MINI初の電動ミニバンコンセプト「ビジョンアーバノート」登場
2020.11.18 自動車ニュース![]() |
独BMWは2020年11月17日(現地時間)、オンラインイベント「#NEXTGen 2020」において、MINIの電動ミニバンコンセプト「Vision Urbanaut(ビジョンアーバノート)」を発表した。
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ヘッドランプとグリルでMINIを表現
MINIビジョンアーバノートは、「かつてないほどのインテリア空間と多用途性を提供しながらも、最小限の占有面積」がメインのコンセプト。現在のMINIの流れをくみながらも進化したエクステリアデザインや持続可能な素材の使用、電気駆動システム、そして自動運転などは、あくまでも追加要素であるという。
外装は、平滑でほぼ継ぎ目のないボディーが特徴だ。MINIの流儀に従い、ホイールは車体の四隅に配置され、ショートオーバーハングのデザインとなる。フロントマスクでは、MINIのデザインアイコンである丸目をモチーフとしたヘッドランプと、伝統的な六角形から八角形に進化したグリルが採用されている。
ヘッドランプ部分はボディーに覆われ、点灯している時だけ見える。さまざまな色のグラフィックスを表示する「マルチカラーダイナミックマトリクスデザイン」を用いて、車外にメッセージを伝えることもできるという。フロントグリルは、電動化により通風機能を必要としないため、自動運転のためのインテリジェンスパネルとして機能する。
グリーンハウスは、下から上にかけて連続的に薄くなるボディーカラーと同色のパターンを採用。このパターンのおかげで、ウィンドウを暗くしなくても一定のプライバシーが保たれ、インテリアは明るいままになる。
インテリアは、旅行に出かけるための理想的な環境を提供するだけではなく、それ自体が旅行の目的にもなる。乗員は、車体側面の大きなスライディングドアを通ってキャビンに入る。運転席側にも助手席側にも他のドアはない。
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まさに移動するリビングルーム
目的地に到着すると、同車のキャビンは簡単な手順でリビングルームに変身する。基本は4シーターレイアウトだが、フロントシートは回転するようにデザインされている。カウチを模したリアシートは、バックレストを手動で折り畳んだり(左リアシート)、向きを変えたりすることができる(右リアシート)。
クルマが停止している時はダッシュボードが下がり、ドライバーズエリアが快適に腰掛けられる「デイベッド」空間になる。同時に停車中にはフロントウィンドウを上に開き、いっそう開放的なリビングルームをつくり出すことができる。
ビジョンアーバノートの起動には、触ると癒やし効果があるとされているウオーリーストーンとほぼ同じ大きさのMINIトークンを使用する。車体中央のテーブルにある専用設計のスロットにトークン入れると、あらかじめ設定された「Chill」「Wanderlust」「Vibe」という3種類のMINIモーメント(環境設定)が立ち上がる。さらに、「マイMINIモーメント」と呼ばれる香りやアンビエントライト、音楽など好みの設定で登録できるプログラムも用意されている。
MINIのデザイン責任者であるオリバー・ハイルマー氏は、「開発当初から持続可能な素材を用い、自動運転機能付きの電気自動車として考案されたビジョンアーバノートは、エクステリアとインテリアのいずれにおいても、より大きな自由度をデザイナーにもたらしました。車内の表面積を占有面積との関連で見直し、利用可能な部分をさらに増やすことができました」と特徴を説明。「移動中に加え停車中も特別な体験を提供できる」と、ビジョンアーバノートのキャビン空間の広さと多用途性を強調した。
(webCG)