BEST BUY 2022 最新のドライブレコーダー
ドライブの心強い味方 2022.07.11 Gear Up! 2022 Summer 自分の身は自分で守る時代。ケンウッドの「DRV-MN970」とカロッツェリアの「VREC-DZ800DC」「VREC-DH301D」、いずれも前後2カメラを搭載した最新のドライブレコーダーの見どころを紹介する。ケンウッド DRV-MN970
オープン価格(市場推定価格:4万4000円前後)
“彩速ナビ”全対応でスマート連携
ドライブレコーダーの操作や録画の再生は、本体の表示部や連携したスマートフォンを使うのが一般的。カーナビの大きな画面が使えたら便利なのに……と思う人は少なくないだろう。そんな希望をかなえてくれるのが、ケンウッドから発売される「DRV-MN970」だ。
DRV-MN970は、同社の“彩速ナビ”2022年モデルとの連携可能な2カメラドライブレコーダー。本体とフロントカメラ、リアカメラで構成されている。ふたつのカメラとメインユニットを別体にしたセパレートタイプ。またカメラ部は従来モデルに比べて約40%小型化。これにより、ドライバーからの広い視界を確保している。
彩速ナビと連携することで、万一の場合にはカーナビの画面を使って録画映像をその場で確認することができるが、それ以外にもさまざまな便利な機能が用意される。例えば、カーナビが取得する高精度な位置情報や速度情報を利用することで、録画した映像を地図を見ながら確認することが可能だ。
カーナビの画面にPinP(ピクチャー・イン・ピクチャー)で、カメラからの映像をリアルタイムで表示させることもできる。また、荷物をたくさん積んで後方が見にくいときや、リアウィンドウが狭いクルマなどでは、リアカメラの映像をリアルタイムでカーナビの画面で表示できる「バーチャルルームミラー&サブリアカメラ」が便利。しかも、後方の映像と地図との2画面表示の切り替えも可能である。
録画した映像は、カーナビの大きな画面で確認できるうえ、必要に応じて2倍または4倍に拡大することも可能なので、撮影した車両のナンバーを確認するのに便利だ。なお、SDカードに記録された映像は、専用ビュアーソフトを使ってPCで再生することも可能である。
もちろん、ドライブレコーダーとして高い性能を備えている。前後カメラはともに、水平約128度、垂直約70度の広い視野を誇る高感度CMOSセンサーを採用。フルハイビジョン画質での前後同時録画が可能である。HDR機能により明暗差が大きな環境でも“白とび”や“黒つぶれ”を抑えることができる。LED信号にも対応し、撮影コマ数を調整することで無点灯記録を防いでいる。駐車中のイベントを記録する駐車録画機能も備えている。
ケンウッドの最新カーナビの購入を検討しているなら、カーナビ連携型ドライブレコーダーのDRV-MN970の同時購入をぜひお勧めしたい。
(文=生方 聡)
【スペック】
- 撮影画素:フロント 1920×1080(フルHD)、リア 1920×1080(フルHD)
- 撮像素子:フロント 1/2.7型カラーCMOS(207万画素)、リア 1/2.7型カラーCMOS(207万画素)
- レンズ画角:フロント 水平128度、垂直70度、対角138度、リア 水平128度、垂直70度、対角138度
- フレームレート:フロント 30fps リア30fps
- 後方録画:あり
- 駐車監視:あり(さかのぼり非対応)
- HDR:あり
- モニター:彩速ナビとの連携
- 記録媒体:microSDHC/SDXCカード(32GB microSDHC同梱)
問い合わせ:JVCケンウッド 0120-2727-87
カロッツェリア VREC-DZ800DC
オープン価格(実勢価格:3万4000円前後)
対策万全のハイグレードドラレコ
いまや定番の2カメラタイプのドライブレコーダーに、さらに安心の性能を搭載したカロッツェリアの高機能モデルが「VREC-DZ800DC」だ。
VREC-DZ800DCは、約200万画素の高画質フルハイビジョンカメラにSTARVIS技術搭載ソニー製CMOSセンサーを採用。明るい昼間はもちろんのこと、夜間でもしっかり記録する高感度録画「ナイトサイト」により、事故が起きやすい夕方や夜の暗い時間帯、トンネルのなかなどでも、鮮明な映像を記録することが可能。急な明るさの変化にともなう“白とび”や“黒つぶれ”を補正する「WDR機能」も搭載している。
後方からの危険なあおり運転への対策も、VREC-DZ800DCの見どころのひとつだ。新開発の画像認識技術により、あおり運転を検知しドライバーに注意を促すとともに、イベント録画を行う「後方車両接近検知機能」を搭載。さらに、先行車の急ブレーキや強引な割り込みを自動で録画する「急制動検知機能」も安心感を高める。
駐車中の録画機能を標準で搭載しているのも見逃せない点だ。VREC-DZ800DCでは、エンジン停止後、最大40分稼働する「駐車監視機能」に加えて、その後は24時間365日、常に車を監視可能な「駐車監視機能(セキュリティーモード)」が利用可能。前者は衝突検知前後の約20秒間を、一方、後者は衝撃検知後指定した時間(1分間、3分間、または5分間)をそれぞれ記録し、次の乗車時にイベントの有無を知らせてくれる。もちろん、バッテリー上がりを防ぐ機能を搭載しており、また、機能の作動中にはLEDインジケーターを点滅させることで、車上荒らしを抑止する効果も期待できる。
