【AUTO BILDスペシャル】10台の「911」にイッキ乗り
最高の「ポルシェ911」はこれだ! 2022.11.10 アウトビルトジャパン 10台の「ポルシェ911」に試乗。全部合わせると4945PS、167万0433ユーロ。ラウジッツリンクでの3日間。特別なバイヤーズガイド、あらゆる装飾を施したダイナミックなツアーである。さあ、あなたにとっての最高の911は?※この記事は「AUTO BILD JAPAN Web」より転載したものです。
皆さんの疑問に答えるために……
「ターボ」は必要なのだろうか? 「GTS」で十分なのか? 『AUTO BILD SPORTSCARS』編集部にはたくさんの読者からの質問(疑問)が届いている。測定器のメモリーカードは空っぽ、荷物の中にはテラバイトのメモリーを持ったカメラマンが2人、早朝から深夜まで3日間、ラウジッツリンクを独占、すべてが完璧に整った。
ポルシェは、トラック2台に10台の911を積み込み、6人のサポートチームを送り込んだ。さらに、各車に新しいタイヤセットを、「GT3」にはタイヤウォーマー付きで「カップ2 R」のタイヤ3セットを用意してくれた。『AUTO BILD SPORTSCARS』のなかでも最も速く、最も包括的な比較テストになるはずだった。
テストの14日前までは天気予報は最適だったが、1週間前には微妙な予報に変わった。それでも、われわれはリスクをとって予定どおりテストを行った。そしてご覧のとおり、天気は下り坂となった。ラップタイムのためにとってはこのコンディションでは十分とはいえないが、トラクションをチェックするにはもってこいの状況となった。また主観的な感想としては、ぬれた路面でも支障はなかった。
ラウジッツリンクでのテストをもとに、どの911が最も優れた総合パッケージを提供しているのか、どれが最も速いのかなど、さまざまな情報をお伝えしよう。
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ポルシェ911カレラ(RR/8AT)
エントリーモデルの「カレラ」だって、決して安くはない。最低でも11万1231ユーロ(約1557万円)を支払う必要がある。2010年当時でも、ベーシックモデルの価格は8万4000ユーロ(約1176万円)だった。しかし、時代も数字も変わった。19/20インチホイール、パーシャルレザー、PDKトランスミッション、アクティブサスペンションが含まれ、ナビゲーションとLEDヘッドライトは追加料金なしだ。
パフォーマンス? 385PS、最高速度293km/h、まともな数値だ。そういえば、このカレラは、少なくともオプションのスポーツエキゾーストシステムを装着すれば、いい音を奏でることができるようになっている。残念ながら、ポルシェはこのテストにノーマルエキゾーストシステムを搭載したクルマを持ち込んでいた。一方、セラミックブレーキやスポーツクロノパッケージ、大径ホイールなど、性能重視のエクステンションはほぼ全車に装備されていた。つまり、このモデルは残念ながら完全な“素”の911ではなかったのだ。果たして「S」なし「4」なしの911は、どのような走りをするのだろうか?
