【東京モーターショー2017】三菱が電動化技術を極めた「e-エボリューションコンセプト」を世界初公開
2017.10.26 自動車ニュース![]() |
2017年10月25日に開幕した第45回東京モーターショー。三菱自動車は同日午前中に開催されたプレスカンファレンスにおいて今後の事業の方向性を示すと共に、今後販売する車種やコンセプトモデルを披露した。
![]() |
![]() |
![]() |
キーは「SUV」と「電動化技術」
冒頭ステージに上がった同社の取締役 CEOである益子 修氏は「前回の東京モーターショーから今回までの2年間、同社は激動の時でありました」とコメント。続いてルノー・日産連合とのアライアンスにより、電動化技術、自動運転、コネクティッド関連の先進技術やプラットフォームの共用なども含めた、単独では行うことができないスケールメリットを享受できた点をアピールした。
経営の部分では、取り巻く市場環境が変化する中、信頼回復に真摯(しんし)に務めると共に、V字回復を軌道に乗せるという強い意志のもと、中期経営計画である“DRIVE FOR GROWTH”により、2019年度にはグローバルにおける販売台数を+30%の130万台、売上高を+30%の2.5兆円、営業利益率を6%以上と定め、持続的成長の基盤を作っていくと語った。そして「モノづくりや現場の力を多くの方に見ていただきたい」と述べ、2017年度末に発売される「エクリプス クロス」の日本仕様を紹介した。
益子氏は「このエクリプス クロスを成功させることが、成長軌道への道筋をつけるための第一歩となります」とした上で、SUV自体がグローバルにおけるメジャーな存在となっている点や、そのSUVを三菱が長年にわたって提供し続けてきたことを強調。SUV全盛といわれる中で、同社ならではの新たな価値を持つSUVを提供し続けることや、他社に先駆けて導入した電動化技術により新ジャンルのクルマを作れる強みがあること、AIやコネクティッド技術などを融合させてクルマの新しい価値を生み出していくことを強調した。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
トリプルモーターのe-エボリューションを提案
後半には同社の取締役 副社長執行役員 CPLOの山下光彦氏が登壇、その後ステージ上にe-エボリューションコンセプトが登場した。
世界初公開となるe-エボリューションコンセプトは、フロントに1基、リアに2基のモーターを搭載し、大容量のリチウムイオンバッテリーで駆動する電気自動車である。
山下氏は「e-エボリューションの名にふさわしい加速性能とともに運動性能をつかさどるS-AWCは電気の力でさらに進化、デュアルモーターAYCや電動ブレーキキャリパーにより、高精度で高いレスポンスを実現します」とコメント、さらに、車載AIにより生み出される新たな価値として、路面の状況や交通環境を認識し、ドライバーの意志を読み取ることでさまざまなシーンで運転を最適にサポートできる点もアピールした。
今回三菱は、東京モーターショーのブースで、これまでの強みであるSUVやEV、さらに新たな運転体験という3つの価値をユーザーに提案する。それが同社の新しいブランドメッセージである“Drive your Ambition”を体現する展示となっている。
最後に山下氏は「三菱自動車は今後、コアモデルを中心に電動化を推進し、PHEVのシステムを軸に、コンポーネントを共通化してバッテリーEVからシリーズハイブリッドまでの電動化技術を幅広く提供していきます」と、今後のビジョンを述べた。
(文=高山正寛)

高山 正寛
-
【F1 2025】第19戦アメリカGPでフェルスタッペンが独走で今季5勝目 ノリス2位、ピアストリ5位でチャンピオン争いは三つどもえの戦いに 2025.10.20 F1世界選手権第19戦アメリカGP決勝が、2025年10月19日(現地時間)、アメリカはテキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(5.513km)を56周して行われた。レースの結果とポイントランキングを報告する。
-
【SUPER GT 2025】第7戦オートポリスで山本尚貴/牧野任祐組のNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTが今季初勝利 CIVIC勢は表彰台独占 2025.10.19 2025年10月19日、国内最高峰レースであるSUPER GTの2025年シーズン第7戦が大分県のオートポリスで開催された。GT500クラス、GT300クラスともに、その結果を報告する。
-
横浜ゴムが「アドバンスポーツ」の新コンセプトタイヤを初披露【ジャパンモビリティショー2025】 2025.10.17 横浜ゴムは2025年10月17日、「ジャパンモビリティショー2025」(会期:10月29日~11月9日)への出展概要を発表した。ウルトラハイパフォーマンスタイヤ「アドバンスポーツV107」の次世代コンセプトモデルが初披露される予定。
-
ホンダが日本自動車工業会主催のメインプログラムへの展示内容を追加発表【ジャパンモビリティショー2025】 2025.10.16 本田技研工業は2025年10月16日、「ジャパンモビリティショー2025」(会期:10月29日~11月9日)への出展概要の追加情報を発表した。ゲーム『ポケットモンスター スカーレット』に登場する「コライドン」の実物大モデルも展示予定。
-
ホンダが原付一種の新たな区分基準に適合する新型バイク4モデルを発表 2025.10.16 本田技研工業は、原付一種(第一種原動機付自転車)に新たに追加された区分基準に適合した新型バイク「スーパーカブ110 Lite」「スーパーカブ110プロLite」「クロスカブ110 Lite」「ディオ110 Lite」を発表した。
関連記事
-
NEW
トヨタ・カローラ クロスGRスポーツ(4WD/CVT)【試乗記】
2025.10.21試乗記「トヨタ・カローラ クロス」のマイナーチェンジに合わせて追加設定された、初のスポーティーグレード「GRスポーツ」に試乗。排気量をアップしたハイブリッドパワートレインや強化されたボディー、そして専用セッティングのリアサスが織りなす走りの印象を報告する。 -
NEW
SUVやミニバンに備わるリアワイパーがセダンに少ないのはなぜ?
2025.10.21あの多田哲哉のクルマQ&ASUVやミニバンではリアウィンドウにワイパーが装着されているのが一般的なのに、セダンでの装着例は非常に少ない。その理由は? トヨタでさまざまな車両を開発してきた多田哲哉さんに聞いた。 -
NEW
2025-2026 Winter webCGタイヤセレクション
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>2025-2026 Winterシーズンに注目のタイヤをwebCGが独自にリポート。一年を通して履き替えいらずのオールシーズンタイヤか、それともスノー/アイス性能に磨きをかけ、より進化したスタッドレスタイヤか。最新ラインナップを詳しく紹介する。 -
NEW
進化したオールシーズンタイヤ「N-BLUE 4Season 2」の走りを体感
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>欧州・北米に続き、ネクセンの最新オールシーズンタイヤ「N-BLUE 4Season 2(エヌブルー4シーズン2)」が日本にも上陸。進化したその性能は、いかなるものなのか。「ルノー・カングー」に装着したオーナーのロングドライブに同行し、リアルな評価を聞いた。 -
NEW
ウインターライフが変わる・広がる ダンロップ「シンクロウェザー」の真価
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>あらゆる路面にシンクロし、四季を通して高い性能を発揮する、ダンロップのオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」。そのウインター性能はどれほどのものか? 横浜、河口湖、八ヶ岳の3拠点生活を送る自動車ヘビーユーザーが、冬の八ヶ岳でその真価に触れた。 -
第321回:私の名前を覚えていますか
2025.10.20カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。24年ぶりに復活したホンダの新型「プレリュード」がリバイバルヒットを飛ばすなか、その陰でひっそりと消えていく2ドアクーペがある。今回はスペシャリティークーペについて、カーマニア的に考察した。