第115回:メルセデスAMG C63 S(後編/最終回)

2015.08.28 水野和敏的視点

スタイリングに関していうと……

メルセデスAMG C63 S(以下、C63 S)は1325万円でも高くはない。前回はそんな話をしました。引き続きC63 Sを見ていきましょう。

スタイリングに関していうと、「Cクラス」の尻下がり感のあるこのフォルムは少しどうかと思います。個人的な好き嫌いもありますが、荷室をチェックしてみると、たしかに必要な容量は確保されているかもしれませんが、上下の高さ方向がすごく浅くなった印象を受けます。メルセデスのセダンというと「実用性の高さ」も売りだったのですが、C63のラゲッジルームは、クーペのそれのよう。空港に行く時の、ラゲッジの高さは大丈夫だろうか? リンゴやミカンなどのフルーツが入っている段ボール箱は入るのか? 電気屋さんやホームセンターなどで買った商品が積めるのか? など不安な側面も多々あります。

トランクリッドとサイドのフェンダーのウエストラインをBMWのようにあと何cmか上げてくれて「尻下がり感のないよう」にしてもらえれば、荷室の高さも十分に不安のない寸法が確保されると思うのだが……。

デザイン面では、リアランプ類の位置が低すぎるし、変なカットラインを取っているので車格感を低く感じてしまいます。テールランプをもう少し高い位置に置き直線的なカットラインになれば、グッと雰囲気が変わって車格が上がるはずです。赤い反射板風のダミーパネルを追加してもいいかもしれません。

さて、C63 Sのステアリングホイールを握って走り始めると、V8エンジンによる、フロント部分への重量増加による重量配分の変化と、エンジン重量による慣性力、そしてハイグリップタイヤの採用などで、低速域でもボディーに少し応答遅れが出ているのがわかります。ハンドルの操作により、縦方向の力がタイヤから入ると、少しボディー前半がゆるやかにたわみますが、その変化が滑らかで、たわむというより「しなる」という感じの変化なので、気になるほどではありません。

 


第115回:メルセデスAMG C63 S(後編/最終回)の画像 拡大

第115回:メルセデスAMG C63 S(後編/最終回)の画像 拡大

第115回:メルセデスAMG C63 S(後編/最終回)の画像 拡大

第115回:メルセデスAMG C63 S(後編/最終回)の画像 拡大

第115回:メルセデスAMG C63 S(後編/最終回)の画像 拡大
メルセデスAMG C63 S
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4755×1840×1430mm/ホイールベース:2840mm/車重:1520kg/駆動方式:FR/エンジン:4リッターV8 DOHC 32バルブ ツインターボ/トランスミッション:7AT/最高出力:510ps/5500-6250rpm/最大トルク:71.4kgm/1750-4500rpm/タイヤ:(前)245/35ZR19 (後)265/35ZR19/車両本体価格:1325万円
メルセデスAMG C63 S
    ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4755×1840×1430mm/ホイールベース:2840mm/車重:1520kg/駆動方式:FR/エンジン:4リッターV8 DOHC 32バルブ ツインターボ/トランスミッション:7AT/最高出力:510ps/5500-6250rpm/最大トルク:71.4kgm/1750-4500rpm/タイヤ:(前)245/35ZR19 (後)265/35ZR19/車両本体価格:1325万円
    拡大

第115回:メルセデスAMG C63 S(後編/最終回)の画像 拡大

関連キーワード:
Cクラス セダン, メルセデス・ベンツ

あなたにおすすめの記事
関連記事
  • メルセデス・ベンツCクラス【試乗記】 2018.10.6 試乗記 精神的支柱は「Sクラス」かもしれないが、メルセデス・ベンツの販売の柱といえば「Cクラス」をおいてないはずだ。そのCクラスがマイナーチェンジを受けた。電動化モデルも投入された改良型の出来栄えを、雨の軽井沢で試す。
  • メルセデス・ベンツC180アバンギャルド(FR/7AT)【試乗記】 2014.9.24 試乗記 内外装ともエレガントで華やかに生まれ変わった「メルセデス・ベンツCクラス」。新型もこれまでどおりドイツ車の、いや世界のコンパクトクラスの模範たりえるか。シリーズの中核的存在「C180アバンギャルド」に乗って考えた。
  • メルセデス・ベンツC200アバンギャルド(FR/9AT)【試乗記】 2018.11.23 試乗記 ライバルを突き放すべく、変更箇所が6500にも上るというマイナーチェンジを受けた「メルセデス・ベンツCクラス」。今回のテスト車は1.5リッターターボエンジンにマイルドハイブリッド機構を組み合わせた「C200アバンギャルド」。果たしてその出来栄えは!?
  • 「レクサスIS」はなぜフルモデルチェンジしなかったのか? 2020.6.24 デイリーコラム 2020年6月16日に「レクサスIS」のマイナーチェンジモデルがお披露目された。すでにトヨタ/レクサスに新世代のFRシャシーが存在するなか、デビューから7年を経たISがフルモデルチェンジしなかったのはなぜなのだろうか。
  • BMW M235i xDriveグランクーペ(4WD/8AT)【試乗記】 2020.5.29 試乗記 「2シリーズ グランクーペ」は、前輪駆動プラットフォームをベースに開発されたBMW初のコンパクト4ドアクーペ。最高出力306PSを誇るパワーユニットと4WDを組み合わせた「M235i xDrive」に試乗し、その出来栄えを確かめた。
ホームへ戻る