ここラウジッツリンクでは、2年前にドライブした450PSの「カレラS」に3秒の差をつけられている。カレラSはウエットでも力を発揮し、ほとんどごまかす必要もなく、いつでも速く走れるのだ。一方、ベーシックなカレラでは、すべてがもっとリアルで、もっとダイレクトで、もっと正直で、もっとオートマチックだ。
もちろん、カレラSが5000rpmから発生するパワーキックは、カレラでは無理だ。一方このカレラは、低速域でのハンドリングが非常に楽で、スロットル操作に対してより繊細に反応し、6気筒ツインターボボクサーは自然吸気エンジンに最も近いといえる。予想に反して、このベーシックなカレラは、今回のラウンドで最高のドライブ体験をさせてくれた。
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ポルシェ911カレラS(RR/7MT)
スポーツクロノ付きなので、ダイナミックエンジンマウント、ポルシェスタビリティーマネージメントシステムのスポーツモード、タイヤ温度インジケーター、自動回転数調整システム、ステアリングホイールのスポーツレスポンス付きモードボタンなどが含まれる。カレラSでは、このパッケージの追加料金は通常2380ユーロ(約33万円)だ。
また、MT仕様のカレラSには、PDK搭載車の電子式リミテッドスリップデフではなく、機械式リミテッドスリップデフとポルシェ トルクベクタリングが搭載されている。さらに、マニュアル車はオートマチック車のカレラSより63kgも軽いのだ。
ザクセンリンクでは、マニュアルシフトのカレラSが、PDK車にわずか1.1秒の差をつけた。0-100km/h加速での差は3.5秒対3.9秒とそれほど差はない。これはMTでも完璧に機能するローンチコントロールのおかげである。
横方向のダイナミクスでは、機械式デフのトラクションも大きな役割を果たす。運転挙動全般はクリア。とてもきれいなラインのハンドリングで、アンダーステアもオーバーステアもなく、ほとんど目立たないリアアクスルステアリングを含むすべてのコンポーネントの相互作用が極めて実用的だ。
ギアボックスは? 軽さと精度の高さでは、他の追随を許さない。マニュアルシフトが楽しくなければ、どうしようもない。そしていま、渋滞のなかや街なかでそのことを発言する人は……。PDK-S(スポーツクロノなし)なら、1セントも高くはない。したがって、どちらを選ぶかは好みの問題であることに変わりはない。
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ポルシェ911カレラS(RR/8AT)
「これ以上のスポーツカーはない」と、2019年、このカレラSのスーパーテストで同僚のラルフ・クンドが言っていた。仕事帰りの高速道路の渋滞を抜けて、サーキット方面へ超高速で行き、そこで数周高速で回ってから、またハイギアで戻って燃料をセーブする。それが当時、ここザクセンリンクで「991.2ターボS」をテストしたときの結論だった。そこで、本題に入ろう。
クンドの言うとおり、このカレラSは、まさに完璧だ。まるでレールの上を走っているようなスタビリティー。パフォーマンスエキストラは何をしているのか、横方向の加速とコーナリングスピードはほとんど911ターボ並みに感じられる。それでいて、追いかけることに疲れを感じることはない。残念ながら……。なぜなら、われわれの目には、このカレラSはあまりにも完璧で、あまりにも自己主張が強く、あまりにもテクノロジーに頼りすぎているように映るからだ。ドライバーズカーは、この話のさらに下に出てくる。もちろん、カレラSを操ってオーバーステアを出し、ブラックラインを描くこともできるが、450PSの3リッターツインターボボクサーエンジンはそれに簡単に対応することができるのだ。6気筒は2400rpmからプッシュし、7500rpmまで力強く回転する。
8段PDKトランスミッションは、走行モードに応じて、スーパーソフトからヘビーハードまでギアを蹴り分ける。手動では、残念ながらステアリングホイールのパドルのみだ。新型ではギアセレクターレバーがなくなり、(ポルシェいわく)スタイリッシュなノブに変更された。リトラクタブルドアハンドルや車線逸脱警報、ウエットモード、アダプティブクルーズコントロールなどの最新システムもそうだ。最高の911ではないものの、最も完成度の高い911だといえる。
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ポルシェ911タルガ4S(4WD/8AT)
タルガルーフを開けるのにかかる時間は、ちょうど19秒。ガラスドームの開閉動作は簡潔で、まず約13kgのボンネットが後方に持ち上がり、その下にソフトトップがZ字型に優雅に折り畳まれる。そして、すべてが再びシームレスに組み合わされるのだ。残念ながら、これはクルマが止まっているときしか使えない。基本的には、911のなかでも「タルガ」が優れたコンバーチブルであるというのがファンの主張だ。ドライビングダイナミクスを重視する私たちにとって、コンバーチブルはよりよい選択となる。
