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第6回:「ボルボV40」試乗インプレッション

モテるにはワケがある 2014.09.22 最新ボルボで 爽快ドライブ! ボルボV40 T4 SE(FF/6AT)

ボルボファミリーの中で、好調なセールスが伝えられるコンパクトハッチバックの「V40」。その実力は、どれほどのものなのか? 東京~伊勢・志摩間での試乗インプレッションを報告する。

1000km超えても苦にならない!?

2013年2月のデビューとともに、日本にボルボ旋風を巻き起こした同社の“プレミアムスポーツコンパクト”が「V40」だ。エントリーグレードで269万円(デビュー当初)という戦略的価格を打ち出したことに加えて、ボルボのイメージを一新するスタイリッシュなエクステリアやお家芸の安全装備などによって、強豪ひしめく輸入Cセグメントにおいて、強い存在感を示しているのはご存じのとおりだ。

そのV40のうち、販売の中心となるのが「V40 T4 SE」。エントリーグレードの「V40 T4」とともに1.6リッター直4直噴ターボを搭載するV40 T4 SEは、T-Tec/ファブリックの電動シートやキセノンヘッドライト、アルミニウムパネルなど、装備を充実させた上級モデル。V40にプレミアムコンパクトの上質さを求めるなら、このグレードがお薦めである。

今回はこのV40 T4 SEとともに1100kmのロングドライブに出掛け、その走りっぷりを試すことに。とはいっても、行程の8割は高速道路で、いまや標準装着のアダプティブ・クルーズ・コントロールを使えば、決して苦になる距離ではない。

早速運転席へ。白のシートはT-Tecとファブリックのコンビネーション。背中と腰をしっかり支えてくれるから、これなら長距離移動でも疲れは少ないに違いない。スタイリッシュなフローティングセンタースタックや緻密なシボが施されるダッシュボードもお気に入りのアイテム。クラストップレベルの上質さを誇るのは間違いない。

それではスタート……といきたいところだが、その前に準備しておきたいことがある。V40はデジタル液晶メーターを採用しており、「Elegance」「Eco」「Performance」の3テーマから好みのデザインを選ぶことができる。私はいつも「Performance」を選択している。中央部にアナログ風のタコメーターとデジタル表示のスピードメーターが表示され、ひと目で走行状況が把握できるからだ。

ところが、編集スタッフのS君から無線で連絡が入った。「生方さん、ぜひEcoで走ってください」。Ecoに切り替えたところでそれは表示だけの話で、エンジンやシフトがエコプログラムに変わるわけではない。思わず私は「どうしてPerformanceじゃダメなの?」と食い下がった。

2013年2月に日本で発売された、新型「ボルボV40」。その登場初年に、たちまちボルボのトップセラーとなった。
2013年2月に日本で発売された、新型「ボルボV40」。その登場初年に、たちまちボルボのトップセラーとなった。
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テスト車のインテリアは、チャコールとブロンド(ベージュ)のツートンカラー。センターのパネルは、写真のモダンウッド以外の意匠も選択可能。
テスト車のインテリアは、チャコールとブロンド(ベージュ)のツートンカラー。センターのパネルは、写真のモダンウッド以外の意匠も選択可能。
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「V40 T4 SE」のシート地は、ウエットスーツにヒントを得たというT-Tecとテキスタイルのコンビが採用される。
「V40 T4 SE」のシート地は、ウエットスーツにヒントを得たというT-Tecとテキスタイルのコンビが採用される。
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アニメーション表示のメーターパネルには、3種類のテーマカラーが用意される(写真は「Elegance」の状態)。
アニメーション表示のメーターパネルには、3種類のテーマカラーが用意される(写真は「Elegance」の状態)。
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第6回:「ボルボV40」試乗インプレッションの画像 拡大

走りの質は「優等生」

するとS君から「アダプティブ・クルーズ・コントロールを使えばわかりますので、一度Ecoを試してみてください」との返事。釈然としないまま、取りあえず走りだすことにする。

