第9回:“バトル負け”で沈んだ2度目の富士
2019.07.17 池島実紅の「挑戦! 86/BRZ Race」2019年7月6日~7日に富士スピードウェイで開催された「GR 86/BRZ Race」第5戦には、3クラス合計で137台ものマシンがエントリー。参加台数が多い中で、各車のタイムも僅差となる、とてもシビアな戦いが繰り広げられました。そんなレースのハイライトやチームの奮闘ぶりを、クラブマンシリーズ エキスパートクラスに参戦し、89号車をドライブしている私、池島実紅がリポートします。
(文=池島実紅/写真=池島実紅、CAR GRAPHIC)
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1/17今大会のチーム全体撮影です。レースウイーク中にチーム内ではやった、謎のポーズ……(笑)。今回来てくださった6人のディーラーメカニックの皆さんもスバル大好き! 明るく元気な方たちで、初日からたくさんコミュニケーションをとることができ、とてもいい雰囲気でレースウイークが始まりました!
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2/17なんと今回は、今シーズン初となる女性ディーラーメカニックさんの姿も! 彼女は愛車も「BRZ」で、ずっと、この86/BRZ Raceでメカニックをしたいと思っていたのだそうです。このように女性が活躍してくれていると、私もとてもうれしいですし、負けないようにがんばろうとやる気が出ます!
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3/17チーム全員での朝礼が終わったら、専有走行に向けての準備をしていきます。専有走行では87号/88号/89号車の3台ともがニュータイヤを入れて予選シミュレーションをしました。写真は、監督の佐野さん(左側)とメカニックの別所さんが内圧やセットの最終確認をしている様子です。この日は朝から天気が落ち着かず、雨が降ったりやんだりと、セッティングの判断をするのがとても難しいコンディションでした。
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4/17プロフェッショナルシリーズの専有走行の結果は、井口卓人選手12位、久保凜太郎選手30位でした。2台ともニュータイヤでのアタックまで間に合わずにチェッカー。タイヤの確認だけで終わってしまったため、正確な順位は計測できませんでしたが、監督とドライバー2人の会話では、「フィーリングはいいし、もう少し上に行けそう」とコメント。とてもいい雰囲気で走行を終えました。
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5/17次はクラブマンシリーズ エキスパートクラスの専有走行です。私の結果は26位。走行前に雨が降り、マシンとタイヤの内圧を雨コンディションのセッティングにして走行したところ、完全にねらいを外してしまいました。前大会のオートポリスもそうでしたが、雨が降った時のセット変更で迷ってしまうことが多く、今回も間違った方向に進んでしまいました。この経験から学んだことを生かし、もっと勉強して、今後の力に変えていきます。
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6/17専有走行が終わったあとで、予選に向けてのメンテナンスと掃除をします。写真は専有走行で使ったホイールの掃除をしてもらっている様子です。ディーラーメカニックさんの中には、以前86/BRZ Raceを見にきたことがあるという方もいて、常にマシンやレースの話をしながら、とても楽しそうに作業していました!
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7/1787号車のブレーキのエア抜き作業をしているところに久保選手が来てくれました! 実際にブレーキを踏んで作業確認するディーラーメカニックさんに、久保選手が声掛け。しっかりと確実に作業をしてくれています。
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8/17メンテナンスと掃除が終了したら、帰る準備をします。86/BRZ Raceでは、テントを立ててレースウイークを過ごしています。風が強いとテントが飛ばされてしまうこともあるため、しっかりと固定しなければなりません。ラッシングベルトの使い方、固定の仕方のレクチャーを受けて、全員で手分けして作業を進めます。そして横幕を全方位に張り、テントを完全に閉めて終了となります。
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9/17土曜日はまずクラブマンシリーズ エキスパートクラスの予選から始まりました! 結果は15位。とても悔しい結果に終わってしまいました。しかし、前回の富士大会(第2戦)ではトップから1秒も差をつけられていましたが、今回は0.5秒差まで縮めることができたので、少し進歩したところもありました。
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10/17ピットからドライバーに情報を送ることができる、とても大切な役割を持つサインボード! ちなみに私がいつも予選中に出してもらっている情報はこの3点です。1番上はほぼ全チーム共通のゼッケン、2段目は自分の順位、3段目はトップタイムです。ドライバーやチームごとに表示する情報が違っていたりもするので、サーキットに来られた時にはこんなところも見ていただけると面白いかもしれません。
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11/17続いて、プロフェッショナルシリーズの予選が始まります。井口選手、久保選手は、少し待機してからコースインしました。待っている間には、前半でコースインアタックしたマシンの状況を把握するため、タイミングモニターを確認しています。今回の結果は井口選手4位、久保選手22位でした。
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12/17日曜日はクラブマンシリーズ エキスパートクラスの決勝から始まります。今回はCG CLUBの皆さんもグリッドまで応援に来てくださり、とってもたくさんの応援団に囲まれてスタートしました! 実は15位というスタート位置は、レース開始直後の位置取りなどでラインが交錯する、かなり注意が必要なポジション。第2戦ではスタート直後の接触でリタイアしたこともあったため、とても緊張していました。しかしたくさんの方が声を掛けてくださり、応援してくれたおかげで、落ち着いてフォーメーションラップに出ることができました。
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13/17クラブマンシリーズ エキスパートクラス決勝の結果は16位。残り3周というところでセーフティーカー、赤旗中断が出るなど、荒れたレースになりました。私はスタートからいいペースで、途中11位付近まで追い上げるも“バトル負け”してしまい、順位を落としてしまいました。
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14/17次はプロフェッショナルシリーズの決勝です。久保選手の結果は24位。久保選手はスタートしてペースよく前車を追っていましたが、他車とのバトルの中でスピンをしてしまい、コースには復帰できたものの24位でチェッカーを受けました。
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15/1788号車の井口選手は2位表彰台獲得! 4番手からスタートし、一つひとつ冷静に確実に順位を上げていくという、とても盛り上がったレースでした。私にとっても、井口選手のレースの運び方を見てとても勉強になることばかりでした。
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16/17チェッカーを受け「BRZ」から降りた直後の井口選手です。CG ROBOT RACING TEAMの表彰台獲得は昨2018年の十勝大会以来、約1年ぶりとなります!
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17/17今大会は、レースの中で追い上げていたのにも関わらず、自分の経験不足によって最終的に順位を落とす形になり、とても悔しい気持ちです。「BRZ」のバランスや走りのペースはよかったので、それをしっかりと生かしきれなかったことはチームに対して申し訳ないと思っています。自分の決勝後に目にしたプロフェッショナルシリーズでは、いろいろなレースの運び方を見ることができ、とても勉強になりました。今後はもっと自分の走りの引き出しを増やして、自分でよいレース展開を作りだせるようにがんばりたいと思います!