アルファ・ロメオ・ジュニア イブリダ プレミアム(FF/6AT)
この顔にピンときたら 2026.03.20 JAIA輸入車試乗会2026 アルファ・ロメオのエントリーモデルと位置づけられる、コンパクトSUV「ジュニア」。ステランティスには、主要メカニズムを共有する兄弟車がいくつも存在するが、このクルマならではの持ち味とは? 試乗したwebCGスタッフのリポート。インパクトのあるコンパクトカー
アルファ・ロメオ・ジュニアのキモは、なんといっても“顔”だろう。2024年の初披露時はアクの強さに絶句したのに、いざ実車と対面すると「かっこいい」。平板な写真と立体的な実物ではまったく印象が違うので、「なんだこりゃ」と思っているそこのあなた、ぜひ実物を見てみてください。
事実、インポーターによれば、オーナーの多くはフロントフェイスに引かれて購入に至っているという。スパッと断ち切られたようなリアまわりも要因のひとつ。往年の名車「SZ」を連想させるその姿は、SUVだらけでどれも同じに見える今の自動車界において、強烈な個性を放ち、目にした人を吸い寄せる。ジュニア購入者の半数以上が他ブランドから乗り換えた新規ユーザーだというのもうなずける。
近年コンパクトカーの選択肢が減りつつあることも、このクルマのセールスに結びついているそうだ。たしかにジュニアは、デザインのインパクトが大きい割には車体が小さい。例えば、「レクサスLBX」と前後長が同じで、全幅は4cm以上短いといったら、そのサイズがイメージできるだろうか?
だからといって、車内は決して狭くはない。身長163cmの筆者が前席におさまった場合、後席のニールームは15cmほど。足を組もうとは思わないが、ストレスフリーだ。センタートンネルが盛り上がっていたり、座面がやや短かったりと、後席周辺にマイナス要因が全くないわけではないけれど、中心的なユーザー層が40代前半で「子どもはいないか、いても小さい」と聞くと、問題はなさそうだ。ちなみに、荷室の広さは幅97~115cm×奥行70cmで、フロアレベルは2段階に調節可能。開口部も大きめで、使い勝手は上々である。
いざ走りだすと、直3ユニット特有の「ドルルルル……」というエンジン音に、「キュルルル……」というノイズがハミングして、好き嫌いは分かれそう。メーターパネルは今風なカラー液晶の画面ながら、エンジン回転計のアニメーションがカチカチとぎこちないのも気にはなる。でも肝心のピックアップに不満はないし、コーナーを曲がれば“操る楽しさ”に満たされる。
コックピットの絶妙なタイト感と相まって、曇りかけたドライバーの表情は乗るほどに晴れてくる。ああ、イタリアのクルマならではの、このワクワク感はなんだろう? それもきっと、オーナーのみなさんがジュニアに決めた動機のひとつに違いない。
(文=関 顕也/写真=峰 昌宏/編集=関 顕也)
【スペック】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4195×1780×1585mm/ホイールベース:2560mm/車重:1330kg/駆動方式:FF/エンジン:1.2リッター直3 DOHC 12バルブ ターボ/モーター:交流同期電動機/トランスミッション:6段AT/エンジン最高出力:136PS(100kW)/5500rpm/エンジン最大トルク:230N・m(23.4kgf・m)/1750rpm/モーター最高出力:22PS(16kW)/4264rpm/モーター最大トルク:51N・m(5.2kgf・m)/750-2499rpm/タイヤ:(前)215/55R18 99V/(後)215/55R18 99V(グッドイヤー・エフィシェントグリップ2)/燃費:23.1km/リッター(WLTCモード)/価格:483万円

関 顕也
webCG編集。1973年生まれ。2005年の東京モーターショー開催のときにwebCG編集部入り。車歴は「ホンダ・ビート」「ランチア・デルタHFインテグラーレ」「トライアンフ・ボンネビル」などで、子どもができてからは理想のファミリーカーを求めて迷走中。
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