メルセデスAMG GLA45 S 4MATIC+(後編)

2021.06.17 谷口信輝の新車試乗 メルセデス通として知られる谷口信輝が、そのハイパフォーマンスSUV「AMG GLA45 S 4MATIC+」に試乗。はやりのSUVにしてクラストップの走行性能を誇る一台は、手に入れるべきものなのか、それとも……?

ボタンひとつで走りが変わる

「GLAにAMG45なんて、本当に要る?」

メルセデスAMG GLA45 S 4MATIC+に試乗し始めた当初、そんな疑問を呈していた谷口信輝だが、やがてその安定感の強いハンドリングに心を引かれていったことは前編でお知らせしたとおり。そこで「スタビリティーコントロールのESPをオフにしたときの挙動を試してはどうか?」と私は提案したのだが、ESPオフはクルマの安定性を大きく低下させる恐れがあるので、一般のドライバーには決しておすすめできない。あくまでもプロフェッショナルドライバーである谷口だからこそ安全に試せることを、ここで再確認しておきたい。

では、ESPをオフにしたときに、なにが起きたのか?

率直に言って、後席から谷口のドライビングを観察していた私の目には、それまでのESPオンのときと状況はなにひとつ変わっていないように思えた。GLA45 Sは相変わらず安定しきった姿勢のまま、コーナーを次々とクリアしていく。しかし、谷口の表情は、それまでのやや厳しい顔つきから次第に穏やかなものへと変わっていったのである。
「うーん、なんか、楽しいですねえ」

なぜ、ESPをオフにしたらコーナリングが楽しくなったのか。谷口に説明してもらった。
「それまで全然気づかなかったんですが、ESPオンのときはドライバーにわからない程度にブレーキを軽くつまむことで、サスペンションのバンプスピードやリバウンドスピードを微妙にコントロールしていたみたいです。それによってロールのスピードを一定の範囲内に抑えていたんです。でも、ESPをオフにすると、クルマが素の状態になって、もう少し自然な挙動が出てくる。別に、それによってタイヤがスライドしたりすることはないんですが、ボディーの動きがよりはっきり出てくる。すると、今度はドライバーがブレーキ、アクセル、ハンドルを使って、自分が狙った姿勢をつくれるようになる。これが、とても楽しいんです。でも、一般の方が公道で試すのはおすすめしません。もしも試す場合は、あくまでも安全が確保された場所で、慎重におこなってください」

 
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