フォルクスワーゲン・ゴルフRアドバンス(前編)

2025.09.07 ミスター・スバル 辰己英治の目利き 辰己 英治工藤 貴宏 「フォルクスワーゲン・ゴルフ」のなかでも、走りのパフォーマンスを突き詰めたモデルとなるのが「ゴルフR」だ。かつて自身が鍛えた「スバルWRX」と同じく、高出力の4気筒ターボエンジンと4WDを組み合わせたこのマシンを、辰己英治氏はどう見るか?
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もう少し特別感がほしい

今でこそ排気量2.4リッターのターボエンジンを積んでいるスバルのWRXだが、「インプレッサWRX」時代を含め、先代までは基本的に2リッターターボを積んで4WDを組み合わせていた。そういう意味では、同じく2リッターターボエンジンに4WDを組み合わせる「フォルクスワーゲン・ゴルフR」は、ライバルにあたる存在だったといっていいだろう。特に、ゴルフと同じハッチバックボディーで2007年10月にデビューした3代目「WRX STI」は、今にして思えば2009年にデビューした初代ゴルフRともライバル関係だったといえる……。

というわけで今回、辰己さんが試乗するのは最新世代のゴルフR。日本では2022年秋に発売され、2025年の春にマイナーチェンジを受けたモデルだ。最高出力333PSを発生するホットハッチを、かつてスバルの実験部で走りを鍛えた辰己さんは、どう評価するだろうか?

――まずは見た目の印象からうかがいましょうか。

辰己:……普通ですね。ゴルフRといえば、前身にあたる「R32」は見るからに特別なオーラを放っていましたよね。それに比べると地味かな。ちょっと離れると、普通のゴルフと見分けがつかないくらい迫力はないし、やんちゃな感じもしない。ちょっとおとなしすぎるかなと思います。まあ言い方を変えれば、スマートなスタイルですけどね。

――とはいえ、バンパーも専用デザインですし、知っている人が見れば「Rだ!」とわかるようになっています。

辰己:ブレーキなんかを見れば、ドリルドローターを使っていて特別な感じもする。でも、細かく見ないと特別な感じはしない。なんか、もうちょっと「どうだ!」という演出がほしいですね。

 
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