メルセデス・ベンツS500 4MATICロング(前編)

2021.04.01 谷口信輝の新車試乗 高級サルーンの代名詞的存在である「メルセデス・ベンツSクラス」が7代目に進化。走り慣れたワインディングロードで早速ステアリングを握った谷口信輝だったが、その反応は何やらいつもとは違うようで……。

プロもほれる乗り味

「あー、なんだろう。これ。たまらないなあ。あー、欲しい、このクルマ!」
試乗し始めてものの1分とたたないうちに、谷口信輝に「欲しい」と言わしめたのは、メルセデス・ベンツのこの新型Sクラスが初めてではないだろうか? それくらいあっという間に、谷口はSクラスにほれ込んでしまったようだ。

根っからの走り屋で内外のスポーツモデルをこよなく愛する谷口だが、彼の心を揺り動かすのはクルマが持つ「速い」という要素だけではない。自分と波長が合えば、大きくて重いサルーンでも、逆に小さくて軽いファミリーカーでも気に入ってしまうのが、谷口の面白いところ。別の言い方をすれば、クルマをカテゴリーによって分け隔てしないのが谷口流のクルマ選びなのである。
「そう、僕には僕の確固たる好みはありますが、ジャンルで区別することはありません。クルマの反応がちゃんとリニアになっているかとか、人馬一体感が味わえるかとか、運転操作に対するタイムラグがないかとか、操作に対して反応する量の数字がそろっているかとか、そういう僕なりの評価基準さえ満たしていれば、どんなクルマでも構わない。正直、偏見はありますよ(笑)。でも、いいクルマかどうかを値段で判断することはありません」

そう、なにも谷口は新型Sクラスが高価だから気に入ったわけではない。純粋に、自分の好みだから、このクルマにほれ込んでしまったのだ。

そして谷口の運転は、クルマに合わせてさまざまに変化するところが面白い。もっとも、ドライビングモード切り替えが付いているクルマでは、たいてい数百mも走るとノーマルモードからスポーツモードに切り替えてしまうのだが、今回は撮影のために何度かカメラマンの前を通過しても、谷口はコンフォートモードのままゆっくりと走り続けていたのである。

そこで私がスポーツモードやスポーツプラスモードに切り替えてはどうかと促してみたところ、「あ、そうだ。うっかりしていました」と言ったあとで、こう続けたのである。

 
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