まず、今回の911比較テストにおいて、「タルガ4S」は「カレラ4 GTSカブリオレ」より70kg近く重い。第2にこのタルガは、レースには出たくない911だ。このモデルは、兄弟のなかで最も陽気な存在だ。タルガは、オープンエア感覚をたっぷりと味わうことができる。その重さにもかかわらず、特別な努力をしなければならないという印象を与えない。それどころか、重量増をほとんど感じさせない。
一方、ルーフを開けた状態で80km/hから100km/hにかけての風切り音は気になる。ボクサーエンジンの音やエキゾーストシステムの音も、どこか耳から抜けているような気がする。だが、このタルガ4Sを批判できるのはそれだけだ。ただし、全輪駆動でなければタルガを選べないという事実を除いては……。もしかしたら、次のモデルシリーズでは後輪駆動の選択も可能になるかもしれない。
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ポルシェ911カレラGTS(RR/8AT)
480PSの「カレラGTS」に「S-GO 4204」というゼッケンを付けているのに、カレラSよりコンマ6秒しか速くないというのはどういうことなのか。初期の「991.2 GTS」はカレラSよりも1秒以上速いことが多く、オプションのセミスリックでは2秒も速かった。おそらく、やや老朽化したアスファルトとラウジッツリンクの地形が原因だろう。いずれにせよ、今回のGTSには肩透かしをくらった感じだ。
確かにスプリングは硬めだが、起伏のあるブレーキングゾーンではカレラGTSは何度も踏み外し、アクセルを踏み込むと、横方向に滑りすぎることが多かった。フロントアクスルが硬すぎるため、何度かコーナーでアンダーステアを出してしまった。カレラSでは、それをよりエレガントに、段差を飲み込みながら常にラインをキープしていた。だから、近いうちにザクセンリンクで再挑戦してみようと思う。
まずは、このクルマの哲学に話を戻そう。公式には、カレラSとターボの中間のモデルだ。しかし、実際にはターボに近く、カレラSには遠い。リアアクスルにヘルパースプリングを備えたシャシーや、フロントに408枚のディスクを持つ巨大なブレーキはターボに由来するものだ。性能面では、プラス100PSとなるターボは、スポーツデザインパッケージとセンターロック付き20/21インチホイールが標準装備され、静止状態から200km/hまで、わずか10.4秒の速さである。
そして今日の雨のなか、ここで? やっぱりムキになってしまった。コンフォートモードでは我慢できる硬さだ。それにしても、完成度の高さは魅力的だ。ステアリングとブレーキからは優れたフィードバックが得られる。音はよりのどかになっている。事実、カレラSに対するドライビングダイナミクスの差は、もはや価格ほどには大きくない。
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ポルシェ911カレラGTS 4カブリオレ(4WD/7MT)
全輪駆動のオープンカーであるため、通常のGTSより100kg重くなっている。今回のグレーの試乗車に搭載された7段マニュアルトランスミッションは? 最近は重量のアドバンテージがあまりない。全部必要なのだろうか? たぶん、必要ないと思う。全輪駆動はとにかくかなりリアに偏っているので、山間部に住んでいて、雪のなかでオープンで暴れたい人は、このモデルをご褒美に買ってみてはいかがだろうか。16万6209ユーロ(約2326万円)という価格は、ターボやGT3バッジのない通常の911のなかで、最も高価なものだ。
何が含まれているのか? GTSと同じく、スポーティーなエプロンを備えた「スポーツデザインパッケージ」だ。センターロック付きホイール(ノーマルボルトは追加料金なし)、カレラSより30PSと20N・mのパワーアップ、硬めのセッティングと10mmのローダウンを含むターボ由来のサスペンション、スポーツエキゾーストシステム、ターボブレーキ、レーステクノロジーを使ったインテリアなど、充実の内容だ。
今回試乗した「911カレラGTS 4カブリオレ」には、すでに第6世代の「ポルシェコミュニケーションマネージメント」が搭載されていた。つまり、Android Autoの接続、より高速に計算できるナビゲーション、「ヘイ、ポルシェ」に反応するボイスコントロールなどだ。
そして、その走りはどうなのか? 余分な重さを感じないか? さすがのポルシェでも、もちろんそうはいかない。それでもこの911は、1300kgのクーペと同じように軽くて生き生きとした感じがする。ステアリングも繊細で、ツインターボは活発。ノブが短くなったマニュアルギアボックスは、車線を楽しげにすり抜ける。ブレーキ、旋回、ハイリミットに沿ったライン取り。時々修正。トラクションリミットでの具体的な加速。完璧だ。しかし、ターボほどには完璧ではない。
