マクラーレン750S(前編)
2024.03.28 谷口信輝の新車試乗 最高出力750PSを誇る、マクラーレンの新型スーパースポーツ「750S」。圧倒的なスペックが実現する走りとはどのようなものか、レーシングドライバー谷口信輝が印象を語る。大きく変わってる!
今回、谷口信輝にテストしてもらうのはマクラーレン750Sである。
車名が数字とアルファベットだけの組み合わせなので、門外漢にはどれがどれだかわかりにくいのがマクラーレンの難点ともいわれるが、750Sは、これまで同社の主力車種を務めてきた「720S」の実質的な後継モデルに位置づけられている。
そんな750Sに箱根のワインディングロードで試乗した直後、谷口はこんな印象を口にした。
「いやあ、目線がめちゃくちゃ低いですねえ。まるでレーシングカートに乗っているくらい着座位置は低いです。ちょっと大げさに言うと、お尻を地面に擦りながら走っているんじゃないかと思うくらい。あと、正直に言うと、この(上方に開く)ドアは決して乗り降りしやすいわけではないけれど、極端に背が低いボディーを含め、いかにもスーパーカーらしくてかっこいいですよね」
もっとも、これはマクラーレンの全モデルに共通する傾向と言っていいだろう。さらに言えば、750Sの外観は720Sと大きく異なっているわけではないし、メカニズムも720Sの発展形といって差し支えのない内容。したがって、試乗した印象も大して変わらないと思うのが普通だが、意外にも、これまでに乗ったマクラーレンとは大きく異なっていると谷口は主張した。
「走りだした直後はね、スイッチの操作方法とかを覚えるためにゆっくり走っていましたが、そこから少しペースを上げていったら、本当に驚きました。まず、このクルマはミドシップなので、フロントに重量物はありません。だから、前輪の接地荷重は決して大きくないはずなのに、フロントの接地感もノーズの入り方もすごくいい。いっぽうで、後輪にはエンジンとギアボックスの荷重がしっかりかかっているからトラクションはバツグンにいい。つまり、後輪のグリップもものすごくいいんだけれど、そのものすごくいい後輪のグリップを軽々と打ち負かしてしまうほどのパワーとレスポンスが、このエンジンにはあります。だから、ものすごい刺激。刺激のカタマリです」
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