SUVタイプのEVコンセプトモデル「MINIコンセプト エースマン」日本初公開

2023.03.02 自動車ニュース webCG 編集部
コンセプトモデル「MINI Concept Aceman(コンセプト エースマン)」と、MINIブランドのデザイン責任者であるオリバー・ハイルマー氏。
コンセプトモデル「MINI Concept Aceman(コンセプト エースマン)」と、MINIブランドのデザイン責任者であるオリバー・ハイルマー氏。拡大

BMWジャパンは2023年3月2日、MINIブランドの未来や先進テクノロジーが生み出すデザインを体験できるイベント「MINI ELECTRIC FUTUER.」を東京・渋谷の「The ICEBERG」で開催すると発表(開催期間:2023年3月3日~5日)。同イベントに展示するコンセプトモデル「MINI Concept Aceman(コンセプト エースマン)」を日本初公開した。

「MINIコンセプト エースマン」の外装・内装を写真でチェック

MINIコンセプト エースマンは、SUVタイプのEVのコンセプトモデルだ。
MINIコンセプト エースマンは、SUVタイプのEVのコンセプトモデルだ。拡大
BMWジャパンの長谷川正敏社長。幼少の頃に欧州で触れた「Mini」の思い出に触れ、MINIというブランドの持つ魅力を語った。
BMWジャパンの長谷川正敏社長。幼少の頃に欧州で触れた「Mini」の思い出に触れ、MINIというブランドの持つ魅力を語った。拡大
BMWジャパンのピーター・メダラMINIディビジョン本部長。
BMWジャパンのピーター・メダラMINIディビジョン本部長。拡大
「MINIコンセプト エースマン」の特徴について説明する、デザイナーのオリバー・ハイルマー氏。
「MINIコンセプト エースマン」の特徴について説明する、デザイナーのオリバー・ハイルマー氏。拡大
フロントまわりにはマトリクスLEDユニットが仕込まれており、さまざまな表情を見せる。
フロントまわりにはマトリクスLEDユニットが仕込まれており、さまざまな表情を見せる。拡大
インストゥルメントパネルまわりの意匠は非常にシンプル。ダッシュボードにはさまざまな絵柄が映し出される。
インストゥルメントパネルまわりの意匠は非常にシンプル。ダッシュボードにはさまざまな絵柄が映し出される。拡大
ポップなデザインのシート。「MINIコンセプト エースマン」では、内外装に一切レザーやクロームを用いていない。
ポップなデザインのシート。「MINIコンセプト エースマン」では、内外装に一切レザーやクロームを用いていない。拡大
張り出したショルダーや、四隅に配した20インチの大径タイヤが演出する、力強さも印象的だ。
張り出したショルダーや、四隅に配した20インチの大径タイヤが演出する、力強さも印象的だ。拡大
会場にはコインで楽しめる“ガチャガチャ”も設置。記者が試してみたところ、「BIG LOVE」とデザインされた飴(あめ)が出てきた。
会場にはコインで楽しめる“ガチャガチャ”も設置。記者が試してみたところ、「BIG LOVE」とデザインされた飴(あめ)が出てきた。拡大
写真向かって右から、BMWジャパンのピーター・メダラ氏、MINIブランドのデザイン責任者であるオリバー・ハイルマー氏、BMWジャパンの長谷川正敏社長、BMWでアジア太平洋地域を統括するピエール・ジャランディー氏。
写真向かって右から、BMWジャパンのピーター・メダラ氏、MINIブランドのデザイン責任者であるオリバー・ハイルマー氏、BMWジャパンの長谷川正敏社長、BMWでアジア太平洋地域を統括するピエール・ジャランディー氏。拡大

波乱の2022年も日本では好調を維持

MINIコンセプト エースマンは、MINIブランドとしては初となるSUVタイプの電気自動車(EV)のコンセプトモデルであり、2022年7月に独デュッセルドルフで世界初公開された(その1その2)。「カリスマティック・シンプリティ」というコンセプトにそったシンプルな内外装デザインが特徴で、MINIらしさと力強さを併せ持つ外装や、デジタル技術を全面的に取り入れた内装には、レザーやクロームといった素材を一切使っていない。