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ポルシェ911ターボ(4WD/8AT)
2021年初頭の911ターボの初テストを「One for all」と題し、70PSもパワーアップした「ターボS」の3万ユーロ(約420万円)以上の割増料金を節約できないか、と問うた。なるほど、20万ユーロ(約2800万円)以上するようなキャリバーでは、お金の問題は二の次のようだ。そしてほとんどの人は、単にそのステータスのために、とにかくターボSを選ぶのだろう。
ドライビングダイナミクス? ザクセンリンクでは、911ターボは911ターボSに対して、コンマ6秒の差しかなかったが、ここラウジッツリンクでは、その差は最小だったのだろうか? もし、もし、もし、もし、天気がよかったら……。ダンプトラックでの主観的な周回も十分な情報を与えてくれる。つまり、これ1台で何でもできてしまうのだ。その全輪駆動は超スマートで、次のコーナーの前にクルマが自身の状態や曲率を把握しているのではないかと思うほどだ。すべてがターボSと同じように遊び心にあふれ、正確なフィーリングだ。
3.8リッターツインターボボクサーは、低回転域ではターボSよりもさらに自発的で、2200rpmから4500rpmの間で750N・mがドライブトレインをうならせ、スペクタクルとなる。あらゆるストレートを一瞬で食べ尽くし、最後の数メートルはセミスリックの911 GT3のようにブレーキングし、汗もかかない。
「スポーツプラス」から「ノーマル」にドライブモードのダイヤルを戻せば、硬くなったハンドリングがバターのように柔らかくなる。250km/hでサーキットを滑走するリラックス感? 完全にカジュアルだ。最高速度は320km/hでも苦にならない。
そうそう、911ターボには、もうひとつ目玉があるのだ。ローンチコントロールだ。911ターボを運転する機会があれば、ぜひ試してほしい。このモデルが0-100km/hをわずか2.7秒で加速するのは(いい意味で)驚異的だ。このスーパーカーのために親指を立ててやってほしい。
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ポルシェ911ターボS(4WD/8AT)
GT3ファンの間ではホラー。2019年半ばに新型911ターボSが登場し、単純に「991.2 GT3」からショーを奪取した。なんですって? 新型ターボSは、ザクセンリンクで、GT3に約1秒の差をつけ、ポルシェ社内の序列を覆した。GTモデルは常に他のモデルより速くなければならないという序列があるのだ。それはともかく、新型911 GT3は、意図せざるドラマを再び演出し、サーキットで大差をつけて首位に立っている。
ターボSに話を戻す。だから、サーキットでレースができる、センセーショナルなモデルなのだ。ザクセンリンクでこれだけゆったりと1分30秒台を出せるスポーツカーは、ほかにないだろう。ステアリングの感度のよさ、シャシー(オプションのPASMスポーツサスペンション)のきめ細かさ、アクティブアンチロールバーの転がりに対する働き、全輪駆動の力の配分、ブレーキの利きと感度のよさ、荷重変化によるコース維持の正確さ、レッドゾーンまでのツインターボボクサーエンジンの解き放たれ具合は魅力的で、このような点においてもターボSは素晴らしいクルマだ。
ただし、レブリミットを外れると、他の911と同様、容赦なくスタックするのでご注意を。ダウンローでは、伝統的な小さなターボラグがあるが、それは高いレベルでの不満にすぎない。一方、2.5秒で100km/hに達するローンチショットは、最高級のスペクタクルである。そしてここにきて、こうした縦方向、横方向のダイナミクスにもかかわらず、信頼性や日常的な使用への適性など、私たちにとってはどうでもいいことばかりだが、それもできるようになっている。このターボSは、オールラウンドな資質を失うことなく、シャープなサウンドとタイトなドライビングを実現している。
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ポルシェ911 GT3ツーリング(RR/6MT)
通常、ポルシェはほとんどすべてのエキストラを追加料金で購入する。「GT3ツーリング」ではそれはない。しかしここでは、お金をかけても得られるものは少なくなってしまう。ツッフェンホイザーは、このモデルでリアウイングを取り外す。ダウンフォースが少ない? 電子制御で伸縮するリアスポイラーのおかげで、高速走行時のダウンフォースはウイング付きの兄弟と同じになるはずだから、心配はない。
しかし、GT3とGT3ツーリングの間には、明らかなエアロ以外の違いはほぼない。後者にも、新型ダブルウイッシュボーンフロントアクスルと最高出力510PSの新型4リッター6気筒自然吸気ボクサーエンジンが搭載されている。価格、重量はほぼ同じだ。ギアボックスについても、7段PDKと6段マニュアルボックスから無料で選択することができる。ではGT3ツーリングは、GT3と同じような走りをするのだろうか?