V40 T4 SEに搭載される1.6リッターターボエンジンは最高出力180ps、最大トルク24.5kgmのスペックを誇るのだが、わずか1600rpmから最大トルクを発生する低中速重視の特性により、出足から実に余裕がある。発進加速はもちろんのこと、街中で少し加速したいときも、高速道路の合流で思い切りスピードを上げたいときにも、思いどおりに、しかもスムーズに応えてくれるのだ。デュアルクラッチトランスミッションの6段ギアトロニックも、トルコンタイプと勘違いするくらい自然なシフト動作を見せる。個人的には、これでパドルシフトが付けば文句はないのだが……。

カッチリしたボディーとしっかりと踏ん張るサスペンションのおかげで、高速の安定感は抜群。電動パワステのフィールも上々で、長時間のドライブでもストレスがたまらないのがうれしいところだ。一方、コーナーでは癖のない自然な動きを見せ、安心してステアリング操作ができるという、実に優等生的な仕上がりである。

ところで、先ほどのアダプティブ・クルーズ・コントロール(以下ACC)の話、高速道路で使ってみてEcoを薦められた理由がわかった。制限速度が把握しやすいのだ。V40には道路標識を認識し、メーターパネルに制限速度を表示する機能があるのだが、EcoでACCを利用すると、速度計の目盛りにACCの設定速度に加えて制限速度がマークされる。これは同様にアナログ風の速度計を表示するEleganceにもいえることで、おかげで、制限速度を超えて速度を設定した場合にはすぐに気づくことができて、そのぶん安全運転につながるというわけだ。

Ecoのデザインテーマを薦める理由がわかったところで、ACCの使い勝手をチェックするとしよう。


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豊かなトルクと低燃費との両立をうたう1.6リッター直4ターボエンジン。JC08モードの燃費値は16.2km/リッターを記録する。
豊かなトルクと低燃費との両立をうたう1.6リッター直4ターボエンジン。JC08モードの燃費値は16.2km/リッターを記録する。
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アクティブ・クルーズ・コントロール使用時のメーターパネル。「Eco」のテーマカラー(写真)を選択すると、標識のアニメに加え、目盛り上にも制限速度のマーキングが示される。
アクティブ・クルーズ・コントロール使用時のメーターパネル。「Eco」のテーマカラー(写真)を選択すると、標識のアニメに加え、目盛り上にも制限速度のマーキングが示される。
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定員3人のリアシート。中央席の背もたれには折りたたみ式のアームレストが、座面部分にはカップホルダーが備わる。左右席のヘッドレストは可倒式で、ドライバーの後方視界確保に寄与する。(写真をクリックするとシートアレンジが見られます)
定員3人のリアシート。中央席の背もたれには折りたたみ式のアームレストが、座面部分にはカップホルダーが備わる。左右席のヘッドレストは可倒式で、ドライバーの後方視界確保に寄与する。(写真をクリックするとシートアレンジが見られます)
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一度知ったらやめられない

いまさら説明するまでもないが、ACCは、アクセルペダルを意識的に操作しなくても設定した速度を自動的に維持するクルーズコントロールに、車間距離の保持機能を盛り込んだ便利な装備。先行車がない場合は設定速度を維持し、先行車が設定速度よりも遅い速度で走行しているときには、ドライバーが設定した車間距離を自動的に維持してくれる。

V40 T4 SEでは、ACCの操作はすべてステアリングホイール上のスイッチで行うことができるので、設定速度や車間距離の変更、システムの再開などの際にステアリングホイールから手を離さずに済むのがありがたいところ。今回の試乗では、高速道路のほぼ全行程をACCに頼ったが、常に先行車との距離が自動的に保たれるので、安心してドライブすることができた。しかも、アクセルペダルやブレーキペダルをほとんど操作せずに済むので、長距離になればなるほど疲れの度合いは少なくなる。

さらに、V40のACCは全車速追従機能が付いているので、例えば渋滞のノロノロ運転でも先行車についていけるし、先行車が停止すればそれにあわせてスムーズに速度を落とし、車両を停止に導いてくれる。停止時間が短ければ、先行車の発進にあわせて自車も自動的に発進。一方、停止時間が数秒以上になると、自車は停止状態を維持するので、先行車が発進したのちにドライバーはステアリングホイール上のスイッチでACCを再開すれば、あとは先行車を追いかけてくれる。おかげで、渋滞に巻き込まれてもステアリングホイール上のスイッチを操作するだけでストップ&ゴーが可能となり、渋滞があまり苦にならなかった。全車速追従機能付きACCのメリットを一度味わってしまうと、もうACCなしでは長旅に出られなくなるかも!?

