ボルボEX30プラス シングルモーター(RWD)
これでいい、これがいい 2026.04.10 JAIA輸入車試乗会2026 クロスオーバータイプのボルボの電気自動車(BEV)「EX30」に、新しいエントリーグレード「プラス シングルモーター」が登場。JAIA輸入車合同試乗会で触れた、航続距離390kmの控えめな新顔は、見ても乗っても、とっても良質なクルマに仕上がっていた。こういうキャラクター、今どき貴重です
試乗中、後席のMカメラマンが言った。「これ、いいクルマだね」。記者もまったく同意であった。
ボルボEX30は、中国・吉利のBEV専用プラットフォーム「SEA」をベースとしたコンパクトクロスオーバーである。試乗車はリン酸鉄リチウムイオン電池を用いた新設のベースグレード、プラス シングルモーター。航続距離は390km(WLTCモード)とちょいと短めだが、お値段479万円と、ラインナップでゆいいつ500万円を切る価格設定が魅力だ。
そのキャラクターはテスラほどでないにせよ(参照:その1、その2)攻めたもので、四角いおしゃれなリモコンキーを持ったままクルマに近づいたら、自動で解錠。離れたら施錠。ドアを開けたらシステムは起動済みで、シフトをDに入れたらそのままレリゴーである。原始的な内燃機関車に慣れ親しんだ身からすると「することがなさすぎて怖い」のだが、これに慣れると普通のクルマには戻れないのでしょうね。ワンペダルドライブも、利きを“高”にしたらアクセル操作のみで停車まで可能。クリープの有無も任意で選択可能……といった具合だ。
いっぽうで、新バッテリー採用ということで気になる動力性能だが、当然ながら、日常系クロスオーバーとしてはまったくの無問題である。バッテリーの放電能力については詳細はわからないが、最高出力272PSのモーターを1つぶん回すのに不足はないのでしょう。西湘バイパス合流における登坂→合流で意地悪く減速してみても、アクセルをちょいと踏めばスイスイと再加速。これで十分というか、おつりがくる健脚である。いっぽう、乗り心地は同日試乗した「テスラ・モデル3」より柔めというか普通というか、高度に中庸。ちょっと語弊があるけど、「良質」って言葉が一番的を射ているような、そんな感覚だった。
というか、EX30は一事が万事、良質って感じである。Google系の見やすくて慣れ親しんだインフォテインメントシステムも、未来的だけどコロコロして攻撃性が控えめなデザインも、とっても良質。令和の御代にもボルボはボルボだなぁなんて、当たり前のことを感じた次第です。
ゆいいつ改善をお願いしたい点を挙げるとしたら、ドライバーモニタリングシステムの感度。記者が運転しているときだけ、妙に頻繁に「休憩しません?」と提案してくるのだ。いや私、目が細いだけで、眠いわけじゃないですから……。
(文=webCG堀田剛資<webCG”Happy”Hotta>/写真=峰 昌宏/編集=堀田剛資)
【スペック】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4235×1835×1550mm/ホイールベース:2650mm/車重:1770kg/駆動方式:RWD/モーター:交流同期電動機/最高出力:272PS(200kW)/6500-8000rpm/最大トルク:343N・m(35.0kgf・m)/5345rpm/タイヤ:(前)225/55R18 102V/(後)225/55R18 102V(グッドイヤー・エフィシェントグリップパフォーマンスSUV)/一充電走行距離:390km(WLTCモード)/交流電力量消費率:150Wh/km(WLTCモード)/価格:479万円

堀田 剛資
猫とバイクと文庫本、そして東京多摩地区をこよなく愛するwebCG編集者。好きな言葉は反骨、嫌いな言葉は権威主義。今日もダッジとトライアンフで、奥多摩かいわいをお散歩する。
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