「スパークプラグの熱価を変える意味は?」

2005.05.28 クルマ生活Q&A 松本 英雄 エンジン
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「スパークプラグの熱価を変える意味は?」

スパークプラグは車種やグレードによってそれぞれ「熱価」が指定されていますが、純正指定の熱価から1番上げることで、混合気の燃焼状態にどの程度影響があるものなのでしょうか。また、完全ノーマルのエンジンの場合では、どのくらい熱価の選択幅があるものなのでしょうか。(SIさん)

お答えします。まず「熱価」とは、スパークプラグの耐熱性をあらわす数値のことです。
この熱価を1番上げて「冷え型」にすると、気持ち的にですが高負荷に有利になります。しかし、サーキット走行をメインにしているなど、燃焼温度が高い状態が続かない限り、特別にプラグを冷え型にする必要はないでしょう。

たまに走る程度であれば、メーカー指定値で不具合が出ることはありません。なぜなら自動車メーカーのエンジン試験では、かなり過酷な実験を1000時間ほど行っているのですから。

もっとも、ハイチューニングしているクルマはそれなりのプラグが必要となります。出力が高くなればそれだけ燃焼温度も高くなりますから、より高い熱に耐えられるプラグでなければ、場合によってはピストンに穴があくこともあります。

ノーマルのエンジンであれば、メーカーで指定している番数のプラグでなんら問題がなく、上げ下げすることにあまりメリットはないと思います。

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松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。