ほぼACC任せのドライブは低燃費にも貢献しているようで、ドライブコンピューターは15~16km/リッターを記録、余裕あるパワーを考えると十分すぎる数字を達成している。総平均燃費は満タン法で13.6km/リッターと、こちらも満足のいく結果だった。

輸入Cセグメントといえば、「フォルクスワーゲン・ゴルフ」や「BMW 1シリーズ」、「メルセデス・ベンツAクラス」、「アウディA3」など、強豪がひしめいているが、このV40はこの激戦区で十分勝ち抜いていく実力を備えている。このクラスで新車の購入を検討している人は、ぜひ一度試しておいて損のないV40である。

(文=生方 聡/写真=田村 弥)

→「V40」によるドライブ旅のリポートはこちら
→伊勢・志摩のドライブシーン(写真)はこちら


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ステアリングホイールの左側スポーク部には、アダプティブ・クルーズ・コントロールの操作スイッチが集約される。
ステアリングホイールの左側スポーク部には、アダプティブ・クルーズ・コントロールの操作スイッチが集約される。
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水平基調のデザインでワイド感が強調されるリアまわり。内側に向かってカーブを描くバックドアも特徴的だ。
水平基調のデザインでワイド感が強調されるリアまわり。内側に向かってカーブを描くバックドアも特徴的だ。
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ラゲッジスペース。6:4分割式の後席や助手席を前方に倒すことで、容量を拡大できる。(写真をクリックするとシートの倒れるさまが見られます)
ラゲッジスペース。6:4分割式の後席や助手席を前方に倒すことで、容量を拡大できる。(写真をクリックするとシートの倒れるさまが見られます)
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テスト車のデータ

ボルボV40 T4 SE

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4370×1800×1440mm
ホイールベース:2645mm
車重:1430kg
駆動方式:FF
エンジン:1.6リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ
トランスミッション:6段AT
最高出力:180ps(132kW)/5700rpm
最大トルク:24.5kgm(240Nm)/1600-5000rpm
タイヤ:(前)205/50R17 93W/(後)205/50R17 93W(ピレリ・チントゥラートP7)
燃費:16.2km/リッター(JC08モード)
価格:338万4000円/テスト車=375万9428円
オプション装備:PCCキーレスドライブ(3万857円)/パークアシストパイロット+パークアシスト(5万1428円)/リアビューカメラ(6万1714円)/セーフティ・パッケージ(特別装備)/ナビゲーション・パッケージ(20万5715円)/ETC車載機<音声ガイダンス機能付き>(2万5714円)

テスト車の年式:2014年型
テスト開始時の走行距離:1905km
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(1)/高速道路(8)/山岳路(1)
テスト距離:1127.8km
使用燃料:83.1リッター
参考燃費:13.6km/リッター(満タン法)/14.5km/リッター(車載燃費計計測値)

→「ボルボV40」のオフィシャルサイトはこちら

ボルボV40 T4 SE
ボルボV40 T4 SE
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1.6リッター直4ターボエンジン。「V40」のほか、「V60」「V70」といった上位モデルにも採用される、ボルボの高効率ユニットだ。
1.6リッター直4ターボエンジン。「V40」のほか、「V60」「V70」といった上位モデルにも採用される、ボルボの高効率ユニットだ。
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「セーフティ・パッケージ」に含まれる運転支援システム「BLIS(ブラインドスポット・インフォメーション・システム)」作動時の様子。Aピラー付近のランプを点灯することで、斜め後方に他車両が存在することをドライバーに知らせる。
「セーフティ・パッケージ」に含まれる運転支援システム「BLIS(ブラインドスポット・インフォメーション・システム)」作動時の様子。Aピラー付近のランプを点灯することで、斜め後方に他車両が存在することをドライバーに知らせる。
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