アウディが最上級スポーツモデルの新型R8発表
2016.03.27 自動車ニュース![]() |
アウディが最上級スポーツモデルの新型「R8」を発表
アウディ ジャパンは、2016年3月26日、フルモデルチェンジにより2代目となったフラッグシップスポーツモデル「アウディR8クーペ」を発表した。同年7月5日に販売を開始する。
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■2タイプの5.2リッターV10エンジンを用意
ルマン24時間レースで5度優勝した「アウディR8」の名を掲げる市販モデルが登場したのは、2006年のこと。アウディ独自のスペースフレーム構造「アウディスペースフレーム(ASF)」のボディーに、エンジンをミドシップマウントしたこのスポーツカーは、登場以来2万7000台が販売された。
このアウディのフラッグシップスポーツモデルが、デビューから9年目にしてフルモデルチェンジを受け、2代目となる新型が日本への上陸を果たした。
新型アウディR8クーペは、旧型同様、ミドシップレイアウトを採用する2シータースポーツで、2種類の5.2リッターV10エンジンが用意される。「R8 V10クーペ 5.2 FSIクワトロ」(以下、R8 V10)には最高出力540ps、最大トルク55.1kgmのエンジンを、また上級グレードの「R8 V10プラス クーペ 5.2 FSIクワトロ」(以下、R8 V10プラス)には最高出力610ps、最大トルク57.1kgmというハイスペック仕様のエンジンをそれぞれ搭載。いずれもレブリミット8700rpmの高回転型自然吸気ユニットで、0-100km/h加速はR8 V10が3.5秒、R8 V10プラスでは3.2秒と公表されている。その一方で、低負荷時にエンジンの片バンクを停止するシリンダーオンデマンドや、惰力走行時に2つのクラッチを切るコースティングモード、アイドリングストップ機構などを採用するなど、燃費にも配慮している。
トランスミッションは、デュアルクラッチギアボックスの7段Sトロニック。これに電子制御油圧多板クラッチを用いたフルタイム4WDのクワトロが組み合わされる。
ボディー構造には引き続きASFを採用するが、旧型がアルミのみを用いていたのに対し、新型ではアルミとCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を組み合わせることで、フレーム単体重量を200kgに抑えながらボディー剛性を40%向上している。
ボディーサイズは全長4426mm、全幅1940mm、全高1240mmで旧型とほぼ同サイズだが、キャビンを前方に移動することでミドシップらしいプロポーションを実現している。サイドビューにアクセントを与えるサイドブレードは上下2分割タイプとなり、旧型との違いは一目瞭然である。
フロントマスクはヘッドライトやサイドのエアインテークにおいて縦のバーを強調するデザインとし、アウディのスポーツカーとしてのアイデンティティーを高めている。ヘッドライトにはLEDを採用するとともに、R8 V10プラスではハイビーム時の照射距離を従来の約2倍に伸ばした「レーザーハイビーム」を搭載することで、夜間の視界を格段に向上させた。
ドライバー中心のコックピットは、フォーミュラーカーを彷彿(ほうふつ)とさせるモノポストデザインを採用。メーター内に12.3インチの液晶パネルを設置し、車両情報に加えて地図やオーディオの情報などを表示する「アウディバーチャルコックピット」も標準装着となる。
また、新デザインのステアリングホイールには車両特性を変更できる「アウディ ドライブセレクト」の操作スイッチと、エンジンをスタート/ストップするイグニッションスイッチを設置。R8 V10プラスでは、ここにエキゾーストサウンドの切り替えとパフォーマンスモードの選択に使う2つのスイッチが追加される。
価格はR8 V10が2456万円、R8 V10プラスが2906万円となっている。
なお、アウディ ジャパンは新型R8の日本導入に合わせ、同車や「RS」モデルと呼ばれる高性能スポーツモデルを取り扱うサブブランドとして「Audi Sport(アウディスポーツ)」を新設。これらの車両の販売を強化するアウディスポーツストアを立ち上げ、拡販を図ると発表した。アウディスポーツストアは2016年中に24店舗がオープンする予定で、2016年は120台のR8を販売したい考えだ。
(文=生方 聡/写真=生方 聡、webCG)