マツダ・アクセラ スポーツ 23S(4AT)【ブリーフテスト】
マツダ・アクセラ スポーツ 23S(4AT) 2003.11.14 試乗記 ……228.5万円 総合評価……★★★★ マツダ「ファミリア」の後継たる「アクセラ」は、欧州で「Mazda3」の名で販売される世界戦略車。スポーティイメージを訴求するイメージセッター、5ドアハッチバック「23S」に、自動車ジャーナリストの笹目二朗が乗った。むしろ上級レベル
「デミオ」と「アテンザ」の中間ではなく、アテンザに近いクルマのポジショニングはやや疑問。ボルボ「S40」と次期フォード「フォーカス」とプラットフォームを共用する関係もあろうが、サイズ的にはもうすこし小ぶりな方がよかったと思う。それとも、別に新「ファミリア」が用意されるのだろうか。
ハッチバックとセダンは外観上まったく別の車で、ヘッドランプ以外、フェンダー、エンジンフード、ドア、トランクはもちろん、ルーフさえも異なるプレス外板を使う。ここまで凝りながら顔のイメージは同じだから、同一車種であることは否めない。としたらあえて変える意味はどこにあるのだろう? 目元口許を変えただけで、別の車に見せる手法もある。単なるバリエーション車種と考えると、もっとユーザーのためになる開発費の使いみちもあったのではないかと思う。
しかしながら、クルマとしての完成度は高い。このクラスの欧州車と比べても遜色なく、むしろ上級レベルにある。だから外観に惹かれて買ったとしても、後悔しないで済むだろう。
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【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
「ファミリア」の後継たる「アクセラ」は、4ドアセダン「アクセラ」と、5ドアハッチバック「アクセラ スポーツ」2種類のボディラインナップをもつコンパクトカー。「アテンザ(海外名Mazda6)」(2002年5月発売)、「デミオ(同Mazda2)」(2002年8月)、そして「RX-8」(2003年4月)に続く、マツダの次世代商品群の第4弾。欧州をはじめとする世界各国では「Mazda3」の名で販売される世界戦略車である。
新開発のプラットフォームは、フォードグループのボルボ「S40」や、次期フォード「フォーカス」と共有する。
エンジンでグレードが異なり、1.5リッター(114ps、14.3kgm)搭載の「15F」、2リッター(150ps、18.7kgm)の「20C」、そして2.3リッター(171ps、21.8kgm)を積む「23S」の3種類。トランスミッションは、マニュアルモード「アクティブマチック」付き4段ATが基本。5段MTの設定は、1.5リッターの最廉価モデルのみだが、2003年末頃、2.3リッターにも5段MT仕様を追加するという。駆動方式はFFのみ。
(グレード概要)
「アクセラ スポーツ 23S」は、5ドアハッチバックのトップグレード。アクセラのイメージセッターとして位置づけられる。
23Sはエアロバンパーなどを装着し、外観をスポーティに演出。全長は1.5、2リッターより80mm長く、全長×全幅×全高=4085×1745×1465mmとなる。ほかに、フォグランプやマフラーカッターなどを標準装備する。インテリアは、青LEDを間接照明に用いた「ブラックアウトメーター」や、本革巻きシフトノブ&ステアリングホイールを装着。インパネガーニッシュは、カーボン調となる。
【車内&荷室空間】乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★
タコメーター、速度計、燃費&水温と、3つに分離させたメーターは立体的な造形で見やすく、スポーツカー的な雰囲気をもつ。ナビゲーションディスプレイはダッシュボード・センターにあり、たえず前方視野の範囲内にあって見やすい。インパネの仕上げもキチッと精緻で上級車レベルにある。ステアリングはチルトに加え、テレスコピックの調整機構がついて、欧州車なみになった。
(前席)……★★★★
シートはたっぷりしたサイズで、「形状」「ホールド」共に良好。上下動と背もたれ角度の調整レバー操作は、やや紛らわしい。ヘッドレストは遠すぎず適当な位置にある。ランバーサポート調整機構がないのが残念だ。とはいえ、短時間の試乗で問題は感じられなかった。左手はアームレストよりもサイドブレーキレバーの上に置けば、手首の動きだけでシフトレバーが操作できる。
(後席)……★★★★
リアシートのヘッドクリアランスは、アクセラのセダン版より余裕があり快適。バックレストは可倒式ながら、クッションは厚めでしっかりつくってある。角度も寝過ぎないでちょうどいい。
頭の後ろに伸びる、ハッチバックならではの空間は、セダンにありがちの圧迫感から救ってくれる。Cピラーの後ろに窓をもつ「シックスライト」は明るさをもたらし、ふり向いた時の視界もいい。
(荷室)……★★★
ハッチバックのトランクとしては並の空間。ワゴン風のテールの処理に、スペースまで期待すると小さめといえるだろう。バンパーはかなり後方まで出っ張っていて、全長を延ばしている。この出っ張りは、ナンバープレートの照明を取り付けるためにデザインされたというが、雨の日などは衣服を汚しそう。ゲートはガスストラットダンパーを備え、操作は軽い。
【ドライブフィール】運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★
2.3リッターは、バランスシャフトの恩恵があり滑らかにまわる。しかし、排気量なりのトルク感がもうすこし欲しい。2リッターと、ファイナルギア比の差は極微だから、燃費への貢献は薄そう。性能指向ということだろう。
4段ATにこれといって不満はないが、マニュアルシフトで楽しむには段数が不足。やはり5段は欲しい。となると、2リッターで穏便に過ごすか、スポーティさを求めるなら、1.5を5MTで乗るのもよい選択かもしれない。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★★
よくできた欧州車に拮抗する。ボディはしっかりして強固だし、サスペンションの剛性感も上々だ。乗り心地はフラット感が達成されているし、ダンピングやハーシュネス処理もおみごと。電動ポンプによる油圧パワステも、賢明な選択だと思う。アンダーステアは軽めで旋回特性もまずまず良好だが、“Fun to Drive”領域の調味料が少々不足するのが惜しい。5つ★までもうすこし!
(写真=郡大二郎(K)、清水健太(S)/2003年11月)
【テストデータ】
報告者:笹目二朗
テスト日:2003年10月7日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2003年型
テスト車の走行距離:3645km
タイヤ:(前)205/50R17 89V(後)同じ(いずれもミシュラン Pilot Preceda)
オプション装備:Sパッケージ=オートライトシステム+レインセンサーワイパー+撥水機能ガラス+スピーカーシステム+イモビライザー(3.0万円)/SRSカーテン&フロントサイドエアバッグシステム(6.5万円)/ディスチャージヘッドランプ(5.0万円)/DVDナビゲーションシステム(19.0万円)
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(2):高速道路(4):山岳路(4)
テスト距離:-km
使用燃料:-
参考燃費:-

笹目 二朗
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