【東京モーターショー2017】全社を挙げて遊んでる!? ヤマハのブースはユニークなアイデアが満載
2017.10.26 自動車ニュース 拡大 |
四輪メーカーとはひと味違う、アイデアあふれる展示で毎回話題を集めているヤマハ。今回の東京モーターショーでも、持ち前の「リーニング・マルチ・ホイール」技術を生かした車両を出展している。これは、別会社を興してでもぜひビジネスにつなげてほしい!
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これを商品化してくれよ!
今回、四輪メーカー以上に個性が強かった二輪メーカーのなかでも、ひときわ異彩を放っていたのがヤマハだ。他の国産勢であるホンダ、スズキが四輪と合わせて二輪のプレゼンテーションを行い、二輪単独で見ちゃうとさほどインパクトがなかったのに対し、ヤマハは二輪単独でかなり突っ込んだ出展&プレゼンを展開。それも今ひとつ滑舌の良くない柳 弘之社長が自らのプレゼンで。あ、いや、それでも熱意は伝わってきたんですよ。内容は分かりやすかったし。
まず出てきたのは、昔で言えばさしずめローラースルーゴーゴー(死語!?)的な「TRITOWN(トリタウン)」。要は「セグウェイ」の三輪版で、ヤマハがすでに出しているフロント2輪の「トリシティ」の小型版みたいにも見えるけど、乗ってて実に楽しそう。スキーみたく体をバンクさせてスパっと曲がれるみたいで。しかしコノ手はホンダの「ユニカブ」もそうだけど、市販されないからたち悪いっていうか日本メーカーの限界を感じちゃいます。ユーザーがナンバー無しで公道走って捕まったらどうしようとか、壊れたら責任問題は? とかケガしたら!? とか考えちゃうんだろうね、マジメ過ぎて。
でもこんなの、中国だったらユーザーの自己責任で絶対発売されてムダになっていないはず。トリタウンだってそう。ボディーは手でも支えられてかなり安定して走れそうだけど、現状市販の予定なし。こんなのアイデア中国にパクられて終わりでしょ。マジでもったいない。
さらに、トリシティのリアを2輪にして4輪全部で車体を傾け、バイクのように曲がれるヤツが「MWC-4」。これまた、こんなんで街走ったら絶対気持ち良さそう! だけど市販は遠そうだ。えーい、誰か別会社つくってコノ手の日本発の超小型モビリティーをビジネスにしてくれぃ!
別会社をつくりたくなるアイデアがぎっしり
その後もヤマハは「もしや全社を挙げて遊んでる?」って言いたくなるコンセプトばかりで、例えば、低速での単独直立走行ができる「MOTOROiD(モトロイド)」は、ノリはホンダもやってる“倒れないバイク”っぽいけど制御は全く違ってそうだし、「目指せバレンティーノ・ロッシ」を目標に進めてる二輪操縦ロボット「MOTOBOT(モトボット)Ver.2」は完璧に大学院の研究のちょっと大人版。やってるエンジニアはスゲー楽しそうだった。
加えて、ここ数回のモーターショーでひそかに話題となっている四輪車については、今回ピックアップトラックの「クロスハブコンセプト」を出展。でもこれも市販化は遠そう。ホント、こんな感じでアイデアは面白いんだけど、売りそうで売らない!? ってのが最近のモーターショーでのヤマハの芸風。なんかちょっと“オオカミ少年”みたいですよ(笑)。
(文=小沢コージ/写真=webCG)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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