マツダ・ロードスターPS(FR/6MT)/ロードスターS(FR/6MT)/ロードスターRF VS(FR/6AT)

やっぱり最新が最良 2026.09.15 試乗記 新井 一樹 デビュー以来、不断の進化を続ける「マツダ・ロードスター」。2026年の改良は、“走り”の特別仕様車「PS」の設定が話題だが、試乗すると、ほかにも多くの変化が見てとれた。日本を代表するライトウェイトオープンスポーツの、最新モデルの仕上がりを報告する。
【webCG】クルマを高く手軽に売りたいですか? 車一括査定サービスのおすすめランキングを紹介!

厳しさを増す規制にしっかり対応

2015年のデビューから丸11年。モデルライフの歴代最長記録を更新中のND型こと4代目ロードスターが、マツダ恒例の年次改良を受けた。今回の変更では、走行性能の向上や装備の充実など商品性を高めることもさることながら、規制への適合が大きな目的となっている。

クリアすべき規制は車外騒音のフェーズ3。加速走行騒音をこれまでより2dB下げることが求められた。1dB大きくなると電圧比≒音量は1.122倍になるので、2dB下げるということは音量を0.8倍に抑えなくてはいけない。この数値はエンジンを持たない電気自動車でもロードノイズをしっかり抑制しないと達成できないといわれるほど厳しい設定だという。規制実施以前から生産していた、いわゆる継続生産車の期限は2026年10月初頭だったので、今回、それに間に合うように改良が行われたというわけだ。なお、規制施行は開始直前になって、2027年8月まで延期されている。

加速走行騒音を下げるために行った改良は、タイヤと排気系の最後に装着されるサイレンサー。静音タイヤを採用することでロードノイズを下げ、サイレンサーの容量を大きくすることで排気音を低減している。これらのおかげで見事、R35型「日産GT-R」のように生産終了となることを回避することができた。マツダさん、ロードスターを延命させてくれて本当にありがとう。

ユーザーとしてはそれだけでマツダとロードスターの開発陣に感謝感激だが、それで満足しないのが、マツダのすごいところというか、真面目なところ。新しいタイヤの特性に併せて電動パワーステアリングの制御を見直し、ステアリングフィールを改善したり、吸排気系に専用のレゾネーターや新設計のリブを用いることで音質のチューニングを施したりするなど、その逆境を利用し、さらなるブラッシュアップを図ってきたのだ。

2015年5月の発売以来、数えきれないほどの改良を受けて、今日も販売が続けられるND型「ロードスター」。今回の改良は新たな走行騒音規制への対応が主眼で、併せて操縦性やドライブフィールなどの、一層のブラッシュアップも図られた。
2015年5月の発売以来、数えきれないほどの改良を受けて、今日も販売が続けられるND型「ロードスター」。今回の改良は新たな走行騒音規制への対応が主眼で、併せて操縦性やドライブフィールなどの、一層のブラッシュアップも図られた。拡大
内外装のデザインについては変更はない。「PS」では外側が黒、内側がシルバーの専用エアコンルーバーや、黒のエアコンダイヤル、エンジンスターターリングが装備される。
内外装のデザインについては変更はない。「PS」では外側が黒、内側がシルバーの専用エアコンルーバーや、黒のエアコンダイヤル、エンジンスターターリングが装備される。拡大
シートについては、新たな安全基準への対応のため、ヘッドレストの高さと形状が最適化されている。
シートについては、新たな安全基準への対応のため、ヘッドレストの高さと形状が最適化されている。拡大
すっかりご長寿モデルの仲間入りを果たしたND型だが、その人気は今も堅調。直近の2025年の国内販売台数は1万0002台と、この11年で最多だ。関係者いわく「初代NA型のころを除くと、今が一番『ロードスター』が売れている」という。
すっかりご長寿モデルの仲間入りを果たしたND型だが、その人気は今も堅調。直近の2025年の国内販売台数は1万0002台と、この11年で最多だ。関係者いわく「初代NA型のころを除くと、今が一番『ロードスター』が売れている」という。拡大