アウディRS Q3(4WD/7AT)/RS Q3スポーツバック(4WD/7AT)
心を揺さぶる5気筒ヨンク 2020.02.21 試乗記 日本未導入の新型「アウディQ3」をベースに、アウディスポーツが手を加えたハイパフォーマンスSUV「RS Q3」が早くも登場。ファストバックスタイルの「RS Q3スポーツバック」とも合わせ、冬のスウェーデンでその実力を確かめた。“あの名車”が生まれて今年で40周年
今年2020年は “クワトロ40周年”に当たるという。4WDと5気筒エンジンの組み合わせで当時のWRC(世界ラリー選手権)を席巻した「アウディ・クワトロ」の系譜を今にうけつぐ受け継ぐSUVが、RS Q3とRS Q3スポーツバックだ。
RS Q3は、MQBプラットフォームがベースのコンパクトSUV、Q3をベースに、アウディスポーツGmbHが「RS」モデルへと仕立てたシリーズのトップモデルだ。2代目となった新型では、ベースのQ3にクーペスタイルのQ3スポーツバックというバリエーションが用意されたことを受け、RSモデルにも2つのボディータイプが設定されている。
しかし、アウディのSUVクーペといえば「Q2」や「Q8」など偶数があてがわれてきた経緯がある中で、スポーツバックという名称が用いられている。これまでの法則から「Q4」としたほうがわかりやすい気もするが、「A4」などのMLB系プラットフォームをベースとした上位のSUVクーペの商品展開が予定されているのか、はたまたアルファロメオの4WDシステムの登録商標と干渉するのか、本当の理由は定かではない。
RS Q3とRS Q3スポーツバックの国際試乗会は、スウェーデンのアルヴィッツヤウルで行われた。ストックホルムから北へ約900kmのこの地の冬は、一面氷と雪で覆われており、欧州メーカーやサプライヤーの寒冷地テストの場としても知られている。またメルセデスやBMW、フォルクスワーゲン、ジャガーランドローバーといった数々のブランドが一般向けにドライビング講習会を実施しており、日本からもオーロラ見学を盛り込んだツアーが組まれることもある。