【LAショー2018】アウディ、第3のフルEV「e-tron GTコンセプト」を発表

2018.11.29 自動車ニュース webCG 編集部
ポルシェとの共同開発となるEV「アウディe-tron GTコンセプト」。LAショーで初公開された。
ポルシェとの共同開発となるEV「アウディe-tron GTコンセプト」。LAショーで初公開された。拡大

独アウディは2018年11月28日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスモーターショーで量産を前提とした電気自動車(EV)「e-tron(イートロン)」シリーズの第3弾となる、4ドアクーペの「e-tron GTコンセプト」を世界初公開した。

「アウディe-tron GTコンセプト」は、4ドアクーペのボディースタイルを採用。駆動方式はトルクベクタリング付きのクワトロシステムとなる。
「アウディe-tron GTコンセプト」は、4ドアクーペのボディースタイルを採用。駆動方式はトルクベクタリング付きのクワトロシステムとなる。拡大
現在市販車に採用されているインテリアを、EVモデルとしてさらに進化させたシンプルなデザインを採用。
現在市販車に採用されているインテリアを、EVモデルとしてさらに進化させたシンプルなデザインを採用。拡大
キャビンはフル4シーターのレイアウトを採用している。
キャビンはフル4シーターのレイアウトを採用している。拡大
リチウムイオンバッテリーは、90kWh以上の容量を備え、航続距離はWLTPモードで400kmを超えるという。
リチウムイオンバッテリーは、90kWh以上の容量を備え、航続距離はWLTPモードで400kmを超えるという。拡大

今回登場した「e-tron GTコンセプト」は、すでに生産が開始されている「e-tron SUV」、2019年に登場する予定の「e-tronスポーツバック」に続く、量産を前提とした3番目のフルEVで、ポルシェとの共同開発によって生まれたコンセプトカーだ。4ドアクーペのスタイリングを採用するボディーはカーボン製のルーフとアルミ製のコンポーネントからなり、サイズは全長×全幅×全高=4960×1960×1380mmとなっている。

2つのモーターを持つパワーユニットは、システム最高出力590psを発生。前後アクスルそれぞれにモーターを搭載し、駆動方式はトルクベクタリング付きのクワトロシステム(4WD)を採用する。

航続距離を最大化するために最高速度は240km/hに制限されるが、将来的には0-100km/h加速が約3.5秒、0-200km/h加速は12秒で完了するパフォーマンスを持つとアウディは説明している。

搭載されるリチウムイオンバッテリーは、90kWh以上の容量を備え、航続距離はWLTPモードで400kmを超えるという。800Vの充電システムに対応し、有線による充電では、約20分でバッテリー容量の約80%のチャージが可能。「アウディワイヤレスチャージング」と呼ばれる、非接触充電も行えるようになっている。

エネルギー回生システムによって最大で30%航続距離を伸ばすことが可能となり、0.3G以下の減速時には、電気モーターだけがエネルギー回生を担当。これは、すべての減速シーンにおける90%以上に相当するという。従来型のブレーキ(高性能セラミックディスクを装備)はドライバーがブレーキペダルを踏んで、0.3Gを超える減速が発生したときにのみ使用するのも、この「e-tron GTコンセプト」が持つ特徴のひとつといえるだろう。

今回発表された「e-tron GTコンセプト」は、2020年末までに量産モデルとして登場する予定で、2021年初頭のデリバリー開始を予定している。さらにアウディとポルシェでは、プレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)呼ばれる、B~D量産セグメントをカバーするEVプラットフォームを共同で開発中。強力に電化を推し進めている。

(webCG)
 

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