第18回「ホンダ・フィット13G・Lパッケージ」

2013.10.04 水野和敏的視点

これは欲しい!

今回取り上げるクルマは、「ホンダ・フィット」です。2013年9月6日に新型が発表された3代目。36.4km/リッターのカタログ燃費をうたう「フィットハイブリッド」が大きな注目を集めましたが、できるだけ“素”の実力を知りたいこともあり、試乗車には、1.3リッターモデルを選びました。具体的には、車両本体価格146万1000円の「13G・Lパッケージ」です。

結論から言いますと、フィットの開発陣は基本に忠実で、素晴らしい仕事をしました。新型フィットは、きちんと正常に2ランク以上進化した、いいクルマです。ボディーのつくり、スタイリング、シート、足まわり、ハンドリング……。試乗しながら、何度も「これはイイ!」という言葉が自然に口からこぼれました。マジメにつくられたクルマです。個人的にも、普段のアシとして買ってみたいと思っています。例えばドイツに持ち込んで、日常生活の中で使ってみたい。そんなことも考えました。

それでは、具体的に見ていきましょう。

まずスタイリング。注目すべきは、車体の下半身と上半身で、まったく違う仕事をしているということです。上半身は、2代目(現行型)から3代目へのモデルチェンジとして、正常進化しています。それに対して下半身は、上半身とはまったく違うアプローチを採っており、新型フィットの空力進化のために必要なことをすべて取り入れてきました。

例えば、バンパーの四隅は、空気が剥離(はくり)しない角張らせた形状としています。そして、タイヤハウス内への空気の巻き込みを防止する平面部分を設けて、フェンダーとタイヤがきれいに同一面となるように設計されています。タイヤハウス内に空気がたまるのを防止して、空気抵抗やリフトの低減を図っているのです。サイドミラーの段付きも空力を意識したものでしょう。これにより空気抵抗が低減し、また風切り音の低減にも役立っています。

ボンネットの深めのラインも効果的です。クルマ全体で、上を流れる風、横を行く風をキレイに分離させ、空気の流れが互いに干渉して渦ができるのを防止しています。リアの造形もすごい。平面的なリアフェンダーはじめ、空力的なエッセンスが盛り込まれている。フィットのオシリの下半分だけ見ていると、まるでGTレーシングカーのようです。

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