HIDヘッドライトは点けっぱなしのほうが長持ちする?

2009.03.28 クルマ生活Q&A 松本 英雄 その他
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HIDヘッドライトは点けっぱなしのほうが長持ちする?

習慣的に夜間の信号待ちではヘッドライトを消していました。しかしHIDヘッドライトの場合は、いちいち消さず点けっぱなしにしておいたほうがバルブが長持ちすると聞きました。本当なのでしょうか?

お答えします。HID(High Intensity Discharge)ヘッドライトは、ディスチャージヘッドライトやキセノンヘッドライトなどとも呼ばれています。従来のヘッドライトがバルブ(電球)内のフィラメントに通電して発光させていたのに対し、こちらはバルブ内にキセノンガス、水銀および金属ヨウ化物を封入し、電極間に高電圧を加え放電させることで発光します。その仕組みを家庭用のライトにたとえれば、従来のライトが白熱灯、HIDライトが蛍光灯に近いといえるでしょう。で、HIDライトは従来のライトに比べ、明るく、消費電力が低く(よって発熱も少ない)、またバルブの寿命も長いという特徴を持っています。

しかし、いったん点けてしまえば消費電力は少ないものの、点灯する瞬間にはエアコン並みの高電圧を必要とするのです。そのため点けたり消したりを繰り返すとバッテリーやオルタネーターへの負担が大きくなり、バルブの寿命にも影響は出てきます。

ですので、点けっぱなしにしておいたほうがバルブが長持ちするかという質問に対しての答は、イエスです。
ただし、信号待ちにおけるライトの点灯/消灯については、個々のドライバーの考え方や地域的な慣習などにもよりますので、どちらがいいとは一概には判断しかねますが。

松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。