「エンジンオイルは劣化すると柔らかくなる?」
2007.12.08 クルマ生活Q&A ガソリン・オイル「エンジンオイルは劣化すると柔らかくなる?」
エンジンオイルは長く使用すると劣化して、徐々に粘度が低下する(柔らかくなる)と言いますね。それは、たとえば10w-30のオイルが5w-20に変化するということなんでしょうか?
お答えします。オイルが劣化すると粘性が落ちますから、たとえばクランキングの回りがよくなるなどの影響が表れます。
しかし、これは単に柔らかくなっているというより、希釈されているという表現のほうが正しいでしょう。オイルの抵抗が下がるということでは同じですが、オイル自体の潤滑の滑らかさも失われてしまうのです。
粘度にかかわらず、新しいオイルは潤滑性能は確保されています。しかし、劣化したオイルは潤滑性とともに気密性が下がっているので、エンジンのスムーズさも失われてしまいます。
そのまま使い続けていればエンジンに損傷を与えることにもなります。オイルは消耗品ですから、必ず定期的に交換しましょう。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。