ホンダ・フィット リュクス プロトタイプ<1.5リッターハイブリッド車>(FF/CVT)/フィット ネス プロトタイプ<1.3リッターガソリンエンジン車>(FF/CVT)
ニャンコのようなワンコ 2019.12.16 試乗記 2020年2月の発売が予告されている、4代目「ホンダ・フィット」。メーカーの期待を背負うコンパクトカーは、ユーザーを満足させるクルマに仕上がっているか? 開発用のテストコースで、その実力を確かめた。重視したのは“感性性能”
新型フィットに初めて乗ったのは、北海道・鷹栖のテストコースで行われた先行試乗会である。発表・発売前だから、価格はもちろんのこと、細かなスペックも公表されていなかった。
ボディーが5ナンバーサイズを守ったことはわかったが、具体的なボディーサイズの発表はなかった。パワートレインは1.5リッター4気筒の2モーターハイブリッドと1.3リッター4気筒の2本立てだが、出力、トルクなどのスペックは明らかにされなかった。
だが、新型フィットの大きなテーマはいみじくも「数値だけじゃないこと」である。先代モデルが登場したのは2013年9月。最初からハイブリッドが品揃えされた初のフィットでもあり、話題は「トヨタ・アクア」と覇を競うハイブリッドモデルのカタログ燃費に集中した。それに対する後悔の弁(?)は開発責任者、田中健樹氏のインタビューをお読みいただきたいが、そこからスタートした4代目フィットは、必ずしも数値では測れない“感性性能”を重視したという。
細いAピラーと動物の目のようなヘッドランプが特徴の5ドアボディーは、歴代フィットのなかで一番柔らかいデザインだと思う。チーフデザイナーによれば、デザインの裏テーマは「柴犬」だったそうだ。HOME(ホーム)、NESS(ネス)、LUXE(リュクス)といった女性誌受けしそうなグレード名も新しい。人柄ならぬ、車柄みたいなことで言うと、「テクノ、やめました」という感じである。
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