日産GT-RプレミアムエディションT-spec 2024年モデル(前編)

2023.12.21 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 トヨタでスポーツカーの開発を手がけてきた多田哲哉さんは、日本が誇るハイパフォーマンスカー「日産GT-R」をどう見ている? 最新型を前に、その印象を語ってもらった。
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理想的な反面教師

すでにおなじみだが、トヨタのスポーツカーを手がけてきた多田さんは、ポルシェに対する造詣が深い。トヨタではポルシェのスポーツカーを毎年購入して徹底的にチェックしていたという。

今回GT-Rを連れ出したのは多田さんたっての希望によるものだ。GT-Rは「86」や「スープラ」と並ぶ日本を代表するスポーツカーだ。多田さんはGT-Rにもさぞかし詳しいのだろう……と思ったら、そうでもないという。

「GT-Rは最初に出た時に乗っただけで、それ以降は一度も乗っていません。ですから今回はおよそ16年ぶりに乗ります」

現行GT-Rの国内発売は2007年末のことだった。それ以降、一度もフルチェンジされず、連綿と改良と熟成を重ねつつ16年間つくり続けられている。最新の2024年モデルでは最大の難関といわれていた騒音規制をクリアしただけでなく、空力やダンピング制御も進化して、走りはさらに洗練された……とされる。

「もっとも、当時のトヨタはスポーツカーを1台もつくっていませんでしたが、つくるとすれば、やはりできるだけ多くの人に乗ってほしいと思っていました。ある意味では、GT-Rとは真逆のスポーツカーを目指すべきだろうという思いはありました」

実際、その数年後に多田さんは「ターボエンジン、4WD、ハイグリップタイヤという高性能スポーツカー3種の神器が、スポーツカーを手の届かないものにしている!」と主張して、あえて真逆をいく86を世に問うわけだ。

 
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