思い切ってバーッとやろうぜ! 清水草一の2021年私的10大ニュース
2021.12.22 デイリーコラム終わったはずのディーゼルなれど
2021年は日本にとって勝負の年。8年前、東京オリンピック開催が決まった時は、「そのころにゃGDPで中国を抜き返してやるぜ!!」というのが、私の構想だったのですが、新型コロナで1年延期になり、それでも結局無観客に! GDPのほうも中国を抜き返すどころか、3倍まで引き離されちまったヨ~~~~~! もう日本は何やってもダメかな……。年金で静かに暮らします。
そんな年金生活者の私がつくった今年の自動車業界10大ニュースをお届けいたしましょう。国民年金最高!
第10位:ワゴンRスマイル登場
もともと「ダイハツ・ムーヴ キャンバス」の大ファンな私。そのガチライバルたる「スズキ・ワゴンRスマイル」の登場は衝撃でした。しかも、同じカワイイ系ではなく、ちょっと不気味なメガネちゃん系でくるとは意表を突かれた! スズキのデザイン部門、さえてるな~。
第9位:ランクル300に新開発ディーゼル搭載
もうディーゼルの時代は終わった。ガソリンも終わったっていわれるけど、ディーゼルはちょい先に終わった。そう思っていたのに、なんとトヨタさまが、新開発のV6ツインターボを「ランクル300」に投入してくれた! ディーゼルファンとしてうれしかったです。買わないけど。
嫌悪感を乗り越えろ
第8位:半導体不足が深刻に
何がどうなってるのか全然分かりませんが、とにかくそういうことで、新車の納期が遅れまくり。でもまぁ、モノがすぐ手に入らないっていうのも、たまにはいいかもね。アマゾンみたいにワンクリックで翌日届きまくると、人間がダメになる! 苦労は買ってでもしろと言うだろう! クルマより給湯器の納期遅れのほうが深刻だし。だっておフロに入れないんだもん!
第7位:BMW M4等でキドニーグリルが縦に巨大化
多くのカーマニアが「最悪だ」「醜すぎる」と超ブーイングなれど、嫌悪感を乗り越えなければ進歩はない! これは歴史の必然だ! 年金暮らしのオレが言うんだから間違いない! みんなもそろそろ気づいてるだろ、あれ、意外にカッコいいって!
第6位:うちのトゥインゴのDCTがブチ壊れる
個人的な重大ニュースです。カーマニアなら誰もが恐れるDCTのトラブル。これがあるからDCTだけは買わん! という人も多いのではないでしょうか。私も「トゥインゴ」が偶数ギアのみになった時は終わったと思いました。でも、クラッチモーターの交換(工賃含み約6万円)で直ったんです! そういうこともあるんだねぇ。ホントによかった。年金暮らしですから。
第5位:COP26で石炭が魔女狩りされる
石炭は悪! 石炭火力発電を早急に全廃セヨ! 石炭火力でつくった電気も悪! それで動くEVは最悪! EVを早急に全廃セヨ! ってことになるかなぁと思ったのに、トヨタさまは2030年のEV生産目標台数を8割も引き上げた。結局日本はここでも敗戦ということでしょうか……。何やっても勝てないのでしょうか。年金暮らしの私が嘆いたところでゴマメの歯ぎしりですが。
ビッグボスをお手本に
第4位:軽トラブームに乗って軽トラを購入
これも個人的な重大ニュースでした。別に軽トラブームだから買ったわけじゃなく、「『2CV』みたいなプリミティブなクルマが欲しい!」という思いから買ったのですが、その後も軽トラブームは盛り上がるばかり。軽トラブーム、クルマ趣味として本当に健全だと思いますヨ! 「子供は家でゴロゴロしてないで外で遊べ!」みたいな感じで。いっつも家でゴロゴロしてる子だった私がそう言うんだから間違いない。
第3位:大谷翔平君大活躍!
クルマとどこが関係あるのか、と言われるかもしれませんが、とにかく大谷君さえホームランを打ってくれれば、日本中の中高年カーマニアが癒やされたのです! もちろん私も含め!
第2位:オリンピックが無観客に! 首都高1000円割り増しでガッラガラ
まさかまさかの悲しい結果になりましたが、それでもオリパラ期間中、首都高は1000円割り増しに。結果は言わずもがなの渋滞ほぼゼロ。ガッラガラだよ! 日本はこうやって石橋をたたいてたたいてたたき壊してるうちに、中国に引き離されまくってるんだよ! ついでに国民平均所得で韓国に抜かれたのもそれが原因だろ! ビビってないで、もっと思い切ってバーッとやろうぜ!?
