フォルクスワーゲン、1人乗りEV「NILS」を出展【フランクフルトショー2011】
2011.09.07 自動車ニュース【フランクフルトショー2011】フォルクスワーゲン、1人乗り電気自動車のコンセプトカー「NILS」を出展
独フォルクスワーゲンは、2011年9月13日に開幕するフランクフルトショーに、未来の都市型電気自動車(EV)コンセプト「NILS」を出展すると発表した。
「フォルクスワーゲンNILS」は、排気ガスを発生せずに都市部を移動するミニマムサイズのコミューターとして開発された1人乗りEVだ。ボディサイズは、全長×全幅×全高=3.04×1.39×1.20m。この全幅は車体の外側に位置するタイヤまでを含めたもので、キャビン幅は0.86mしかない。
フォルクスワーゲンによると、「NILSは小さなボディサイズではあるものの、現代のクルマに求められるすべての安全基準を満たしている」という。乗車定員を1名とした理由は、「通勤者の6割が自動車を利用しており、その9割以上は単独でクルマに乗っているため」(ドイツ連邦統計局調べ)としている。
ボディ中央に位置するドライバーズシートへのアクセスは、車体の両面に備わるウイングドアから行う。跳ね上げ式ドアの採用により、狭いパーキングスペースでの乗り降りも可能という。
パワートレインは、モーターにリチウムイオン電池を組み合わせた軽量コンパクトなシステムを搭載する。重量19kgのモーターは、通常走行時は15kW(=20.1ps)を、短時間であれば25kW(=33.5ps)まで出力を上げることが可能とのこと(最大トルクは13.3kgm)。バッテリーは蓄電容量5.3kWhで、ヨーロッパ地域で一般的な230V電源から2時間で充電できるという。
パワートレインはアルミスペースフレーム製ボディの後方に搭載され、後輪を駆動する。0-100km/h加速は11秒以内、最高速度は130km/hと公表される。
先の連邦統計局の調査では、ベルリンとミュンヘンの間に住み、通勤にクルマを使っている人のうち約74%は、自宅から職場までの距離が25km以内という。そのデータによると航続距離65kmのNILSは、ドイツの都市部に住む多くの人の通勤用件を満たすことになる。
(webCG 曽宮)
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