼小物入れなど、手の届く範囲に物入れ多し。実用車としての使い勝手は良い。減点材料は、身長173cmのテスターにはステアリングがやや遠いこと。全車にシートリフターを採用するなど、小柄な女性でも自然なポジションを採れるように配慮しているというが、基準身長が少し低すぎたように思える。
(後席)……★★★★
後席はひとクラス上の広さといっていいだろう。身長173cmのドライバーの後ろに座って、膝の前に拳ふたつ分の空間が残り、頭上にも拳ひとつ分の余裕がある。バックレストの角度が先代よりわずかに起きたためだろうか、着座姿勢がより自然になり、腰や首への負担が減ったように感じられる。
(トランク)……★★★
ラゲッジスペースは4人分のゴルフバッグ(標準サイズ)とソフトバッグが収納できるという。容量は充分。開口部も広く使い勝手は良さそうだ。ただ、売れ筋の1.5Gにトランクスルー機構が付かないのは残念。全グレード標準にしてほしかった。
【ドライブフィール】 運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★★
新開発オールアルミ1.5リッター直4DOHC16バルブユニット(1NZ-FE型)搭載。VVTi(連続可変バルブタイミング機構)や、低中回転域に的を絞って長さを決定したという吸排気マニフォールドの採用などにより、実用域で豊かなトルクを発揮する。1496ccの排気量から、最高出力110ps/6000rpmと最大トルク14.6mkg/4200rpmを発生する。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★
10数年間使ってきたプラットフォームにようやく別れを告げ、前後サスペンションともシャシーは一新された。今回は市街地と高速道路を走っただけなのでハンドリングは未確認。乗り心地の向上は目覚しい。テスト車は、175/70R14のタイヤを装着する鉄チンから、185/70R14を履くオプションのアルミホイールになっていたため、大入力を受けるとリアのバタツキが気になったが、その点を除けば乗り心地は全体に滑らかで、ひとクラス上の快適さをもっている。特にエンジンやギアボックスなどのメカニカルノイズの遮断に優れており、市街地での静粛性の高さが印象に残った。
(写真=荒川正幸/後席のみ五條伴好)
【テストデータ】
報告者:CG編集部 新井 勉
テスト日:2000年9月7日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2000年型
テスト車の走行距離:824km
タイヤ:(前)185/70R14 88S/(後)同じ(いずれもToyo NP01)
オプション装備:185/70R14 88S+6JJ×14アルミホイール(5.0万円)/ワイドマルチAVステーションII(GPSボイスナビゲーション付き/18.1万円)
テスト形態:ロードインプレッション(プレス向け試乗会)
走行状態:-
走行距離:-
使用燃料:-
参考燃費:-
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新井 勉
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