第1位:新庄ビッグボスが白いカウンタックで登場
もうね、日本の明るい希望はこれだけっしょ。これこそ「思い切ってバーッとやれ!」のお手本だ! みんな、ビッグボスみたいに生きようゼ!! そうすりゃGDPで中国を抜き返すのも夢じゃない! 年金暮らしの私が言うのもなんですが。
そういえば白い「カウンタック」、私も持ってます。半分だけど(2人の共同オーナー)。値上がりするとうれしいな。
(文=清水草一/写真=スズキ、トヨタ自動車、ルネサスエレクトロニクス、BMW、日産自動車、スバル、清水草一、webCG/編集=藤沢 勝)

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
-
バランスドエンジンってなにがスゴいの? ―誤解されがちな手組み&バランスどりの本当のメリット―NEW 2025.12.5 ハイパフォーマンスカーやスポーティーな限定車などの資料で時折目にする、「バランスどりされたエンジン」「手組みのエンジン」という文句。しかしアナタは、その利点を理解していますか? 誤解されがちなバランスドエンジンの、本当のメリットを解説する。
-
アウディがF1マシンのカラーリングを初披露 F1参戦の狙いと戦略を探る 2025.12.4 「2030年のタイトル争い」を目標とするアウディが、2026年シーズンを戦うF1マシンのカラーリングを公開した。これまでに発表されたチーム体制やドライバーからその戦力を分析しつつ、あらためてアウディがF1参戦を決めた理由や背景を考えてみた。
-
タイで見てきた聞いてきた 新型「トヨタ・ハイラックス」の真相 2025.12.3 トヨタが2025年11月10日に新型「ハイラックス」を発表した。タイで生産されるのはこれまでどおりだが、新型は開発の拠点もタイに移されているのが特徴だ。現地のモーターショーで実車を見物し、開発関係者に話を聞いてきた。
-
あんなこともありました! 2025年の自動車業界で覚えておくべき3つのこと 2025.12.1 2025年を振り返ってみると、自動車業界にはどんなトピックがあったのか? 過去、そして未来を見据えた際に、クルマ好きならずとも記憶にとどめておきたい3つのことがらについて、世良耕太が解説する。
-
2025年の“推しグルマ”を発表! 渡辺敏史の私的カー・オブ・ザ・イヤー 2025.11.28 今年も数え切れないほどのクルマを試乗・取材した、自動車ジャーナリストの渡辺敏史氏。彼が考える「今年イチバンの一台」はどれか? 「日本カー・オブ・ザ・イヤー」の発表を前に、氏の考える2025年の“年グルマ”について語ってもらった。
-
NEW
「Modulo 無限 THANKS DAY 2025」の会場から
2025.12.4画像・写真ホンダ車用のカスタムパーツ「Modulo(モデューロ)」を手がけるホンダアクセスと、「無限」を展開するM-TECが、ホンダファン向けのイベント「Modulo 無限 THANKS DAY 2025」を開催。熱気に包まれた会場の様子を写真で紹介する。 -
NEW
「くるままていらいふ カーオーナーミーティングin芝公園」の会場より
2025.12.4画像・写真ソフト99コーポレーションが、完全招待制のオーナーミーティング「くるままていらいふ カーオーナーミーティングin芝公園」を初開催。会場には新旧50台の名車とクルマ愛にあふれたオーナーが集った。イベントの様子を写真で紹介する。 -
NEW
ホンダCR-V e:HEV RSブラックエディション/CR-V e:HEV RSブラックエディション ホンダアクセス用品装着車
2025.12.4画像・写真まもなく日本でも発売される新型「ホンダCR-V」を、早くもホンダアクセスがコーディネート。彼らの手になる「Tough Premium(タフプレミアム)」のアクセサリー装着車を、ベースとなった上級グレード「RSブラックエディション」とともに写真で紹介する。 -
NEW
ホンダCR-V e:HEV RS
2025.12.4画像・写真およそ3年ぶりに、日本でも通常販売されることとなった「ホンダCR-V」。6代目となる新型は、より上質かつ堂々としたアッパーミドルクラスのSUVに進化を遂げていた。世界累計販売1500万台を誇る超人気モデルの姿を、写真で紹介する。 -
NEW
アウディがF1マシンのカラーリングを初披露 F1参戦の狙いと戦略を探る
2025.12.4デイリーコラム「2030年のタイトル争い」を目標とするアウディが、2026年シーズンを戦うF1マシンのカラーリングを公開した。これまでに発表されたチーム体制やドライバーからその戦力を分析しつつ、あらためてアウディがF1参戦を決めた理由や背景を考えてみた。 -
NEW
第939回:さりげなさすぎる「フィアット124」は偉大だった
2025.12.4マッキナ あらモーダ!1966年から2012年までの長きにわたって生産された「フィアット124」。地味で四角いこのクルマは、いかにして世界中で親しまれる存在となったのか? イタリア在住の大矢アキオが、隠れた名車に宿る“エンジニアの良心”を語る。