ドライブレコーダーの操作や録画の確認は本体の液晶パネルだけでなく、スマートフォンをWi-Fiで接続することでも可能。録画した映像はスマートフォンでSNSなどに簡単にアップロードできるので、VREC-DZ800DCをドライブを楽しむアイテムとして活用できるのもうれしいポイントだ。さらに、SDカードのトラブルにより、万一のときに必要な映像が記録されていないことを防ぐ「SDメモリーカードフォーマットフリー機能」や「SDカードフォーマット警告機能」、「SDカード寿命警告機能」(別売のパイオニア製SDメモリーカード使用時)を搭載するなど、安心機能も充実。VREC-DZ800DCは実に頼りになるドライブレコーダーである。
(文=生方 聡)
【スペック】
- 撮影画素:フロント 1920×1080(フルHD)、リア 1920×1080(フルHD)
- 撮像素子:フロント STARVIS CMOSセンサー(約200万画素)、リア STARVIS CMOSセンサー(約200万画素)
- レンズ画角:フロント 水平130度、垂直68度、対角160度、リア 水平112度、垂直58度、対角137度
- フレームレート:フロント 27.5fps リア 27.5fps
- 後方録画:あり
- 駐車監視:あり(セキュリティーモードも含めて24時間365日)
- WDR:あり
- モニター:2インチ液晶
- 記録媒体:microSDHC/SDXCカード(16GB microSDHC同梱)
問い合わせ:パイオニア 0120-944-111
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カロッツェリア VREC-DH301D
オープン価格(実勢価格:2万8000円前後)
性能バランスに優れるエントリードラレコ
いまや前後2カメラは必須であるが、そんな前後同時録画が可能な2カメラタイプの定番モデルとして、パイオニアが世に送り出すのが「VREC-DH301D」だ。
VREC-DH301Dは、手ごろな価格のスタンダードモデルであるにもかかわらず、約370万画素のフロントカメラと約200万画素のリアカメラを採用することで、万が一の際でもナンバープレートや現場の状況を鮮明に記録することが可能だ。しかも、フロント/リアカメラともにSTARVIS技術搭載ソニー製CMOSセンサーを採用し、夜間でもしっかり記録する高感度録画「ナイトサイト」に対応。事故が起きやすい夕方や夜の暗い時間帯、トンネルのなかなどでも、鮮明な映像を記録することができる。フロント/リアカメラはそれぞれ個別に露出補正が可能なため、リアがスモークガラスの場合でも必要な明るさが確保できるのも見逃せない。WDRやHDRといった機能は搭載していないが、独自のチューニングで明暗差の大きい場所でもしっかりと記録する。
車内で録画した映像を確認するときや、各種操作をする場合にはモニター内蔵型が便利だ。VREC-DH301Dでは一般的な2インチモニターに比べて約2.3倍のサイズを誇る3インチモニターを採用、さらに、操作ボタンを本体の側面と上部に配置することで、本体前面を液晶のみとしている。おかげで、大画面でありながらコンパクトなサイズを実現することに成功している。
駐車中の録画にももちろん対応。別売の駐車監視ユニット「RD-DR001」を組み合わせれば、エンジン停止に連動して駐車監視機能が始動。バッテリー上がりを防ぐ機能も搭載している。機能の作動中にはLEDインジケーターを点滅させることも可能なので、車上荒らしを未然に防ぐ効果も期待できる。
万一のときに必要な映像が記録されていないというトラブルを防ぐため、SDメモリーカードの“断片化”を軽減する「SDメモリーカードフォーマットフリー機能」を搭載。また、SDカードの書き込み速度が遅くなったときなどにトラブル発生の恐れを知らせる「SDカードフォーマット警告機能」や、別売のパイオニア製SDメモリーカード使用時に寿命を知らせる「SDカード寿命警告機能」もするのもうれしいところだ。さらに、配線をすっきりさせる工夫や、上質さあふれるデザインなど、2カメラタイプの新たなスタンダードを提案するDREC-DH301Dなのである。
(文=生方 聡)
【スペック】
- 撮影画素:フロント 2560×1440(WQHD)、リア 1920×1080(フルHD)
- 撮像素子:フロント STARVIS CMOSセンサー(約370万画素)、リア STARVIS CMOSセンサー(約200万画素)
- レンズ画角:フロント 水平112度、垂直60度、対角135度、リア 水平105度、垂直55度、対角128度
- フレームレート:フロント 27.0fps リア 27.0fps
- 後方録画:あり
- 駐車監視:オプション
- HDR:なし
- モニター:3インチ液晶
- 記録媒体:microSDHC/SDXCカード(32GB microSDHC同梱)
問い合わせ:パイオニア 0120-944-111

生方 聡
モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。
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