第236回:勝手に分析!日本カー・オブ・ザ・イヤー 今年は“合コン”してなかったかも!?
2005.11.02 小沢コージの勢いまかせ!第236回:勝手に分析!日本カー・オブ・ザ・イヤー 今年は“合コン”してなかったかも!?
■COTY“突然のメジャー化”
ってなわけで今年も日本カー・オブ・ザ・イヤーが決まりました。栄冠は久々のマツダ物、ロードスターです、パチパチパチ! えー、順当です。まったく持って順当です。ちなみに選考委員でもある俺の配点は、
ロードスター 10点
レクサスGS 7点
スイフト 5点
3シリーズ 2点
アウトランダー 1点
で、まさしく思った通りなわけだけど、マジ、あっけないといえばあっけない。今まで、俺の擁立した候補がすんなり勝つなんてことなかったのにぃ……。
おおざっぱに勝因を分析するとあれですね、今年は第一に画期的とも言えるイベント改革が行われたことがある。簡単に言うとそれは“突然のメジャー化”。
某ヤリ手実行委員さん中心のステキな改革なんだけど、今回から“予選”とも言うべき10ベスト決めを横浜赤レンガ倉庫で、“決勝”とも言うべきイヤーカー選出を六本木ヒルズでやることになったのだ。
結果、在京キー局はNHKを除き、全部取材に来たそうだし、今までの山奥でやってた選考会に比べて大違い。あれはあれでよかったと言う人もいるが、俺は目立ったモン勝ちだと思う。“賞”なんてショーんなもんでショ!?
でね。この改革が面白かったのが、事実上の前夜祭をなくしちゃったことなんだよね。今までは投票の前の晩に、俺みたいな選考委員さんと各メーカー広報さんが一堂に会し、ほぼ徹夜で前夜祭なる大飲み会をやる機会があった。
これが今考えると楽しいのよ。だってさ。要するにまだ配点してない“独身”状態の選考委員と「ウチに入れてください」の広報マンが一緒に飲むんですぜ。そりゃ、緊張感ほとばしるでしょ。もちろん、そうそう趣旨変えなんて起きないけど、しょせんは人間同士、多少は心理的に影響受けるんだよね。
「あー、俺みたいな者にこんなに頑張っていただいちゃってまー」みたいな。なんつーか、いわゆる“合コン”みたいな雰囲気あります。“瞬間芸大会”というか。
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■人間・気持ち・愛なんだ
ところが今年は投票が終わってからの前夜祭だったから、ほとんど既婚者同士の飲み会。「いやいや今年もお疲れ様でした」みたいな。つまり緊張感ある“合コン”ではなかったわけよ。これはこれで面白かったけど、ある種の“最後にもう一回考えてみたら?”はなかったよね。昔のネルトンパーティの“お願いしまっス”! がなかったというか。別にいいけど。
それより、一番大きいと思ったのは、マツダ・ロードスターが“愛されるブランド”ということだよね。今年の最大のライバルは有無も言わさずレクサスGS。これまた強力で、なにしろ日本初の本格的高級車ブランドの一号車だし、クルマの出来もなかなかだし、実際成功してるし、文句なし。
ただね。ロードスターに比べると、強すぎるというか、完璧すぎる一面もあった。なんというかやっぱ“お金持ち御用達”じゃない。俺をはじめ、選考委員は一部を除き、基本は普通のライター&ジャーナリスト。そうそうヒルズ族みたいな方にシンパシーは覚えられないわけで、その点、ロードスターは完璧に庶民のブランド。クルマの出来、ブランド構築の上手さを比べる以前に、“愛せるか”“愛せないか”に大きな違いがあった。それと来年出てくるはずの次期セルシオ、レクサスLSのが“実は本命なんじゃないの?”って思っちゃった部分もあるよね。
ってなわけで賞の裏側というか本質はつくづく“人間”であり“気持ち”であり“愛”なんだと思う。つまり一言で言って難しい。
ご清聴ありがとうございましたっ!
(文と写真=小沢コージ/2005年11月)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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