第161回:遂に“シャコタンの聖地”に立つ!高知「横浪スカイライン」インプレッション
2004.09.15 小沢コージの勢いまかせ!第161回:遂に“シャコタンの聖地”に立つ!高知「横浪スカイライン」インプレッション
■日本3大ワインディング!?
ったく運命的な出会いっつうのはあるもんです。それも予想もしないときに。ちょっとオオゲサな表現ですけど……。
先日行った四国の「ボルボC70 T-5クラシック」の試乗会。自由時間多めで高知周辺をブラブラ走ってたのね。とりあえずは「地元で一番のワインディング」というのを聞き、地図を見ながら。
高知自動車道を須崎東インターで降り、海岸沿いの道を走ってたんだけど、近づくにつれ気になる看板が。
「横浪はコチラ」
ン? ヨコナミ!? さらに行くと続々「ヨコナミ」「横浪スカイライン」の文字が。
あぁ、そうか、そうだったのか……。
そう、ここ高知は名作クルママンガ『シャコタン★ブギ』の舞台。敬愛する作者の楠みちはる先生の出身地だったのだ。そして我らが向かう、海岸沿いの横浪スカイラインは、“シャコタン”に何度も出てくる走りのステージ。主人公のハジメやハコスカ使いのジュンちゃんが、いつもぶっ飛ばしてるところだった。
マンガでなんとなく、現実にあるよさそうな道ってことはわかってたんだけど、実際のところ、それほどスケールがデカいとは思ってなかった。ところが走ってみると「クネクネ度」「アップダウンの激しさ」「景色の雄大さ」では日本有数。ハッキリ言って“日本の3大ワインディング”のひとつに入れてもいいのでは? と思いました。ホントはそんな道のランキングはないんだけど、個人的には箱根よりも全然いい。
■ワイルドさに感激
特に感激したのはワイルドさだよね。道はほぼ2速コーナーの連続で高速コーナーは少なく、日本ならではのクネクネ度を誇る。それに高知独特の侵食されたリアス式海岸チックな地形のせいか、アップダウンが激しく、しかも崖っぷちギリギリにコースが設定されているのも凄い。オマケに関東ほど道路が整備されてなくて、路面には落ち葉やほこりが結構浮いてる。キャッツアイや人工的な凹凸など、危険を警告するものも少ない。しかもそれが約10kmも続くときている。
いわば“ジェットコースター的興奮”と“自然”がたっぷり味わえるわけよ。ややオーバーに言っちゃうと。
そして道を楽しむと同時に、楠作品の奥深さの一端を見たような気もしました。この道があったからこそ、先生は“シャコタン”はもちろん『あいつとララバイ』や、現在連載中の『湾岸ミッドナイト』に続く、本格的クルママンガを生み出せたのではないかと。人間物語だけでなく“走り”も描けたのではないかと。
道が人を育てる、ドライバーを育てるとはよく言うけど、“道はマンガ家も育てる”のかも!?
ま、それはともかく、クルマ好きなら一度は行くべし、横浪スカイライン!
(文と写真=小沢コージ/2004年9月)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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