トヨタGRヤリスRZ“ハイパフォーマンス”(後編)

2024.08.25 思考するドライバー 山野哲也の“目” 山野 哲也 レーシングドライバー山野哲也が「トヨタGRヤリス」に試乗。実は山野はデビュー直後のGRヤリスもテストし、「こんなクルマをよくつくった」と高く評価している。あれから4年を経て登場した“進化型”へのジャッジやいかに。
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開発陣のヤル気が伝わる

レーシングドライバーの山野哲也がテストしているのは、「トヨタGRヤリスRZ“ハイパフォーマンス”」(498万円)。デビュー4年目で大幅改良を受けた最新型である。1.6リッターターボモデルにATが加わったのが話題だが、今回は3ペダル式6段MT車のステアリングホイールを握る。

山野:GRヤリスをドライブして最初に感じるのが、「ギアの剛性感がすごい!」ということです。開発陣のヤル気がビンビン伝わってきます。

webCG:見えないゲートに沿って、レバーがカッチリ動くのが素晴らしい。

山野:状況によっては、走っていて“ギア鳴り”がします。この歯車の音、今ではなんだか懐かしいですね! 他方、ヒール&トーをしなくてもダウンシフティング時にエンジン回転を合わせてくれる。ブレーキングに集中しながらシフトレバーを動かすだけで、プロフェッショナルドライバーのようなエンジン音を聞くことができる。これはいいシステムです。速く走れるドライバーが一気に増えそうです。

自動車市場全体では3ペダル式MTは絶滅危惧種だから、ハードウエアの改良に大きな予算は割けないのだろう。それでもクラッチミートする際にエンジン回転数をわずかに上げてエンストしにくくする「iMT」の採用など、ソフトウエア面でも進化させている。ダウンシフト時のブリッピング、回転合わせの機能などは、「自分よりうまい! 素早いギアチェンジでもちゃんとプログラムがついてくる!!」と、ニッポンのジムカーナマイスターも舌を巻くほどだ。

動力系とソフトウエアの関係でいえば、これまでの4WDモードセレクト(前後の駆動力配分を変える)に加え、より一般的なドライブモードセレクトが用意され、「エコ」「ノーマル」「スポーツ」が選べるようになった(「カスタム」設定も可能)。

 
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