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【スペック】レガシィツーリングワゴン2.5i EyeSight:全長×全幅×全高=4775×1780×1535mm/ホイールベース=2750mm/車重=1550kg/駆動方式=4WD/2.5リッター水平対向4SOHC16バルブ(170ps/5600rpm、23.4kgm/4000rpm)/価格=289万8000円(テスト車=353万8500円/本革シート+LEGACYマッキントッシュサウンドシステム&HDDナビ+サンルーフ=64万500円)

スバル最新モデル試乗会【試乗記】

スバルの今後を占う3台 2011.08.04 試乗記 生方 聡 スバル・レガシィツーリングワゴン2.5i EyeSight(4WD/CVT)/ステラカスタムR リミテッドS(FF/CVT)/エクシーガ2.0i-S(4WD/CVT)……353万8500円/136万円/294万5250円

「アイサイト」の性能向上や軽のOEM車導入など、話題の多いスバル。ミニバンから軽乗用車まで、最新モデル3台に試乗した。
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正常進化した看板モデル……スバル・レガシィツーリングワゴン2.5i EyeSight(4WD/CVT)

2011年6月に2度目のマイナーチェンジを実施した「レガシィ」は、人気の運転支援システム「EyeSight(アイサイト)」の搭載グレードが拡大されたことに加えて、アイサイトの性能向上や走りの進化が図られた点が、新型の見どころだという。

果たしてどのくらい進化したのか? 「レガシィツーリングワゴン2.5i EyeSight」でさっそくチェックすることにした。さいわい試乗会場には変更前の同グレードが用意されていたので、比較するには好都合である。いの一番に衝突回避ブレーキの「プリクラッシュブレーキ」を試してみると、確かに動きが違っているのがわかる。新型のほうが減速Gの立ち上がりが鋭い。そして、障害物の認識性能が上がっているようで、テスト会場のように白線がなく、クルマの先にガードレールがあるような場合でも、早い時点で前のクルマを捉えていたのだ。

高速道路での追従走行でも、その進化が見て取れる。先行車が停止すると、それに合わせて自車も減速するのだが、以前は先行車との距離が縮まり、「そろそろブレーキをかけませんか?」とお願いしたくなることがあったのに、新型は少し早めに減速をはじめるので、クルマに速度調整を任せっきりでも不安はなかった。この安心感のアップこそ、開発陣の狙ったところだろう。

しかし、ふだん使う上で一番のメリットは乗り心地の向上だろう。新型のほうがサスペンションの動きがしなやかで、快適さは一枚上手。エンジニアによれば、サスペンションアームの軽量化や、リア・ラテラルリンクのゴムブッシュをピロボールに変更したのが効いているのだという。看板モデルのレガシィだけに、あの手、この手で進化を図るスバルのエンジニアたち。その成果がしっかり確認できた。

 
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「アイサイト」はステレオカメラの認識性能向上、VDCユニットの改良、制御ソフトの熟成によって、プリクラッシュブレーキ、全車速追従機能付クルーズコントロールともに、より自然で滑らかな動作の実現が図られた。
「アイサイト」はステレオカメラの認識性能向上、VDCユニットの改良、制御ソフトの熟成によって、プリクラッシュブレーキ、全車速追従機能付クルーズコントロールともに、より自然で滑らかな動作の実現が図られた。 拡大
従来、「アイサイト」装着車にサンルーフは組み合わせられなかったが、今回のマイナーチェンジで選べるようになった。
従来、「アイサイト」装着車にサンルーフは組み合わせられなかったが、今回のマイナーチェンジで選べるようになった。 拡大
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超強力な助っ人……スバル・ステラカスタムR リミテッドS(FF/CVT)

2011年5月にフルモデルチェンジしたステラは、ご存じのとおり、ダイハツからOEM供給を受ける軽自動車だ。ベースとなるのはダイハツの主力モデル「ムーヴ」で、いわばスバル・レガシィをトヨタのディーラーで売るようなものだから、スバルもダイハツもずいぶん大胆である。

試乗したのは、スポーティな味付けの「ステラカスタムR リミテッドS」。ムーヴカスタムの自然吸気エンジンモデルが14インチタイヤを履くのに対し、このステラカスタムR リミテッドSは15インチタイヤを装着することで差別化が図られた。ムーヴカスタムと直接比較したわけではないが、タイヤをインチアップしたせいか、多少乗り心地が硬く、荒れた舗装を通過するときなどにタイヤのバタツキを感じた。しかし、そんな指摘は重箱の隅をつつくようなもので、結局はOEMモデルだから、スバルの個性を見出すことなど無理な話。そもそも、スバルらしいクルマを求める人はステラを選ばないだろう。

