ポルシェ・タイカン4S(後編)
2021.08.01 思考するドライバー 山野哲也の“目” 「ポルシェ・タイカン4S」をドライブしたレーシングドライバー山野哲也は、全長5mに迫る大きさとはうらはらに「ボディーをコンパクトに感じた」という。山野のコメントを総合すると、タイカンは電気自動車(EV)である前に、やっぱりポルシェのスポーツカーなのである。妥協のないクルマづくり
webCG:前編ではタイカン4Sのコーナリングが「安定していて速い」というハナシをされました。ハンドリングがいいので、運転しているうちに「どんどんコンパクトに感じられてくる」とも。タイカンは動力源もボディー構造も従来のポルシェ車とは異なりますが、それでも“ポルシェらしい”と感じる理由の第一は、やはり「ボディー剛性の高さ」でしょうか。
山野:そうですね。タイカンの剛性感は猛烈に高い。そのうえ走っていて、車体各部から何の音も聞こえてこない。すべてのパーツに十分な剛性を持たせ、「動くところは動く」「動かさないところは動かさない」を徹底している。走っていて車内が静かなんです。山道を攻めれば攻めるほど、静かに感じられます。
webCG:以前、「テスラ・モデル3」に乗っていただいたときに、「ときどき足まわりから『コト』と音がするのが気になった」とおっしゃっていました。新興メーカーと老舗との違いを感じます。
山野:歴史や経験が違いますから。なによりポルシェはサーキットを中心にクルマを煮詰めてきました。実際、「911 GT3」のような、そのままレースコースで走らせることができる市販車を、年に2000台以上つくっているんです。
webCG:極限状態で、妥協のないクルマづくりをしてきた、と。
山野:そうです。タイカンはEVの4ドアモデルだけれど、そうしたポルシェの蓄積、ノウハウが惜しみなく注ぎこまれている。例えばシートを見ると、背もたれが薄くて高い。ポルシェでずっと使われているカタチです。
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!