ディフェンダー・トロフィーエディション キュレーテッドフォージャパン(4WD/8AT)
備えあれば憂いなし 2026.03.26 JAIA輸入車試乗会2026 カッコと走りがすばらしい、だけじゃない。黄色いボディーが目を引く「ディフェンダー」の限定車「トロフィーエディション」を前にしたリポーターは、目の前の現実のはるか先にある、伝説のアドベンチャーレースに思いをはせた。伝説的な、あの黄色
いまどきは、「冒険」という言葉が少し軽く扱われているように感じる。大した危険もなさそうなことに対しても「ちょっとした冒険」とかすぐ使う。だけどこのクルマを見れば、その言葉が本来持つ重みが理解できるかもしれない。2025年9月に受注が始まった「ディフェンダー・トロフィーエディション キュレーテッドフォージャパン」は、伝説的なアドベンチャーレースを思い起こさせる、100台限定の魅力的なモデルである。
まずは、この「ディープサンドグローイエロー」というボディーカラーがたまらない。かつて世界の秘境を駆け抜けた「あの(間違いなくキャメルトロフィーの)黄色」を現代的に解釈したというそれは、無機質なアスファルトの上でも映えまくる。専用のボンネットデカールやレイズドエアインテーク、そして屋根に備わるエクスペディションルーフラックといった「本気のパーツ」は、都市部の立駐に収まることを拒むかのような堂々たるスタイルを誇示している。
走りだせば、3リッター直6ターボディーゼルが生み出す350PSのパワー、そして700N・mという強大なトルクが、その巨体を軽々と、そしてスムーズに押し出す。その加速感は、まさに余裕そのものだ。標準装備の電子制御エアサスペンションが都会の道での快適性を担保する一方で、「テレインレスポンス2」が、どんな場所でも走れるという自在性と自信をドライバーに与えてくれる。
「キュレーテッドフォージャパン」の名が示すとおり、この限定車には日本独自の配慮が行き届いている点も見逃せない。後方視界を補うClearSightインテリアリアビューミラーや、PM2.5を遮断する空気清浄システムプラス、そして後席の住人にも配慮した3ゾーンクライメートコントロールといった装備は、タフな見た目とは対照的に極めて繊細だ。
このモデルの1300万円という価格は、単なる移動手段に対するものではない。ぜいたくな日常を過ごしていてこそ夢想する「冒険」への対価である。たとえこの先、ルーフラックに荷物を積む機会がなかったとしても、高度なエンジニアリングに裏打ちされた「本物」を手に入れることそのものが、心の中に(だけ)ある「冒険」への備えなのだ。
(文=webCGこんどー/写真=峰 昌宏/編集=近藤 俊)
【スペック】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4945×2005×1970mm/ホイールベース:3020mm/車重:2460kg/駆動方式:4WD/エンジン:3リッター直6 DOHC 24バルブ ディーゼル ターボ/モーター:交流同期電動機/トランスミッション:8段AT/エンジン最高出力:350PS(258kW)/4000rpm/エンジン最大トルク:700N・m(71.4kgf・m)/1500-3000rpm/モーター最高出力:17.7PS(13kW)/5000rpm/タイヤ:(前)255/60R20 113H XL M+S/(後)255/60R20 113H XL M+S(グッドイヤー・ラングラー オールテレインアドベンチャー)/燃費:10.5km/リッター(WLTCモード)/価格:1300万円

近藤 俊
-
ボルボEX30プラス シングルモーター(RWD) 2026.4.10 クロスオーバータイプのボルボの電気自動車「EX30」に、新しいエントリーグレード「プラス シングルモーター」が登場。JAIA輸入車合同試乗会で触れた、航続距離390kmの控えめな新顔は、見ても乗っても、とっても良質なクルマに仕上がっていた。
-
メルセデス・ベンツG580 with EQテクノロジー エディション1(4WD) 2026.4.9 みんな大好き「Gクラス」がまさかの電気自動車に! 4つのタイヤを4つのモーターで動かす「メルセデス・ベンツG580 with EQテクノロジー」に試乗。ドイツの驚異のテクノロジーが生んだ電気仕掛けのバケモノマシンに、webCG編集部員が感じたこととは?
