ロータス・エミーラ ファーストエディション(後編)

2025.02.06 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 メルセデスAMG製エンジンを搭載する「ロータス・エミーラ」に谷口信輝が試乗。同クラスのベンチマークとされる「ポルシェ・ケイマン」との違いを含め、その走りの特徴について熱く語る。
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ロータスへのイメージが変わる

本来であればフロント荷重が不足気味になってもおかしくないミドシップスポーツカーでありながら、上り勾配の中速ベントでも前輪がしっかりと路面を捉えて安定したコーナリングを披露したロータス・エミーラ。前半で紹介したそのときの様子を、もう少し詳しく谷口信輝に語ってもらうことにしよう。
「僕のなかでは、フロントの接地感がこのくらいだったらフロントタイヤがどのくらいの仕事をするのか、だいたい予想がつきます。だから、いま話をしている上り勾配の中速ベントでも、きっと弱アンダーステアをコントロールしながら曲がることになるだろうな、と予想していたんですが、アンダーステアなんて、まるで出ない。それどころか、ステアリングを切ったら切ったぶんだけ曲がっていく。だから、おいおい、すごいな、オマエ! って思っちゃいました」

エミーラがいい意味で谷口の予想を裏切ったのは、ロータスに対する彼の先入観も影響していたようだ。
「正直、僕がこれまで乗ったロータスって、期待値を超えてくることがあまりなかった。だって、いままでのロータスって、ものすごい高級な感じがするモデルってありませんでしたよね。それよりも、どこか安っぽい感じがしていた。それは、ライトウェイトスポーツカーだから仕方がない側面もあるんですが、なんか、思いどおりに走ってくれない感じがしていたんです。それに、リアヘビーで、どこかリアの重心高が高くて、よいしょっ! って動く感じがつきまとっていた。それが、僕の記憶のなかにあるロータスだったんです」

しかし、そういった谷口の既成概念を、エミーラは見事に打ち崩したという。
「いや、正直、これまでとは別の人がつくったでしょう、って感じ。むちゃくちゃいいです。ロータスのなかでは、僕的に“過去一”の仕上がりですね」

 
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