「エンジン載せ換えでデメリットはある?」
2007.06.30 クルマ生活Q&A エンジン「エンジン載せ換えでデメリットはある?」
新車を購入してエンジンに不具合があると、載せ換えをしなくてはならないことがあると聞きます。その場合、何かデメリットはありますか?
お答えします。新車を作る場合、緻密に考えられた作業工程の中で、流れ作業で組み付けが行われます。エンジンを載せ換えることになった場合、新車を作るのと同じ順番で作業することはできません。
今のクルマは複雑な構成になっているため、単純に逆の手順を踏めばよい、というものではありません。たとえばバンパーを外すというような作業が必要になるわけです。はずす部品が多くなると、取り付けの際に不具合があることも考えられますし、配線なども神経を使いながらの作業になります。メカニックには、注意深さが要求されますね。
ただ実際のところ、致命的な障害というのは私のまわりではほとんど聞いたことがありません。きちんとした工場で載せ換えるのなら、それほど心配することはないでしょう。
念のため、劣化する可能性のある部品(マウントなどのゴム類)は交換してもらっておくことをおすすめします。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。