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【スペック】20X:全長×全幅×全高=4590×1785×1770mm/ホイールベース=2630mm/車重=1500kg/駆動方式=4WD/2リッター直4DOHC16バルブ(137ps/5200rpm、20.4kgm/4400rpm)/価格=237万3000円(テスト車=316万7300円)

日産エクストレイル20X(4WD/CVT)/25X(4WD/CVT)【試乗速報(後編)】

日産のツボ(後編) 2007.09.14 試乗記 近藤 俊関 顕也 日産エクストレイル20X(4WD/CVT)
……316万7300円

7年ぶりにフルモデルチェンジを果たした、売れっ子SUV「日産エクストレイル」。悪路走破性をさらに高めたという走りを、本格オフロードコースで試した。
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「i」が光る

前編からのつづき)
コ:来てしまいました、オフロード。ここでエクストレイルは「水を得た魚」になる!……はずや。テレビCMによれば。 普通の林道ぐらいにしておいたほうが良かったん違うか?
せ:駆動方式は、センターコンソールのモードダイヤルで「4WD」をロック。さらに、「ヒルディセントコントロール」を、オン。
コ:ヒル……なんて?
せ:急勾配の下りで、自動的に車速を7km/hに抑える機能です。4WD車には、ほかに上りの発進でズリ落ちない「ヒルスタートアシスト」も備わります。

コ:ごちゃごちゃいわんでええわ。走ればわかる。勢いよく砂利道の第一コーナーへ! って、こりゃかなり無茶なことでもしない限りドラマは起きへんね。最新の電子制御ヨンクやもんな。
せ:エクストレイルは、ハイテクも自慢。デュアリスの「オールロード4×4」をさらに進化させたという「オールロード4×4i」に支えられています。
コ:小さな「i」が付いて、なにが変わったん?
せ:ステアリングやアクセルペダルにもセンサーがついていて、コーナリング中のトルク配分をさらに適正にしようという……
コ:アンダー(ステア)出てんのに、さらにハンドル切ってアクセル踏み続けてるアナタには“マストアイテム”やんか。良かったなぁ!

せ:V字溝……こんなところ、どのラインで走ればいいんです?
コ:まっすぐ突っ込んでいったらええねん。ヒル……なんとかのエクストレイルやから大丈夫やろ。

せ:ここでは、ヒルディセント関係ないみたいです。なんか、思いっきり傾いてますけど……
コ:フツーのクルマなら、とっくに横向いてスタックしとるで。まぁこんなとこ走ろうとも思わへんけど……さすが。

コ:お、次はモーグルか。
せ:こりゃ、さすがにブツかるんじゃないですか?
コ:まぁ、何とかなるやろ。それにしても、すごい角度になってんな。外からみたら、タイヤがヘンなほう向いてんで。

せ:(タイヤ)空転してる? すごい音してますけど!
コ:2つは浮いてんな。3つ浮くことはないやろけど。……それでも残ったタイヤだけでズンズン進んでいく。

せ:空しか見えませんけど! こりゃ、「亀の子」になる!?
コ:大丈夫やて。
せ:最低地上高は、200mmでしたっけ……?
コ:心配ないて! いまさらそんなん確認してもしょうがない。だいたい、試乗コースは走れるとこしか走らへんようにできてるって。

せ:これも、上り。丸太でも普通に行けますね。
コ:ただのシーソーやで、これ。

せ:……!
コ:ブレーキ!

コ:ゆっくり下りや〜 そのヒルディセントでな。いらんことしーなや。
せ:悪路悪路って……こんな道、ふつうありえないでしょ!

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気取らない本格派

せ:「ガンガン使い倒せる」ってのは、ホントですね。
コ:たいしたもんや。仕事のあとの汚れっぷりが、またカッコええ。ヨンク冥利につきる。

せ:こういう悪路走破は、「ジープ・ラングラー」でもできるでしょうが、乗用車然としたエクストレイルがこなすのはショックでした。
コ:重量級の高級SUV持ち出すのもオオゲサやしな。サラリとやるんがカッコええよ。

せ:普通に(?)オフロード走っただけで、車内に結構な土ぼこりが……
コ:丸洗いじゃなくて、気軽に水拭きできるだけでも十分機能的やよな。
新型エクストレイル、お買い得やん。オンロードは乗り心地も含め、かなり上質。オフロードも、多分それなりにたいしたモン。こんなに“アレもできます、コレもできます”じゃ、デュアリスは出る幕ないんやないの?

せ:実はそうでもなくて、エクストレイルの販売が始まってから、デュアリスのほうも上向きになったそうですよ。購入予備軍の迷いがなくなったということでしょう。
コ:身内のライバルかと思いきや、しっかり住み分けはできてるわけか。
せ:エクストレイルユーザーは9割が4WDなのに、デュアリスでは4割程度とか。「本格オフロードSUVと都会派クロスオーバーSUVの2本立てで勝負」という日産の目論見は、まんまと当たったと言えるでしょう。

コ:個人的には、エクストレイルの勝ちやな! やっぱり、機能が前面に出てるところが魅力やろ。運転したときのフィールも気に入った。6MTも試してみたい。あと、シートはファブリックに限る。
せ:ボクは林道行かないから、デュアリスかな……でも、エクストレイルも捨てがたいな……

コ:やっぱり住み分けできてへんのもココにおるわ。まぁ、この2台で迷っているうちは日産の思うツボやけどね。

(文=webCG近藤俊&関顕也/写真=峰昌宏/2007年9月)


日産エクストレイル20X(4WD/CVT)/25X(4WD/CVT)【試乗速報(後編)】の画像 拡大
オプションの大型サンルーフ。「ガラス開閉式では世界でも類を見ないサイズ」と謳われる。
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試乗車20Xのオプション装備
バイキセノンヘッドランプ=6万3000円/インテリジェントキー+エンジンイモビライザー=5万7750円/大型電動ガラスサンルーフ=11万250円/ハイパールーフレール=10万5000円/カーウイングスナビゲーションシステム(HDD方式)+バックビューモニター+サイドブラインドモニター+ステアリングスイッチ=34万6500円/Sパック(運転席・助手席SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグシステム、後席中央ヘッドレスト、後席中央3点シートベルト、後席コートハンガー)=7万9800円/フォグランプ(ディーラーオプション)=3万2000円)
試乗車20Xのオプション装備
バイキセノンヘッドランプ=6万3000円/インテリジェントキー+エンジンイモビライザー=5万7750円/大型電動ガラスサンルーフ=11万250円/ハイパールーフレール=10万5000円/カーウイングスナビゲーションシステム(HDD方式)+バックビューモニター+サイドブラインドモニター+ステアリングスイッチ=34万6500円/Sパック(運転席・助手席SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグシステム、後席中央ヘッドレスト、後席中央3点シートベルト、後席コートハンガー)=7万9800円/フォグランプ(ディーラーオプション)=3万2000円)
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関 顕也

関 顕也

webCG編集。1973年生まれ。2005年の東京モーターショー開催のときにwebCG編集部入り。車歴は「ホンダ・ビート」「ランチア・デルタHFインテグラーレ」「トライアンフ・ボンネビル」などで、子どもができてからは理想のファミリーカーを求めて迷走中。

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