-
アウディA6スポーツバックe-tronパフォーマンス(RWD) 2026.4.3 エアロダイナミクスを追求したエクステリアデザインと、未来的で上質感あふれるインテリアや装備の融合がうたわれるアウディの電気自動車「A6スポーツバックe-tronパフォーマンス」。その走りに感心する一方で、気になるポイントも発見した。
-
MINIクーパー コンバーチブルS(FF/7AT) 2026.4.2 JAIA輸入車試乗会で「ディフェンダー」の次に乗り込んだのは新型「MINIクーパー コンバーチブルS」。重厚でタフな世界から一転、屋根を全開にして走りだせば、飛ばさなくても笑みがこぼれる、幸せな時間が待っていた。
-
BMW 525LiエクスクルーシブMスポーツ(FR/8AT) 2026.3.27 中国からやってくる「BMW 5シリーズ ロング」はなんとも不思議な存在だ。全長を5175mmまで拡大した後席主体のクルマかと思えば、運転してみても軽快かつ痛快。ポジションはちょっと地味ではあるものの、後世になって「隠れた名車」として評価が高まりそうな予感がする。
-
NEW
日本メーカーは猛省せよ! 軽スーパーハイトワゴン初のEV「BYDラッコ」誕生の衝撃
2026.8.7デイリーコラムBYDが新型軽EV「ラッコ」を日本に導入! 軽スーパーハイトワゴンという人気ジャンル初のEVが、日本ではなく中国のメーカーから出てきたことを、私たちはどう考えるべきなのか。コスパの話にとどまらない、BYDラッコの真の衝撃について考えた。 -
NEW
スズキDR-Z4SM(5MT)【レビュー】
2026.8.7試乗記スズキ久々のスーパーモタードである「DR-Z4SM」に試乗! 最新の400cc級デュアルパーパスモデルをベースに、タイヤを17インチ化してオンロードでの機動性を突き詰めた一台は、今どき珍しいほどにアグレッシブで、強烈な個性を放つマシンに仕上がっていた。 -
おなじみの放談をLIVEで配信! 「あの多田哲哉のクルマQ&A」公開収録のお知らせ
2026.8.6From Our Staff元トヨタの多田哲哉さんが、自動車に関するさまざまな疑問・質問に答える「あの多田哲哉のクルマQ&A」。その貴重な話がLIVEで聞けるようになりました。参加希望者は、ぜひ概要をご覧ください。 -
補助金効果で爆売れ 納車が長期化する「ホンダ・スーパーONE」に代わるおススメのBEVは?
2026.8.6デイリーコラム場合によっては軽規格の電気自動車(BEV)「ホンダN-ONE e:」よりも安く乗れるとネット界隈で話題の「スーパーONE」。ただし、納車に時間かかると肝心の補助金が……。と、そんな人気のスーパーONEに代わるBEVを下町の中古車評論家がご紹介。 -
第973回:静かになりすぎたクルマと「聴かせて、聴かせて隊」に思うこと
2026.8.6マッキナ あらモーダ!最近イタリアでよく見かけるという、道行くスポーツカーやスーパーカーのドライバーに、豪快なエキゾーストサウンドをせがむ若者の姿。彼らの存在は静かになりすぎた四輪車に対するアンチテーゼか? 現地在住の大矢アキオが考察する。 -
BYDシーライオン6(後編)
2026.8.6あの多田哲哉の自動車放談ちまたで話題のBYDは、コストパフォーマンスが高いだけのブランドなのか? プラグインハイブリッドのSUV「シーライオン6」に試乗した多田哲哉さんは、これらのモデルを迎え撃つ日本のメーカーに対して警鐘を鳴らす。





