発表会では、まずは2023年1月1日付でBMWジャパンの代表取締役社長に就任した長谷川正敏氏が登場。MINIについて「(オリジナルの)MiniのDNAを引き継ぎながら、市場のなかでいろんな方々を笑顔にするブランド」と説明した。

続いて登壇したMINIディビジョン本部長のピーター・メダラ氏は、イベントの趣旨に合わせて、まずは「MINIは電動化します!」と大きく宣言。次いで半導体不足による販売の混乱や、イベント「MINI×Paul Smith in 東京」の開催などといった出来事を振り返りつつ、2022年の日本におけるMINIの施策と業績を説明した。それによると、販売台数は1万9208台と前年比+6%を達成。特にハイパフォーマンスモデルの「ジョンクーパーワークス」シリーズが好調で、その販売は1867台と過去最高を記録したという。

さらにメダラ氏は、今後のMINIについて「ELECTRIFIED GO-KART」「DIGITISED COMMUNITY」「SMALL FOOTPRINT」の3つのテーマにそった製品づくりをしていくと、MINIの将来像を説明した。

一目でMINIと分かるけど、すべてが新しい

さらに発表会では、MINIブランドのデザイン責任者であるオリバー・ハイルマー氏も登場。MINIコンセプト エースマンの特徴について解説した。

まずハイルマー氏は、MINIというブランドについて「強力な伝統があり、しかもフレンドリー」であると説明。クロスオーバースタイルのEVであるMINIコンセプト エースマンを製作するにあたり、「CURIOSITY(好奇心)」「DARE DEVIL(大胆な遊び心)」「RESPONSIBILITY(責任感)」「HEART BEAT(高まる鼓動)」の4つの価値観を重視したという。

外観についてはシンプルさを第一としつつ、「一目見てMINIと分かるけど、すべてが新しいデザイン」が追求された。ヘッドランプは特徴的な多角形型で、八角形のフロントグリルエレメント(EVなのでもちろん完全にふさがっている)の上部には、状況に応じてさまざまな光り方をするマトリクスLEDユニットを内蔵。特徴的な前後のフェンダーモールや、陰影の出方にも気を使ったという力強いショルダーまわりの造形、バンパーの四隅に配された赤い縦型のスピーカーなども特徴として挙げられている。また現行のMINIでも好評を博している“ユニオンジャック”のモチーフを随所に採用。テールランプのサインにも同じ意匠が使われているが、こちらはオーナーの手によって変更が可能とされた。

一方、インテリアもユニークで、特にインストゥルメントパネルまわりはシンプルであることを徹底。誕生当初の“オリジナルMini”をモチーフに、ダッシュボードとステアリングホイール、丸型のセンターディスプレイのみで構成される意匠とした。特にユニークなのが、プロジェクション機能を搭載したダッシュボードで、センターディスプレイに映した写真に応じて絵柄が変わり、大きな没入感を覚えさせるものとなっている。

近年のMINIについて、「上質にはなったけれど、真剣になりすぎていないか? 遊び心をなくしていないか?」と振り返りつつ、ハイルマー氏がデザインしたというコンセプト エースマン。MINI ELECTRIC FUTUER.では、同車の展示に加え、“MINIの日”(3月2日)を祝うさまざまなコンテンツや、MINIが2021年からブランドメッセージとして掲げている、「BIG LOVE」にまつわるさまざまなエピソードも紹介されるという。

MINI ELECTRIC FUTUER.

  • 開催期間:2023年3月3日~5日
  • 開催時間:10時~20時30分(最終日のみ20時まで)
  • 入場料:無料
  • 場所:The ICEBERG(東京都渋谷区神宮前6-12-18)

(webCG)

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