【ニュース】BMWの世界的ベストセラーモデル ミッドサイズSUV「X3」はどのように進化したのか?
またしても成功の予感 2024.07.19 アウトビルトジャパン BMWが「X3」をラインナップして、はや20年になる。世界的な売れ筋モデルへと成長したSUVは、ついに4代目へと世代交代。最新型にはどんな特徴があるのか、実車に触れた印象を詳しくお伝えしよう。※この記事は「AUTO BILD JAPAN Web」より転載したものです。
お値段はなかなかのもの
新型BMW X3の市場投入は2024年の第4四半期。バイエルンの新世代モデルは、予想どおり、従来型よりも高価になる。値上げ幅が最も小さいのはプラグインハイブリッドモデルで、ベース価格は6万6000ユーロ(約1122万円)。従来型よりも100ユーロ(約1万7000円)高いだけである。
しかし、最も安いエントリーモデルと位置づけられる「X3 20 xDrive」は、ベース価格が5万7900ユーロ(約984万円)。ディーゼルモデルは6万0400ユーロ(約1026万円)からとなる。「X3 M50 xDrive」に興味がある人は、少なくとも8万2500ユーロ(約1400万円)を支払う必要がある。
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考え抜かれたデザイン
新型X3のデザインは、コンセプトカー「Vision Neue Klasse X(ビジョン ノイエクラッセX」には基づいていない。そちらは、独立した電動モデルとして発表されるであろう次期「iX3」のために確保されるものである。その代わり、バイエルンはX3を大幅に現代化した。
BMWはモノリシックな(=一枚岩のように堅固な)デザインについて語っている。言い換えれば、X3はあたかもひとつの部品からつくられたかのように見えるはずだ。そしてそのとおり、大きなボディーパーツがこのハイライディングモデルを記念碑的に見せ、ずんぐりとしつつも力強い存在感を与えている。
ヘッドライトは新型「5シリーズ」に似ているが、“ダブルL”のデイタイムランニングライトのグラフィックが異なっている。ダブルキドニーグリルはより控えめで、プレミアムモデルの「7シリーズ」や「X7」ほど出っ張ってはいないが、(新型5シリーズと同様に)オプション「アイコニックグローパッケージ」によりエッジにイルミネーションが施される。そして、新しいフロントエプロンが、X3の顔を完成させている。BMWによれば、このフロントエプロンのCd値(空気抵抗係数)はわずか0.27だ。
X3のプロファイルはエレガントで、微妙なシャドーエッジが光を受け、サイドラインが滑らかに見えすぎないように工夫されている。ホイールアーチのプラスチックパネルも廃止され、18インチと21インチの新しいホイールが装着される。
エンジン形式はさまざま
パワートレインについては、まずは4気筒のガソリンエンジンとディーゼルエンジン、そしてプラグインハイブリッドが混在する。2025年夏には、直列6気筒エンジンを搭載したバージョンが登場する予定だ。
エントリーモデルとなるのは48Vの電動システムを搭載し最高出力190PSを発生するX3 20 xDriveで、一部電動化された同398PSのX3 M50 xDriveも並ぶ。しかし、2リッター4気筒ディーゼルエンジン(同197PS)を搭載するモデルのほうが、頻繁に運転するドライバーにとっては興味深いものになりそうだ。
ラインナップの最後を飾るのは、システム最高出力299PS、システム最大トルク450N・mのプラグインハイブリッドモデルだ。EV走行による航続距離は90kmとされている。
たくさん積めて実用性もアップ
新型X3のシートに座ると、どこに何があるのかがすぐにわかる。何しろ、BMWの既存モデルの要素が数多く取り入れられているのだ。
例えば、12.3インチのコックピットディスプレイと14.9インチのインフォテインメントディスプレイを備えた、巨大な「カーブドディスプレイ」。シートはリサイクル素材で仕立てられていて、オプションでメリノレザーを選ぶこともできる。
新型X3のトランク容量は従来型よりも20リッター増え、リアシートを倒せば最大1700リッターにまで拡大できる。スペースが足りない場合は、2tまでのけん引が可能だ。
結論
新世代のX3で、BMWは新境地を開拓する。4代目はスポーティーさを抑え、エレガンスに重点を置いている。また、十分なスペースを有し、最新のインフォテインメントシステムを備え、けん引能力にも優れている。このモデルもまた、バイエルンが大きな成功を収めるのに貢献するはずだ。
(Text=Sebastian Friemele/Photos=BMW Group)

AUTO BILD 編集部
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