われわれは、過去にGT3ツーリングをサーキットでテストさせてもらったことがなかった。したがって、今回のスペシャルテストは、いわばプレミアでもあったのだ。しかし悪天候が災いした。そうなると、主観的な印象で十分なのだ。もちろんGT3と同様に、華麗なステアリングを披露してくれる。メスのように正確で、アクセルを早めに踏み込んでもフロントは滑らず、リアがひずまないほどグリップが高い。レブカウンターが9を示す、そのレッドゾーンを探すのもここでの経験だ。
どこかでエンジンが爆発するんじゃないかと思うほど、背後から大きな音と機械音が響く。何度も何度も、この曲がる、止まる、加速する、を繰り返して、大きな子供向けのおもちゃのようなものだ。ギアボックスは? もちろん最速ではないが、ドライビングプレジャーをたっぷり味わうことができる。歯車はレーンをドライに、そして豊かなカチャカチャ音で移動する。なぜ6つだけなのか? 7速でクルージングするのは、GT3のためにつくられたものではない。しかも「911 R」(991)のマッチングボックスはすでに備え持っている。では最高の911なのか? いや、むしろ一番激しい走りをするのがこのモデルなのだ。
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ポルシェ911 GT3(RR/7AT)
なんというサクセスストーリーだろうか。本物のスポーツカーは、ピュアで、速くて、うるさくないといけない。そしてそれこそが、1999年以来、初代モデルである360PSの「996 GT3」以来、911 GT3がそうであった理由なのだ。23年後の現在、GT3はより成長し、最高出力510PSを誇るアイコン的存在となっている。この911は今でも性能や加速度ではなく、ノルドシュライフェ(ニュルブルクリンク北コース)のラップタイムを問うクルマだ。そして現行モデルのそのタイムは、先代モデルより17秒!!!も速い、6分59秒だ。
そして、ザクセンリンクでも旧モデルに3秒以上の差をつけたのだ。ミシュランのカップ2 Rのグリップ力の高さのせいだともいえるが、それは半分だけだろう。なぜなら、この新型GT3への飛躍は、これまでのモデルチェンジと比較して、進化というより革命に近いからだ。
新しいダブルウイッシュボーンフロントアクスルを中心に、「991スピードスター」の改良型エンジン、「991」の軽量7段ギアボックス、ダウンフォースをさらに高めるトップサスペンドテールユニット、大型ブレーキ、大量のカーボンなど、多くの要素が盛り込まれている。
音と同じように走れるのか? もっと速く! まるでスリックタイヤを履いたレーシングカーのような操縦性だ。縁石から2cmでも5cmでも、それだけ正確にステアリングを操作することができるのだ。5000rpmから9000rpmまで、すべての抑制を解除し、楽に加速することができる。後方では、突き刺すように、金属的に、明るく、狂気のように猛威を振るう。160km/hからエアロを感じ、キャビンがアスファルトに押し付けられる。毎周、すべてのラップがスペシャルラップ! 911で、これ以上ニヤニヤすることはない。
(Text=Guido Naumann/Photos=Porsche AG)
記事提供:AUTO BILD JAPAN Web(アウトビルトジャパン)
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AUTO BILD 編集部
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