今わかっている情報を大公開 新型「トヨタ・プリウス」のベストバイはこれだ!
2023.01.05 デイリーコラム300万円以下のグレードも設定
今、一番話題になっている新型車は「トヨタ・プリウス」だ。現時点では正式発売されていないが、2023年1月2日に実施された箱根駅伝では、運営側の車両として走行した。
新型プリウスは2022年11月16日に世界初公開され、その後の正式なスケジュールは公表されていない。しかし一部のトヨタの販売店では、以下のようにコメントする。「2022年12月下旬には、価格を明らかにして予約受注を開始した。つまり実質的に販売している。メーカーの正式発表は2023年1月10日に行われる」
そこで価格を尋ねると以下のとおりだ。「直列4気筒1.8リッターエンジンを搭載する『X』は275万円、『U』は299万円になる。2リッターエンジンの『G』は320万円、『Z』は370万円だ。各グレードには後輪をモーターで駆動する4WDも用意され、その価格は2WDよりも22万円高い。このほか充電の可能なプラグインハイブリッドもあるが、価格は今のところ不明で、2023年1月中旬に明らかになる」
各グレードに装着される装備は、安全面については価格が最も安いXを含めて充実している。衝突被害軽減ブレーキ、基本的な各種運転支援機能、サイド&カーテンエアバッグなどは全グレードに標準装着される。
それでも販売店では「Xは法人のお客さまやレンタカー向けのグレードで、快適装備はシンプルだ。メーカーオプションも少ないから、一般のお客さまには推奨していない」という。
そうなると一般ユーザー向けのグレードはU以上だ。
「U」グレードに見るお買い得感の高さ
販売店では以下のように説明する。
「1.8リッターのUには8インチのディスプレイオーディオを標準装着するなど、一般のお客さまでも使いやすい仕様になる。2リッターエンジンのGには、上級安全装備のパーキングサポートブレーキ、前席シートヒーター、後席センターアームレストなども標準装着され、シート生地は上級ファブリックに変わる。アルミホイールとタイヤのサイズも19インチに拡大される。最上級のZには、交差点の出合い頭の事故を防ぐフロントトラフィックアラート、車庫入れをサポートするアドバンストパーク、運転支援中の車線変更を支援するレーンチェンジアシスト、前席の電動調節機能なども加わり、内外装の装飾類も充実する」
そこで4グレードの選び方だが、販売店のコメントにあったとおり、Xは低価格ながらも一般ユーザー向けではない。注目されるのはUだ。従来型に比べるとハイブリッドシステムが新しく、エンジンとモーターの駆動力を合計したシステム最高出力は140PSだ。先代型の122PSを上回る。現行「ノア/ヴォクシー」のハイブリッドと基本的に同じパワーユニットだから、動力性能にも余裕がある。燃費も優れ、価格は前述の299万円だから購入の有力候補だ。
“購入”を前提とするなら「G」グレードがオススメ
ところが販売店の話では「Uは当面の間、『KINTO』(定額制カーリース)専用のグレードになる」という。KINTOは全年齢補償の任意保険を使用料金に含めており、任意保険料が年額20万円以上に達する若年層には割安感が強い。プリウスでは納車後に安全装備などをアップグレードできる「KINTOアンリミテッド」というサービスも使えるという。このあたりも、詳細は2023年1月10日に明らかになる予定だ。
その代わりKINTOはカーリースだから、契約期間が満了すると車両を返却せねばならない。ユーザーが買い取って、長く使うことは不可能だ。さらに盲導犬を含めて動物は乗車できず、走行距離にも制約がある。ドレスアップなどの改造もできない。KINTOはクルマを借りるサービスだから、大切に使う必要があり、それに違反すると車両の返却時に精算が生じて別途お金を請求される。
Uの「299万円」という300万円をギリギリで下回る価格は、買い得グレードの証しだが、それを購入して所有権を手に入れられないのは残念だ。
以上の事情があるから、KINTOを使わないユーザーは、必然的に2リッターエンジン車を購入することとなる。この場合、推奨度の高いグレードはGだ。価格が320万円であれば、従来型の「A“ツーリングセレクション”」(317万1000円)に近く、新型へ乗り換えるユーザーも負担は少ない。
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納期短縮を狙って「KINTO」を使うのもアリ
最上級のZは前述のとおり充実装備で外観もカッコよくなるが、370万円は高い。従来型の最上級グレードは「Aプレミアム“ツーリングセレクション”」(344万2000円)で、本革シートも標準装着されていた。Zは装備が充実しても割高感が伴い、プリウスの一般的なイメージではGがベストグレードになる。
また販売店に納期を尋ねると以下のように返答された。「2022年12月下旬に予約受注を開始すると、急速な勢いで注文が入ってきた。現時点で納期は不明だが、2023年1月10日頃に価格などが正式発表されると、早々に納期が1年以上に延びると思う。受注が停止する可能性もある」
納期は厳しい状況だが、KINTOを扱う販売店によると「KINTOアンリミテッドのサービスを利用して新型プリウスUを契約すると、納期が3~4カ月に収まることが考えられる」という。
これは裏付けのない話ではない。通常購入でのノア/ヴォクシーの納期は8カ月から1年だが、KINTOは車両の需給ルートが異なり、1.5~2カ月で届く。今のトヨタは納期遅延を利用して、KINTOの車両を優先的に納車させ、このサービスを定着させようと考えている。KINTOアンリミテッドを使わない通常の購入では、納期がますます遅くなるので、プリウスを買う際には十分に注意したい。
(文=渡辺陽一郎/写真=トヨタ自動車、webCG/編集=堀田剛資)
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渡辺 陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆さまにけがを負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。特にクルマには、交通事故を発生させる甚大な欠点がある。今はボディーが大きく、後方視界の悪い車種も増えており、必ずしも安全性が向上したとは限らない。常にメーカーや行政と対峙(たいじ)する心を忘れず、お客さまの不利益になることは、迅速かつ正確に報道せねばならない。 従って執筆の対象も、試乗記をはじめとする車両の紹介、メカニズムや装備の解説、価格やグレード構成、買い得な車種やグレードの見分け方、リセールバリュー、値引き、保険、税金、取り締まりなど、カーライフに関する全般の事柄に及ぶ。 1985年に出版社に入社して、担当した雑誌が自動車の購入ガイド誌であった。そのために、価格やグレード構成、買い得な車種やグレードの見分け方、リセールバリュー、値引き、保険、税金、車買取、カーリースなどの取材・編集経験は、約40年間に及ぶ。また編集長を約10年間務めた自動車雑誌も、購入ガイド誌であった。その過程では新車販売店、中古車販売店などの取材も行っており、新車、中古車を問わず、自動車販売に関する沿革も把握している。 クルマ好きの視点から、ヒストリー関連の執筆も手がけている。
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