買う立場からすれば、日頃つきあいのあるスバルのお店からトールワゴンを購入したいとか、ダイハツよりもスバルのバッジが好きだ、という人がステラを選ぶに違いない。一方、売る側としても、ディーラーの客を他のブランドに逃がさないためには、ラインナップは豊富なほうがいい。また、つくる側としても、台数がまとまればそれはそれでうれしいわけで、自動車メーカーやディーラー、そして、あまりクルマにこだわらない人にとってはOEMは決して悪い話ではない。その一方で、OEMによってブランドの個性は見出しにくくなるから、安易に増やすのは考えもの。寂しい思いをするファンは少なくないはずだから。

【スペック】スバル・ステラカスタムR リミテッドS:全長×全幅×全高=3395×1475×1635mm/ホイールベース=2455mm/車重=820kg/駆動方式=FF/0.66リッター直3DOHC12バルブ(52ps/7200rpm、6.1kgm/4000rpm)/価格=136万円(テスト車=同じ)
【スペック】スバル・ステラカスタムR リミテッドS:全長×全幅×全高=3395×1475×1635mm/ホイールベース=2455mm/車重=820kg/駆動方式=FF/0.66リッター直3DOHC12バルブ(52ps/7200rpm、6.1kgm/4000rpm)/価格=136万円(テスト車=同じ) 拡大
 
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ボディカラー「ファインブルー・マイカメタリック」(写真)は、「ムーヴ」にはない「ステラカスタム」の独自色。
ボディカラー「ファインブルー・マイカメタリック」(写真)は、「ムーヴ」にはない「ステラカスタム」の独自色。 拡大

これからどうなる?……スバル・エクシーガ2.0i-S(4WD/CVT)

ステラから乗り換えると、スバルらしい「エクシーガ」にホッとする。レガシィの流れをくむエクステリアに端正なインテリア、水平対向4気筒を核とするパワートレインなど、どこを見ても、スバルの個性が息づいている。そんなエクシーガに、2011年6月、化粧直しが行われた。一番の特徴は、フロントマスクの変更で、水平基調のフロントグリルと新しいデザインのヘッドライトにより、ワイドでスポーティな印象を強めている。ただ、個人的には、ヘッドライトにブルーの縦のラインが入ったデザインが好きだったので残念……というのはさておき、それ以外の変更はインテリアのパネルやメーターのデザインをいじった程度にとどまっていて、パワートレインや足まわりといった基本部分に、表だった変更はない。

試乗したのはメイングレードの「エクシーガ2.0i-S」で、2リッター自然吸気エンジンとCVTの組み合わせは、加速性能でやや物足りなさを覚えるものの、乗り心地は実に快適。そのうえ、比較的大柄なボディにもかかわらず、軽快に走るのも、このクルマの印象を良くしている。

ただ、7シーターのミニバンとしてこのエクシーガが微妙なポジションにあるのは事実。いまやミニバンにはスライドドアは必須であり、同じヒンジドアの「トヨタ・ウィッシュ」や「ホンダ・ストリーム」がひと頃の勢いを失っているように、このエクシーガもいまひとつ存在感が高められないでいる。気がついたら、トヨタの「ノア/ヴォクシー」がOEM供給されてエクシーガになっていた……という事態だけは避けたいところ。これだけ個性的なモデルなのだから。

(文=生方聡/写真=荒川正幸)

【スペック】エクシーガ2.0i-S:全長×全幅×全高=4740×1775×1660mm/ホイールベース=2750mm/車重=1610kg/駆動方式=4WD/2リッター水平対向4DOHC16バルブ(150ps/6000rpm、19.5kgm/3200rpm)/価格=231万円(テスト車=294万5250円/クリアビューパック+リアビューカメラ付き音声認識HDDナビゲーションシステム+クルーズパックI+17インチアルミホイール+HIDヘッドランプ+パノラミックガラスルーフ+キーレスアクセス&プッシュスタート=63万5250円)
【スペック】エクシーガ2.0i-S:全長×全幅×全高=4740×1775×1660mm/ホイールベース=2750mm/車重=1610kg/駆動方式=4WD/2リッター水平対向4DOHC16バルブ(150ps/6000rpm、19.5kgm/3200rpm)/価格=231万円(テスト車=294万5250円/クリアビューパック+リアビューカメラ付き音声認識HDDナビゲーションシステム+クルーズパックI+17インチアルミホイール+HIDヘッドランプ+パノラミックガラスルーフ+キーレスアクセス&プッシュスタート=63万5250円) 拡大
インテリアの変更は、新デザインのスポーツルミネセントメーター、パドルシフトの採用など。
インテリアの変更は、新デザインのスポーツルミネセントメーター、パドルシフトの採用など。 拡大
 
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生方 聡

生方 聡

モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。

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